北林 功(Isao Kitabayashi)

COS KYOTO代表/コーディネーター、エドノミー研究家|www.cos-kyoto…

北林 功(Isao Kitabayashi)

COS KYOTO代表/コーディネーター、エドノミー研究家|www.cos-kyoto.com DESIGN KYOTO/DESIGN WEEK KYOTO代表|www.designweek-kyoto.com 未来のために美しい自然環境と人々の笑顔があふれる社会を構築する

マガジン

  • 地域をフィールドとする人材創生

    日本の各地には、エドノミー®をはじめ、その土地の風土で培われてきた知恵=Local Wisdomがあります。実際に地域を訪ね、その知恵を探求していくツアーや人材育成などのプログラムを実施しています。プログラムのレポートや実施の上での取り組みなどを紹介しています。

  • 地域創生への取り組み

    地域に根づいている独自の価値をベースに、地域創生をしていくための様々な取り組みを紹介しています。地域をフィールドとした活動がメインです。

  • 思い・雑感

    COS KYOTO代表/DESIGN KYOTO代表理事/エドノミー®研究家・北林 功の個人的な想いや日記をつれづれに書いています。

  • 文化の読書会

    • 252本

    読んだ本の趣旨を1章ずつ1000字以内で書いていっています。

  • エドノミー®

    • 21本

    自然からの恵みの範囲内で、人々が心豊かに暮らし続ける社会は、現代の世界が目指しているあり方です。そのための知恵は、150年ほど前の江戸時代の日本の各地に存在していました。その知恵を現代にアップデートして取り入れていくために、具体的な地域や事例をご紹介しています。

最近の記事

Milano Design Week 2024期間中、TANGO FABRICの展示を実施します

Milan Design Week 2024の期間中、ミラノのブレラ地区にあるインテリアテキスタイルを扱うC&C Milanoにて、京都府の事業の一環「NEXTANGO」で丹後の織物を紹介する展示を実施できることになりました。 約1年にわたって、ミラノからミラノ工科大学やC&C Milanoの方々に丹後に足を運んでいただき、織物の背景にある自然・風土、歴史や生活文化など幅広い視点から丹後の魅力を伝えていく中で、織物を通じた相互のインスピレーションを高め合える機会となっていきま

    • 異文化交流で見える「共通点」

      ミラノ工科大学でインテリアや空間のデザインを学ぶ大学院生2名が2月から2ヶ月のインターンを終えた。長いようで短い2ヶ月だった。自分たちにとって、外国からのインターンを受け入れるのは、ドイツ、ベトナムに続いて3カ国目だった。 期間中、京都府内の色んなところに一緒に同行してもらってプロジェクトを一緒にやってきた。このあたりは改めてまとめたいが、印象に残っているのことを忘れないうちに書いておきたい。 鴨川沿いを移動しながら、「あそこは川床って言ってねー夏には川の上に床を作って涼み

      • 大三島で考えた、コーディネーターに求められる要素、そして地域側の要素

        今週は月曜から瀬戸内の大三島に行ってきた。 今回のメインの目的は、この島にどのようにして海外から人が訪問してもらえるようにできるか、その上でどのような地域の未来を描いていくのかという事業の一環で、アドバイザーとして訪問した。 この島は、「神の島」とも呼ばれ、瀬戸内海でもかなり重要な位置づけとされる。僕自身も今回が初めての訪問だったので、地域の皆さんと議論するためにも、早めに行って島を巡ってきた。 大三島に行くには、関西からだと新幹線で福山へ行き、そこからバスに乗って大三島

        • 違いに見る背景の違い、そしてやはり異文化コミュニケーションは楽しい発見の連続!

          2月からミラノ工科大学の大学院でインテリアや空間デザインを学んでいる学生を2名、インターンとして受け入れている。 これまで海外からは、ドイツ人の大学生が多く、他にもミャンマーやベトナムからも受け入れてきたが、毎回色んな発見がある。違いと共通点と。 今回は、「停め方」における思考の違いが見えたので、それをご紹介。夏にイタリア人のデザイナーらと仕事の一環で京都を巡っていたときにも、この話題になった。 日本人は駐車場に車を停めるときに、バックで駐車することが多い。色んな要因があ

        Milano Design Week 2024期間中、TANGO FABRICの展示を実施します

        マガジン

        • 地域をフィールドとする人材創生
          36本
        • 地域創生への取り組み
          2本
        • 思い・雑感
          28本
        • 文化の読書会
          252本
        • エドノミー®
          21本
        • DESIGN WEEK KYOTOスタッフマガジン
          12本

