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小寒

今日1月5日は二十四節気の「小寒」
いわゆる寒の入りで、これから1年で一番寒くなる
期間に入りますよという日だ。
それを現すかのように7日辺りから
数年に一度の寒波がやってくるという予報。
穏やかだった正月日和は終わりを告げるようだ。

「大寒」が1月20日なので、
その間の2週間が「寒中」となる。
寒いのは勘弁願いたいが、実は寒中という期間は
1年でもっとも空気が澄んでいるとも言われている。
今日から七十二候では「芹乃栄
(せりすなわちさかう)」に入る。
芹は春の七草のひとつで、この時期に盛んに茂る。
春の息吹は寒さが一番厳しくなる時期に秘かに
始まっている。

これを思うたび、人生において辛く、苦しく、切ない、
そんな耐えられそうにない厳しい時期にも、
それを抜けた穏やかで、あたたかく、晴れ晴れした
次のステージが、どこかで芽を出し青々しく
育ちはじめていると思える。
季節は移りゆくものなら、人もまた移りゆく存在だ。
だからどんな時も絶望することはない。
それが自然なことなのだ。
暦を読むということはこんな素敵なことも教えてくれる。
スーパーポジティブで言っているのではなく
自然なのだと思っている。

寒中という期間は1年でもっとも空気が
澄んでいると書いた。
夜に星空を眺めてみればそれがよくわかる。
今、月は下弦なので深夜にならないと拝めないが、
空気が澄んでいるときの月は青白く輝いている。
これが本来の月の光の色なのだ。
月が黄色く見えたりオレンジがかって見えるときは
空気が汚れているか淀んでいるときで、
見比べてみるとよくわかる。
この寒中の時期の月は本当に美しい。

今年は天気に恵まれた年明けになった。
澄んだ空気は月星の輝きさえ真実を見せてくれる。
人も心を澄んだ状態に保つことを忘れてはならない。
そうすれば本質が見えるはずだ。子どものように。
それは心がけ次第、心の持ちよう次第で
年齢には関係がない。
そのことを忘れずにいたいものだ。

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