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「正義感っぽいもの」にすがる人とその原因、およぶ影響

こんにちは、cotです。
Xでポストしたり、youtubeで毎週金曜日に備蓄や心構えなどについてライブを行っている者です
今回はこちらのポストについての追加見解


夏を過ぎて特に、ネット上で
「正義感っぽいもの」に基づいて他人を批判したり、
攻撃したりする人が増えていると感じます。
すでにコミュニケーションの域を逸脱して、
ただの言葉の投げつけあいになっています。


世間のストレス因子が劇的に増えているからかもしれません。

言葉の投げつけあいをする人たちは、
議論でお互いを分かり合うと言うプロセスは不要としていて
自らの持つ「正義感っぽいもの」こそが正しいと信じて疑わず
自分の考えに反する人やものを許せないのでしょう。

今回は、「正義感っぽいもの」について、
その特徴や原因、影響、対策(自制)などを考えてみました。


「正義感っぽいもの」を全面に押し出してくる人

「正義感っぽいもの」を全面に押し出してくる人は
自分の正義感を満足させるためだけに他人を非難したり、罵倒したりすることが世を裁くことだと思っているようです。
あたかもそれが使命であるかのように。

このような人たちは、自分の正義感が絶対的であると思い込んでおり、
他人の意見や感情に配慮することができません。
また、自分の正義感を実現するために
具体的な目標や計画を持っているわけではなく、
ただ感情的に反応しているだけです。
議論というよりは、言い争いや暴力に近いものになってしまいます。

「正義感っぽいもの」を持つ原因

「正義感っぽいもの」の原因は、
様々な要因が絡み合っていると考えられますが、
ここでは考えつくものをいくつか挙げてみます。

偏った情報の過剰摂取

SNSやネット上では、様々な情報が瞬時に入ってきます。
しかし、その情報の真偽や背景を短時間に確認することは
ベースとしてその分野の知識がないと容易ではありません。

が、理論的な知識なしの状態であるのに
自分の興味や嗜好に合わせて情報を選択し、
それらに過剰にのめり込んだり、
同じ考えの人との交流に極端に偏ることでいっそう視野が狭くなり、
自分の考えこそが正しいという確信が強まります(頭が固まります)。

これにより、自分と違う考えの人に対して、
理解や寛容さを失うのは自明です。感情だけで反応しているからです。

不寛容な風潮の一因です。


自己表現の欲求と承認欲求

SNSやネット上では、自分の意見や感情を自由に表現することができます。
比較的インスタントに自己表現の欲求を満たせ、
さらに承認欲求も高まります。

しかし、自分の表現が必ずしも他人に受け入れられるとは限りません。
逆に、批判や否定を受けることもあります。
ここで欲求が満たされなくなった時の反応が攻撃となります。

色々な人が集う場ですから、自分の意見と違う人がいても
決しておかしくないのですが、
それを想定できずに批判や否定を自分への攻撃と受け取り、
自分の正義感を強く主張したり、反対する人を攻撃します。

それは議論とは言いません。


無力感と不安感

コロナ禍以降、経済的な不安や社会的な不平等や差別など、
多くの人が何らかの問題に直面しています。
しかし「個人レベルではこれらの問題は解決できない」と
無力感や不安感を抱きます。
それが大きく強くなれば「絶望」となります。

このような感情を慰めるために
「正義感っぽいもの」を強く持つことで、
自分の存在意義や価値を見出そうとします。

また、自分の正義感を他人に押し付けることで、
自分の不安感を他人にも共有させようとすることがあります。


「正義感っぽいもの」がもたらす影響


「正義感っぽいもの」は、本人自体に多大な影響があります。

人間関係の悪化

「正義感っぽいもの」を 前面に出すこと=自分が正しく相手が間違っていると言う認識なので
まず他人の意見や感情に配慮することができません。

そのため、自分の正義感に反する人に対して、
敵対的な態度、暴言を吐いたり、ひいては暴力に発展することがあり、
人間関係が悪化し、対立や争いが生じやすくなります。

自分の正義感に賛同する人とのみ交流、連帯することで、
より強固な偏見や差別が強まります。
ヘイトと呼ばれるものも
こういったことに端を発していそうです。


一時的に連帯するとしても、そもそも目的が攻撃ですので、
仲間割れは生じやすく、結局は孤立に向かうのではないでしょうか。

精神的なストレスが強化されてしまう

「正義感っぽいもの」を持つ人は、自分を満足させるために、
常に他人の言動に注目し、自分の正義感に反することを見つけるたびに、
怒りや憎しみを感じやすいようです。
ストレスでいっぱいで、攻撃をその捌け口としているのでしょう。
心身の健康はあまり保てていなさそうです。

また、自分の正義感に反する人からの批判や否定に対して、
自己防衛のために自分の正義感を強化することで、
柔軟性や変化への対応力が失われます。
負のスパイラルですね。


「正義感っぽいもの」に対して何ができるか


「正義感っぽいもの」に対する対策をまず個人レベルで行えば
おおよそのトラブルは無用なものとして避けられます。

自分の正義感を見直す

自分の正義感を持つことは悪いことではありませんが、
それが「正義感っぽいもの」になっていないか、
定期的に客観視すると冷静になれるかと思います。

自分の正義感は、どこから来ているのか、どういう根拠があるのか?
インフルエンサーの意見を自分のものと同化していないか?
振り返る余裕を常に持つことが
自分の頭をがんじがらめに縛らないために必要なことでしょう。

社会の中で多くの人が集まっているものの
バランスを保つことで正義というものは自然発生し
お互いがwin-winとなってこそ成り立つもので
他人を攻撃するための個人の一方的な信念や感情だけではありません。

「正義」と「それっぽい攻撃材料」を
しっかり区別できる余裕を持ちたいものです。



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