        記事

          会社の事業内容の整理をするにあたって考えた大事なこと

          2013年4月1日に自分の会社、COS KYOTOを立ち上げて今年度は10周年だった。創業して10年続いている会社は、大体7割(ベンチャーだと6.3%)らしい。ビジネスモデルや事業領域にもよるから一概には言えないけども、誰もあまりやっていない領域にチャレンジしているという意味では、たぶんベンチャーになる。というより単なる零細企業なのだろうけどもw 創業当初から、思いは全く変わっていない。というより、物心ついたときから変わっていない。環境問題に対する意識から僕の人生はスタート

          会社の事業内容の整理をするにあたって考えた大事なこと

          伝えることの大切さと歯がゆさ

          色んな立場で人は考え、話し、行動する。 立場が変わると、同じ人なのに言うことが変わったりする。それだけ置かれている立場によって、求められる役割や変わってしまうからだ。つまりは人は、自分の思いや信念だけで考え、判断し、話し、行動するのではなく、常に周囲の環境条件によって、それらは変化すると言える。 その環境条件よりも思いや信念が強い場合、個人としての発言や行動になっていく。つまりは周囲への依存度と個人としての思いの比率によって左右される。 多くの場合、家庭も含めて大なり小なり

          伝えることの大切さと歯がゆさ

          『ニコマコス倫理学』第10巻-快楽の諸問題と幸福の生

          哲学初心者の僕がアリストテレスに向き合う。今回はいよいよ最終の10巻を読む。快楽や苦痛を考え、そして幸福とはなにか、知性とはなにか、現代にも通じるいろいろな矛盾を考えさせられた内容だった。 内容は、快楽、幸福そして知性に触れて、学びや教育から政治に至っていくという流れだった。つまりは次巻の「政治」につながっていく壮大な序章だったということが最後にくる内容だった。それだけ政治の世界に求められる前提の深さを感じたわけだが。 特に印象に残ったのが教育の部分だったので、その点に絞

          『ニコマコス倫理学』第10巻-快楽の諸問題と幸福の生

          『ソフィストとは誰か?』(納富 信留)を読む−第2部第8章「言葉の両義性」と結章

          アリストテレスの『二コマコス倫理学』と納富 信留氏の『ソフィストとは誰か?』を交互に読み進めている。今回は、後者の第2部第8章と結章を読む。いよいよ本書も最終盤。書くこと・語ることの違いを深く考えさせられた。 読書会当日になって、猛烈に風邪気味になってしまったので、ひとまず感想をば… まず「言葉」を書くのか、語るのかによって言われてみれば確かに異なるということについて気付かされた。 確かに書くにあたっては、ここでもアルキダマスが言うように、様々な論証や先行の研究などを収集

          『ソフィストとは誰か?』(納富 信留)を読む−第2部第8章「言葉の両義性」と結章

          『ニコマコス倫理学』第9巻-友愛(ピリアー)の続き

          哲学初心者の僕がアリストテレスに向き合う。今回は第8巻からの友愛の続きとなる第9巻を読む。恋など、友愛と似ている各種の価値観について整理していく、友愛のまとめになる。 ■概要 ⚫友愛の形としての「恋愛」 あらゆる友愛は双方の比例関係であり、それは貨幣が尺度として用いられている。一方でアリストテレスは、それとは異なる友愛の形として恋愛について述べている。 まず恋愛を次のように整理している。  恋する者:恋される者を自分の快楽のために愛する  恋される者:恋してくれる者を有用

          『ニコマコス倫理学』第9巻-友愛(ピリアー)の続き

          『ニコマコス倫理学』第8巻-友愛(ピリアー)

          哲学初心者の僕がアリストテレスに向き合う。今回は第8巻を読む。他者がいるからこそ、生きていく上での意義があり、他者との関係性の中で全てのことに意味がある。 ■概要 友愛は徳の一種もしくは徳を伴うもので、人生にとって必須のものとしている。どんな人々も、親子、友人その他全ての人間関係において友愛は存在する。そして、まず愛されるものを3つのいずれかと定義している。 有用なもの(善きものや快楽を作り出すもの) 快いもの 善きもの 人は自分にとって「善きものに見える」ものを愛

          『ニコマコス倫理学』第8巻-友愛(ピリアー)

          『ソフィストとは誰か?』(納富 信留)を読む−第2部第6章「弁論の技法‐ゴルギアス『パラメデスの弁明』」

          アリストテレスの『二コマコス倫理学』と納富 信留氏の『ソフィストとは誰か?』を交互に読み進めている。今回は、後者の第2部第6章を読む。ギリシャ時代の知的な本気の遊びと、当時の「保守」である哲学への挑戦が感じられた気がした。 ■概要 前回の内容で、ゴルギアスが生まれ育った時代環境では「弁論術」が「技術」として求められていたという背景があり、「法廷で勝つための真理『らしさ』」を組み上げることに徹底して取り組んでいた。 今回の章は、まさにその法廷での論争「風」にその「技術」を披露

