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[物流2024年問題] 労働環境の改善は離職につながる?働き方の変化点 外国籍ドライバーも増える? (4月3日 読売新聞 13面)

ついに2024年4月となり、物流2024年問題の足音が近づいてきました。物流2024年問題について簡単にまとめたいと思います。


そもそも物流2024年問題とは

トラックドライバーの「時間外労働の上限規制(年960時間)」適用等により発生する問題のことです。主な3っを紹介します。

問題1: 輸送能力の不足
 ドライバーの労働時間減少により、輸送能力が減少します。対策がない場合、2024年には14%、2030年には34%の輸送能力が不足します。スーパーやコンビニに商品が不足する日も近いかもしれません。

・問題2: 物流業界の売上・利益の減少
 長距離運送業の38.6%で960時間超のドライバーがいることが分かっています(郵便局HPより)。輸送能力の減少と人件費増のより、売上減・利益減の恐れがあります。

郵便局HPより (https://www.post.japanpost.jp/bizpost/column/logistics19/2024programs/) 

・問題3: ドライバーの収入減
 残業規制はワークライフバランスの向上につながりますが、残業代減に嘆くドライバーがいるのも事実です。残業代減により離職が進み、人材不足が加速する可能性もあります。

具体的な変化点は

○残業時間
実質上限無し → 年960時間まで

○拘束時間
年3,516時間 → 最大3,400時間

○休息時間
連続8時間 → 最低でも9時間以上

時間外労働の上限規制はドライバーの味方?

ドライバーの中には出来高で給料が支払われる方もいるため、規制により給与が減少する可能性もあります。中には「給与が下がるならドライバーを辞める」という声もあります。離職が出てしまうと、さらなる輸送能力の減少につながってしまいます。

長距離ドライバーの1日とは・・

トラックドライバーは朝が早いことが多いです。朝の2時に出発ということもあり、自然に勤務時間が長くなります。

また、泊まり勤務も多く、寝泊まりは車内というケースも多いです。他業界よりも拘束時間が多く給与が少なく労働環境も過酷、これが実情です。

ドライバーの1日が分かる動画をいくつかピックアップしてみました。
興味のある方はご覧ください。

○北海道の運転手。1泊2日で配送。北海道で車中泊・・

○北海道の運転手。ある日の出発は午前2時・・

私たちにできること

置き配宅配ロッカーを使用し、再配達を防止する
まとめ買いで配送回数を減らす
・送り先の住所を正確に記載する
・運転中はトラックに優しく!加えて、今後は外国人ドライバーが増えてきます。事故を予防してお互いにリスペクトしましょう。

(参考)外国人在留資格の”特定技能”に「自動車運送」が追加されます。詳しくはこちらを参照ください↓↓↓

さいごに

以上、物流2024年問題に関する記事となりました。
商品が届くことを当然と思わず、物流業界の皆さんに今一度感謝したいと思います。

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