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食とSDGsの授業 〜豊島岡女子学園 中学校・高等学校〜

この記事は、2022年1月および、2023年1月に豊島岡女子学園 中学校・高等学校(東京)の中学1年生に同内容で実施した「クックパッドの家庭科 〜食とSDGs〜」の実施レポートです。
※写真は2022年と2023年のものが混在します。ご了承ください。

実施概要

食とSDGs
■実施校:豊島岡女子学園 中学校・高等学校(東京)
■実施日:2022年1月、2023年1月 2年連続同内容にて実施
■対象:中学1年生 約270名
■実施時間:200分(50分×4コマ)×6クラス。
■実施場所:各教室
■目標:料理を通じて人・社会・地球と自分の実生活が繋がっていることを知り、気候変動(環境問題)、貧困(社会問題)について中心に自分なりの見方を持つことができる。
■形式:座学
■手法:ゲームやディスカッションを含む

ダイジェスト動画

この動画は2022年実施のものです。

なぜ実施したのか?

実施にあたり学校からいただいたリクエストは下記です。


■多角的に自分の興味を見つけてもらう機会を作りたい。
■受験科目である主要科目の勉強だけでなく、それらの科目をつなぐような学びの場を作りたい。
■SDGsを学ぶ座学の授業の実施を合わせたい。
■貧困についての学びも含めたい。

なにを実施したのか?

やった内容は下記です。
−ワークブックを用い、料理についての体験書き出し
食の良循環マップを用い、食の背景を考える
−温暖化と食 カーボンフットプリント ゲーム
-貧困と料理の関係性
−食から貧困問題を考える

オリジナルワークブックで、自分の料理体験を書き出す。

好きな料理を書く欄で、いきなり手が止まる生徒も。
食って意外と意識できていないものなのかも。

好きな料理は? 思い出の料理は??この話は結構盛り上がります。

食の良循環マップを用い、食の背景を考える

料理を中心に置くと、人や社会や地球はすべてつながる

その次に実施するのは
テーマ食材の食の背景にかかわる人やものを
制限時間内にとにかくたくさん書き出すゲーム!

作ってくれた人、食材、調理器具あたりまではスムーズに。
そこから先はかなり個性が出ます。
人をたくさん書く生徒もいれば、お店をたくさん書く生徒も、自然の中にあるものをたくさん書く生徒もいます。

どのチームが一番多くひらめいて書けたのか?発表していきます。

意外なつながりを書いたチームの話を聞いて大爆笑(笑)

温暖化と食 カーボンフットプリント ゲーム

食材が生産されるまでの温室効果ガス排出量(カーボンフットプリント)についてまず知るところから。

カーボンフットプリントについて説明

その後、2つの食材を提示し、どっちの食材のほうがカーボンフットプリントが大きいか?を当てるゲームをします。
このゲームはホームページからサンプルダウンロードできます

間違っちゃった?当たってた?

続きましてはカーボンカードを用いた カードゲーム!
これはとても盛り上がります。
その食材のカーボンフットプリントが多いか少ないかを読めないと勝てないというゲーム。

いろいろな食材がある

さあ、手持ちカードのカーボンフットプリントの数値をみて…

「その食材はカーボンフットプリント絶対高いよー!」って話してたり。

…どうやら予想よりも高い数値のカードを引いてしまったようです…

「えっ…!!!」

どのグループも大盛り上がりでした。

このゲームは遊びながら食材の背景が考えられることです。
どこでやってもこのゲームは盛り上がりますね笑

この授業の真骨頂はカーボンフットプリントが高い=悪といった考えでは終わらないこと。
生徒さんには、カーボンフットプリントが高い食材を選んでもらい、その食材がなぜなくならないのかといった世の中のジレンマを書き出してもらいます。
そして、そのジレンマがある中で、自分ならどんなアイデアがあるかまで考えて、この授業テーマは終了となります。

カーボンフットプリントが多いからと言って、その食材をつくらない、食べないってことだけが答えじゃない。さあ、みんなはこの問題をどう考える?

食から貧困問題を考える

つづきまして、貧困と料理を結びつけて考える授業へ。

世界の貧困、日本の貧困をまずクイズ形式で学んでいきます。

World Cooking Index(2020)データより。
もともと貧困の人ほど、料理頻度が多い。
しかし、コロナによって、貧困の人の料理頻度が減った。
これは何を指すのだろう。

数字の裏側に見える世界を知る

相対的貧困ってなんだろう。
自分にできることってなんだろう。
そんなことを個々人で考えてもらう授業です。

みんな真剣です
自分にできることをわからない中でも考えます。

興味を持ったことを少し調べて深掘りする時間

学んだことの中で、自分が興味を持ったことを少し調べてもらう時間をとります。
たまたまメディアで、味覚と脳の関係についての番組を見た生徒が、「おいしい牛肉を食べたときの脳への味覚の信号を解析できれば、牛肉を食べなくてもおいしい牛肉を感じる世界があるかもしれない。」という面白い見解を発表してくれたり。(そういう研究ができる大学に行きたいな〜って言ってました)

学校側でしていただいたこと

−日程の調整
−場所の準備
−授業をサポートいただける先生1名
−費用
−机のセッティングや印刷物などの準備などです。

内容の作成、当日の進行をクックパッドにて実行しました。

お問い合わせ

クックパッドの家庭科では実施させていただける学校を探しております。
ご興味がございましたらお気軽にお問い合わせください。

クックパッドの家庭科HP
https://education.cookpad.jp/