          『ソフィストとは誰か?』(納富 信留)を読む−第2部第6章「弁論の技法‐ゴルギアス『パラメデスの弁明』」

          『ソフィストとは誰か?』(納富 信留)を読む−第1部第4章「ソフィスト術の父ゴルギアス」‐5章「力としての言論‐ゴルギアス『ヘレネ頌』」

          アリストテレスの『二コマコス倫理学』と納富 信留氏の『ソフィストとは誰か?』を交互に読み進めている。今回は、後者の第1部第4章‐5章を読む。ソフィストへのこれまでの想いが急降下する内容だった。 ■概要 ゴルギアスはプラトンが著作の中でソクラテスの対話相手として登場させた人物というくらいソフィストを象徴する人である。シチリア島東部のレオンティノイ生まれだったがシラクサに占領されて祖国を失い、流浪になったことから各国をソフィストとして渡り歩き、多額の授業料を得た。特に活躍したの

          『ソフィストとは誰か?』(納富 信留)を読む−第1部第4章「ソフィスト術の父ゴルギアス」‐5章「力としての言論‐ゴルギアス『ヘレネ頌』」

          『ソフィストとは誰か?』(納富 信留)を読む−第1部第3章「ソフィストと哲学者」

          アリストテレスの『二コマコス倫理学』と納富 信留氏の『ソフィストとは誰か?』を交互に読み進めている。今回は、後者の第1部第3章を読む。哲学者が何者であるのかを語るためにソフィストを相対化することで、生き方を迫ってくる。 「ソフィストではない」から「哲学者である」ということをプラトンは対話篇で論証した。これは筆者が述べるように以下のような問いが突きつけられている。 哲学者はあくまで人間の生のあり方であり、職業等ではない。現代も同様。だからこそあくまで暮らしは別で維持する。ギ

          『ソフィストとは誰か?』(納富 信留)を読む−第1部第3章「ソフィストと哲学者」

          『ニコマコス倫理学』第4巻-その他の<性格の徳>および悪徳

          哲学初心者の僕がアリストテレスに向き合う。今回は第4巻(第1章〜第9章から成る)を読んでいく。 基本的に人の様々な場面における両極の事例(=悪徳)とその背景を構造的に分析し、その上で「中庸」であることが「徳」であるとしているが、様々な事例に対して中庸の部分については名前がないとしている。 概要 人間社会における様々な場面の「両極端」の状態を事例に挙げながら、「中庸」の状態であることをアリストテレスは論じている。 (私見:それぞれの事例が現代社会においても具体的に動画イメー

          『ニコマコス倫理学』第4巻-その他の<性格の徳>および悪徳

          見えないところを把握して、適切に人の手を入れて豊かな自然を維持する考え方を学び、先祖たちに思いを馳せる

          🌸2023年5月1日〜7日の振り返り GWの怒涛の中国地方日本海側リサーチのあと、体力・知力ともに色々とアテられたのか、実は体調を崩していた。そのため、今更ながらのアップ。 ・玉利くんを始めとするKyoto Kitchenのメンバーらと一緒に「土中環境」著者の高田宏臣さんをゲストに招いた「プラネタリー ヘルス アクション」主催のワークショップに参加。初めての高田さんの圧倒的な熱量を浴びる。 大山のパワー、それに対する人の無知な営みと環境の破壊、土中環境改善から人の心の改

          見えないところを把握して、適切に人の手を入れて豊かな自然を維持する考え方を学び、先祖たちに思いを馳せる

          2023年度 #3 不思議なご縁も世の中の巡り合いの理ゆえ

          🌸2023年4月17日〜30日の振り返り ちょっと怒涛の日々が続いたので、まとめてアップすることに。自省。 ・初めてEOの京都会に参加し、懐かしい面々にも会いつつ元ワークスアプリケーションズ代表の牧野さんの話から、世の中を変えてこそのアントレプレナーであることを改めて感じ、奮える心を思い出す。 ・玉利くんと曽爾方面を巡り、中央構造線地帯の圧倒的なパワーと、そこに古来より美杉の雲出川上流の水源を守ってきた川上山若宮八幡神社を偶然訪れたり、高校の後輩の篠田さんを訪ねたりし、色

          2023年度 #3 不思議なご縁も世の中の巡り合いの理ゆえ