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逆境を生かせるひと


小さい頃、テレビで少年犯罪のニュースを見ていて思いました。

「この子だって、本当はこんなことしたくなかっただろうなあ・・」

どんなに凶悪な犯罪をした人だって、生まれたばかりの頃はみんな可愛い赤ちゃんだったのに。

子どもながらに、人がこの世に生まれ、どのように『その人』となっていくのか、というところにとても興味がありました。

そして、不思議でした。

たくさんの自伝本やドキュメンタリーの中では、様々な苦労や逆境を経験し、乗り越え、そして「この経験があったからこその自分」として、唯一無二の存在性を発揮して生きている人がいる。

そうやって一見どん底まで行っても、後に人生の大逆転をする人もいれば、苦しみ続ける人もいる。

 どちらがいいとか悪いとかといったことではなく、また、人の人生を他人が「幸か不幸か」ジャッジするというようなことでもなく、単純にこの違いがあることがどういうところから来るのか知りたかった。

 そして、どんな人にだって今は今でしかなく、生きている限り未来はあるのだから

・どうしたら今どんな状態でも最高のその人になっていけるのか。

・その方法はあるのか。

「それを私は一番知りたい!」ということに、いつの日か気がついていった。


そしてその疑問を胸に、私はのちにそれを探求することをライフワークとすることになる。


「この経験があったからこその自分」を生きている人

「喜劇王」として有名なチャップリンは、お父さんはアル中で死去、お母さんは精神病にかかり、チャップリンは孤児院や貧民院と呼ばれるところを転々としていた幼少期があった人。

『人生はクローズアップで見たら悲劇だが、ロングショットで見れば喜劇だ。』

『下を向いてばかりいたら、虹を見つけることはできないよ。』

『人生は素晴らしい。恐れの気持ちさえ持たなければ・・。何よりも大切なのは勇気だ。創造力だ。』

こんなチャップリンの名言は、彼自身の人生が順風満帆なものではなかったからこそあるのでしょう。


子どもの頃読んで一番衝撃だった本、「だからあなたも生き抜いて」著者の大平光代さんは、

中学校の時にいじめにあったことがきっかけで割腹自殺を図り未遂→家出をして暴走族→16歳で極道の妻→離婚→ホステス→のちの養父となる人に再会し心を入れ替える→猛勉強の末に宅建合格→司法試験合格(=中卒で一発合格という偉業)→自身の経験を生かして弁護士として非行少年の更生に努めている・・という方。

もう20年以上も前に出版された本ですが、そんなドラマが描かれていたと記憶しています。(記憶なので何か違っていたらごめんなさい🙏!)


「逆境」と一言で言っても様々

同じ状況や環境でも、その捉え方や人生への影響は十人十色。一般的に考えて誰もが酷に感じるようなものもあれば、多くの人が「そういうこと一度はあるよね」と思えるようなものでも、ある人にとっては長い間トラウマになってしまうことだってあるのです。

程度こそあれ、「逆境」を全く経験しないで生きて生きている人など一人もいないですね。


たくさんの人の心を震わせる音楽や芸術も、その人が何かのテーマの酸いも甘いも経験してきたからこそ生まれたものであることがよくわかります。

ゆずが挫折を経験していなければ「栄光の架け橋」は生まれていなかっただろうし、こんなにも多くの挑戦しようとしている人たちの心を動かす音楽にはならなかったはず。

挫折や失恋、様々な経験から感じ学んできたことを、歌という芸術にして多くの人に勇気を与える存在になっているのです。

逆境があるからこそ人生の喜びは深くなり得るとも言えるでしょう。


自分を変える存在や出来事に出会う

「大きな逆境に出会い乗り越えた」という経験の話を聞くと、必ず逆境の最中にいる主人公に気づきを与えてくれる存在が出てきます。

それは人であったり言葉であったり音楽であったりと様々ですが、そんな存在に出会えたら『ラッキー』で、逆境の最中にいる時、何かを乗り越えてより良い自分になっていけるかは単に「運」なのでしょうか


 いえいえ、流してしまおうと思えば流し続けるだけにもできる毎日の中で、

自分の成長につながるきっかけになる何かをキャッチし、自分自身と向き合うことができるのは、その人の中に

・自分の人生を諦めない希望

・自分を信じる心

・周りから気づきを得られる感受性

そういうものがなかったらできないことだと思うのです。


街で偶然耳にした音楽に心動かされたり、本屋さんでたまたま見かけた本にピンときたり、何かに向かって努力をしている人の後ろ姿を見て、「自分も頑張ろう」と思えたり・・

人生の中にはきっと、常に差し伸べられている手はあって、それに自分で気づけるか、そして自分の人生にどう生かせるかが現実を創っているということなのではないかと思います。


自分の中の小さな光を消さずに灯し続け、いつの間にか自分の人生をひっくり返すほどの変化と幸せを自分にもたらしたのは偶然でもなんでもなく、本人の意志と努力が確かにあるはず。


「自分の人生こんなもんじゃない」「自分はもっと幸せになれるし、なっていい」

そう信じ続けながら、まっすぐではない道を歩き続け、どこまで行ってもある意味『旅の途中』な毎日の中で、思い描く幸せにふさわしい自分になっていったに違いないのです。

じゃあ、その逆境の中で自分の人生を変える力の元となっているものは何か。



行き着いたのは、自分の奥にある

🌱潜在意識

🌱自己肯定感

🌱無意識レベルのセルフイメージ

というもの。


聞き慣れない方もいればそうでない方もいらっしゃると思いますが、今自分がいる環境の選択や人間関係の構築、今日のランチは何にするかといった日々の小さな選択でさえ、私たちはこれを基にして生きています。


 それに大きな影響を与えると言われているのは、家庭環境や乳幼児期の環境や経験。でもそれを基にしながらも、その後の経験によって書きかえられたり、自分の中に無意識的にも意識的にもつくられ続けていくものでもあります。

なので生まれた環境や小さい頃の経験で人生が決まるということではなく、あくまでもその人への影響が大きいということ。


なぜならそれは、「潜在意識」=無意識レベルの領域に大きな影響を与えるから。



私たちが日常で意識できる部分(=顕在意識)は実はたったの5%・残りの95%は無意識(=潜在意識)


顕在意識と潜在意識がけんかをすれば、100%潜在意識が勝つと言われています。それほど、人は自分の無意識の領域のことによって人生がつくられているということです。


それならば、「人が自分の人生を生きていくのに大きな影響を与える乳幼児期や家庭環境。そこに密接に関われる仕事がしたい。」ということで、私は保育士になりました。


「しあわせってなに?」「人は何に向かって生きていくのか」


これまでに1000人以上の子どもたちやご家族、たくさんの人の人生に関わらせて頂きながら「人生の究極の目的」=「自分を生きる」ということを学びました。

そして、全ての人に共通しているであろう「人生の仕組み」についても。


これから色々なエピソードを交えながら少しずつnoteにまとめていきたいと思います。🐈

最後までお読みくださりありがとうございました!




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