マガジンのカバー画像

心の栄養

7
運営しているクリエイター

記事一覧

−洒落柿− アオサギのギサオくんを思い出した結果!

−洒落柿− アオサギのギサオくんを思い出した結果!

アオサギという鳥、ご存じでしょうか。
漢字で書くと、青鷺。

このまえ、某スイカヘルメットの番組で一瞬アオサギが映って、アオサギにまつわる思い出がよみがえってきたのでつらつらと書きます。

そのアオサギの名前を、仮にギサオくんとする。
なお、これは今適当に命名しただけだし、ギサオくんが雄なのか雌なのかも知らない。

ぼくが小学校高学年のころだっただろうか。朝、学校に行くときにギサオくんの姿をよく見

もっとみる
−松葉色− 陸前高田で見た未来

−松葉色− 陸前高田で見た未来

陸前高田(りくぜんたかた)。
岩手県沿岸の南の端に位置する市。
陸前高田の「奇跡の一本松」はみなさんご存じだろう。かつてそこには、白い砂浜と7万本の松、高田松原があった。

地元の方々は、陸前高田のことを「たかだ」とか「たがだ」と呼ぶ。
ぼくは陸前高田にゆかりはないのだけど、地元の方々に倣って、以下「高田」と書く。

ぼくが初めて高田に行ったのは、2017年2月のこと。
大学のプログラムで、学習支

もっとみる
−紅掛空色− 冬至、暮れる空の短い日。

−紅掛空色− 冬至、暮れる空の短い日。

今年もなんとか冬至を乗り越えた。

日暮れがだんだん早くなる時期は、気持ちもどんどん落ちていくので苦手。
だから、冬至を越えると毎年ほっとする。

夏至から冬至までのぼくを支えてくれたのは、東京事変の「透明人間」。

ぼくの家は、大学から西方向にある。
帰り道、暮れていく西の空を眺めながら、何度この歌を口ずさんだだろう。

染まる空を真っ直ぐに仰いで、「明日も幸せに思えるさ」と。

東京事変のみな

もっとみる
−百入茶− ぼくvs100点を取らせたくない教師

−百入茶− ぼくvs100点を取らせたくない教師

中学時代のぼくは、テストで100点を取ることに熱中していた。

3年間の定期テストや実力テストで、多分60回くらい100点を取った。

中2、中3と担任の先生が同じで、その先生はぼくの100点チャレンジを応援してくれ、毎回テストの結果を楽しみにしてくれていた。

でも、世の中には、100点を取らせたくない教師というのが存在する。

2年生のある時、美術のテストが99点だった。

筆記が90点分、実

もっとみる
−卵色− 半ゆで卵同盟

−卵色− 半ゆで卵同盟

ぼくは、ゆで卵が嫌いだ。

あの、モサモサした黄身と、モチョモチョした白身。嫌いだ。

生卵なら食べられるのに。
黄身と白身をかき混ぜて、卵焼きにしてもおいしいのに。

なんで茹でるの???

嫌いなものは他にもある。

貝。
小学生だったある日、給食で、貝の佃煮が出た。
「嫌いなものも一口は食べるように」という、迷惑この上ない決まりがあったので、素直なぼくは貝を一粒だけ食べた。

その日の夕方。

もっとみる
−深縹− かつて道だったところ

−深縹− かつて道だったところ

畳縁。
たたみべり。

かつて、ぼくと兄にとって、そこは道だった。

ぼくらは畳の部屋で、ミニカーを走り回らせるのが大好きだった。
ミニカーが通っていいのは、畳縁の上。

畳縁とミニカー1台の幅が、ちょうど同じくらいなのだ。

畳の道には、対面通行の区間と片側交互通行の区間が存在する。
6畳の部屋だと、畳はこんなふうに敷かれているから。

さらに、ぼくらの道には踏切も存在する。部屋と部屋を仕切る敷

もっとみる
絶滅する煙草

絶滅する煙草

煙る草。

さて今日、私は休日で夫は出勤で、夫が帰って来たら一緒に夫の煙草を買いに隣の隣の街のいつもの煙草屋へ行く。待ちに待った給料日である。
その店はモノホンの煙草屋で、世界のあらゆる煙草が揃っているらしい。葉巻もあるしパイプもあるし葉っぱだけがズラリなど、その他諸々煙草に関するものが所狭しと並んでいるらしい。らしい、というのは私は店内まで同行しないから聞いた話。

どんなに家計が苦しくたって、

もっとみる