食からSDGs考える授業(座学)
この記事は、2021年6月に聖光学園(神奈川)の中学3年生に実施した「クックパッドの家庭科 〜食とSDGs〜」の実施レポートです。
実施概要
ダイジェスト動画
なぜ実施したのか?
実施にあたり学校からいただいたリクエストは下記です。
■受験科目である主要科目の勉強だけでなく、それらの科目をつなぐような学びの場をつくりたい。
■生きる力の学びとして家庭科の授業を新しくしたい。
■SDGsを学ぶ座学の授業の実施を合わせたい。
■男子校としてジェンダーの学びも含めたい。
なにを実施したのか?
オリジナルワークブックで、自分の料理体験を書き出す。
好きな料理を書く欄で、いきなり手が止まる生徒も。
食って意外と意識できていないものなのかも。
食の良循環マップを用い、食の背景を考える
制限時間内に食の背景をとにかく書き出す!
作ってくれた人、食材、調理器具あたりまではスムーズに。
そこから先はかなり個性が出ます。なかには元素を書いたり、畑の微生物について書き始めたりする生徒も。
どのチームが一番多くひらめいたのか?発表していきます。
温暖化と食 カーボンフットプリント ゲーム
食材が生産されるまでの温室効果ガス排出量(カーボンフットプリント)についてまず知るところから。
どっちの食材のほうがカーボンフットプリントが大きいか?
全問正解目指して全員本気…!
(このゲームはホームページからサンプルダウンロードできます)
続きましてはカーボンカードを用いた カードゲーム!
相手の手札をニヤニヤしながら見ている生徒。
…どうやらゲームに負けてしまったようです(笑)
どのグループも大盛り上がりでした。
このゲームは遊びながら食材の背景が考えられることです。
場のテンションって学びでも大事ですよね。
カーボンフットプリントが多いからと言って、その食材をつくらない、食べないことだけが答えじゃない。さあ、みんなはこの問題をどう考える?
食からジェンダー平等を考える
World Cooking Index(2020)データより。
日本を含め男性の方が女性より料理する国は世界にありません。
なんで???
料理の男女差が大きい国は、ジェンダーギャップ指数も下位の国と相関もありがち。日常のギャップは社会のギャップにつながる。
男らしさ、女らしさについて、バイアスは誰もがすくならず持っていそう。
自分が思う男らしさ、女らしさっていつの間に植えついた概念なんだろう。
夫婦の家事のなかで、男性はごみ捨ては協力するものの、料理などは女性をすることが多いというデータ。なんで??
それぞれの考えを話すことで、新しい観点を手に入れている模様。
おむすびで考えを表現。おむすびアート。
当日の学びの集大成。学んだことをテーマにおむすびで自分の気づきを表現し、シェアをする時間です。
オリジナルワークシートを使い、まずは設計。
つくる(真剣)
出来上がったおむすびは十人十色です。
↑ジェンダーバイアスの学びから、おむすびのバイアス(海苔で巻くもの)に立ち向かい、海苔を挟んだおむすび。らしい。
↑これは、、長い! 自分の手元に届くまでのあらゆる人やもののつながりを表現したとのこと。
他にもたくさん面白いのがありましたがきりがないので割愛。
自分のおむすびと共に本日の学びを発表。気づいた観点は本当に人それぞれだし、どう考えるか、どう表現するかもそれぞれ。そこが面白いってことに気づいてもらいやすい時間となりました。
学校側でしていただいたこと
−日程の調整
−場所の準備
−授業をサポートいただける先生1名
−費用
−生徒のアレルギー食材の把握と対応
−机のセッティングやごはんの準備(食堂への依頼)など
です。
内容の作成、当日の進行をクックパッドにて実行しました。
お問い合わせ
クックパッドの家庭科では実施させていただける学校を探しております。
ご興味がございましたらホームページからお気軽にお問い合わせください。
クックパッドの家庭科HP
https://education.cookpad.jp/