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ちなみ
2024年6月27日 22:04
西加奈子さん『サラバ!』を読み終えた。わたしは読書記録のなかでできるだけネタバレをしないように心がけているが、これくらいは言ってもいいだろう。この本は、一人の少年が成長していく過程を描いた、強烈な、そしてせつなくもまぶしい記録だ。なんと充実感のある作品だったことか、とまだぼんやりしている。物語の中盤でわたしがいちばん心奪われたのは、主人公である歩くんが中学に入った頃の描写たちだ。学校生活が
2024年6月7日 16:57
2024年5月の5冊5月前半は落ち着いていて、本を読みつつゴールデンウィークを満喫できた。後半は忙しかったので、読書はやや失速。毎月言っているけれど、「もっと読みたいなあ」と思った。ひと月に50冊読みます! なんていう方はどんな暮らしをしていて、どんなふうに読んでいるのだろう。羨ましい……!!『傲慢と善良』 辻村深月ベストセラーになった小説をわたしがタイムリーに読めることは少ない。
2024年6月5日 17:36
読書が能動的な営みであるかと聞かれたら、わたしは「ノー」と答える。かといって、読み手は受け身に徹しているかというとそうでもない。先月、『夜ふかしの本棚』という本を読んでいたら、朝井リョウさんが『雪沼とその周辺』(堀江敏幸)を紹介されている箇所にあたった。そこには、好きだと感じた文章はその人を運んでくれるという意味のことが書かれていた。優しくも鋭い読書論が、心に残って仕方がない。『夜ふか