vol.3 「おもてなしの本質」
「おもてなし」ってなんでしょう。
みなさんどうも、こんにちは。
「COTOBA(コトバ)」広報、はせがわです。
いよいよ、2020年東京オリンピック開催まで一年を切りました。
いかがお過ごしでしょうか。
僕は観戦チケット抽選に全落ちしましたが、元気です。
東京オリンピック誘致の際に話題となった「おもてなし」という言葉。
センセーションを巻き起こし、一時期「お・も・て・な・し」を連呼する人が溢れ返りました。
その波に乗ろうとしましたが、僕自身の中にひっかかることがありました。
……そもそも「おもてなし」ってなんだ?
今回はそんな「おもてなし」の正体を自分なりにつらつらと綴ってみようと思います。
「おもてなし」の語源
まずは語源からあたってみましょう。
「おもてなし」を辞書で引くと、
もて なし [0] 【持て成し】
① 客に対する扱い。待遇。 「丁重な-を受ける」
② 客に出す御馳走。接待。 「酒肴の-をする」 「何のお-もできませんが」
③ 人や物事に対する振る舞い方。態度。 「御-優に、用意深くましましけり/十訓 7」
④ 物事に対する扱い。とりはからい。処置。 「ただ、世の-に従ひて、とあるもかかるも、なのめに貝なし/源氏 椎本」 weblio辞書より引用
辞書からは大体
①客の目線に立つこと(≒想像?)
②態度
の2つほどに要約できそうです。
なるほど、もっと簡単に言えば「お客さんの喜ぶことをしようね!」ということでしょうか。より一般化すると「目の前の人が喜ぶことをしよう!」ですね。
それでは、目の前の人が喜ぶことを考えるとき、どんなことをするでしょうか。
「おもてなし」には相手が必要
おもてなしは自分一人では成立しません。もてなす相手がいて、それに対してあれこれと思いを巡らせる自分が必要です。
おもてなしというのは、的確に相手の状況であったり感情を読み取る能力を求められることになります。それが想像力、というものだと思います。
例えば、あなたが友達の誕生日パーティを企画することになったとしましょう。
部屋の飾りつけはどうしましょうか。ケーキは、プレゼントは、参加者は……。
あれこれと想像することがあります。
もてなしたい相手の気持ちを「想像する」ことによって、より喜んでもらえるでしょう。その時に存在するのは「相手に喜んでもらえるかどうか」という指標と「どうやったら相手に喜んでもらえるか」という想像力です。
「想像力」がもたらすもの
おもてなしにおいて、最も大切なのが「想像力」です。
少し言葉が抽象的ですね。より具体的に言うのであれば「目の前の人間の感情を追体験する」こと、とでも言いましょうか。
日本で「おもてなし」という文化が発展した理由に「間柄の関係」というものが大きく影響していると考えます。
日本は島国かつ単一民族、言語で発展してきました。その中で個よりも「集団」を意識し社会が形成されてきました。
そのような社会で個を優先すると「個と個のぶつかり合い」となり、社会が崩壊してしまいます。したがって、個ではなく、あなたと私といった「間柄」を重視、発展してきた……というのが僕の仮説です。
そのような社会で円滑に物事を行うときに利用されていたのが「おもてなし」です。さらにポイントなのが、「目の前の人のバックグラウンドが自分と近く、想像がしやすい」ということです。
相手が何を考え、次に何をしてもらえれば喜ぶか?
そういった想像力が社会を形成してきたのではないでしょうか。
Giveという本質
おもてなしの根本は「与えること」にあります。
相手が何を思っていて、何をしたら喜ぶか。
「お客様は神様」という言葉があります。
これはお客様に対してどのような価値を「与えられるか」ということを自分に問う言葉であり、決して客側が「お客様なんだからもてなしてくれ!」と声高に要求する言葉ではありません。
目の前の人に対して、何ができるか。
常に「自発的」に「与える」発想からくるのがおもてなしの本質です。
お客様に対してより高いレベルでサービスを提供する、「Give」することによって、商売繁盛という対価を受け取る、「Take」することが出来るというおもてなしの本質をよく表した言葉だと思います。
おもてなし2.0
結論としておもてなしは「Giveの発想であり、自分発信」であるということです。
その意味ではたしかにCS、つまり顧客満足度を重視する、ということには違和感ありません。
しかしながらCSを重視しすぎた結果、自分が倒れてしまったり、窮屈な社会になってしまっては元も子もありません。
おもてなし、というのは自分発信でありながら「もてなされる側」もまた同じように、もてなす側に対する「想像力」を持つ必要があるのではないでしょうか。
そういった意味では、「おもてなし」というのは双方向のgive関係と言えるかもしれません。
いつもの
弊社では通訳者マッチングアプリ「COTOBA(コトバ)」の運営をおこなっております。
今後、インバウンド需要は伸び、「おもてなし」の重要性はますます高まると思います。
もしよければ「おもてなし」を身に付けるトレーニングとして登録してみてください。
以上です。
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