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人材育成のキモ① すごくわかりやすい人材育成の視点

今回は、組織づくりの話でも子育ての話でもなく、人材育成にまつわる話です。ま、たまにはこういうの良いか、と思って投下します。

私は人事コンサルタントであり、研修講師であり、ココトレの開発者でもあります。人事の理屈や理論に照らせばいろんなことを小難しく言うことはできます。でも、それって意味がないですし、誰の役にも立たないですよね。

なので、難しいことをいかにわかりやすく身近に伝えるか?それが大切だと私は思っています。

そして、誰でもわかるように伝えるとすれば、まず従業員の存在価値とは、「雇っている会社にとって役に立っているか、立っていないか」です。会社はボランティア団体ではありませんから、役に立たない従業員に一生飯を食わせる義務はありません。

経営者の目線からすればそうなんですが、法律を正しくその通りに運用したい専門家は正義感丸出しで「辞めさせることはできない」とズレたことを言い、結果的に法律にビビッてしまって役に立たない従業員を丸抱えするようなことをしたりします(辞めさせるのではなく、本人に辞めてもらうようにすることが重要なのですが、大抵そう言う人って知恵がないんですよね…)。

企業力だけでなく日本の国力が落ちているのは、ハッキリ言ってこうしたことも原因の一つです。

では、「役に立っているか、立っていないかをどう判断するんだ?」 という話になって、大抵は人事評価制度が云々となるわけです。まぁ、私たちとすればそれがメシの種だったりするわけなので(笑)、大切と言えば大切なんですが、実際のところは指5本で足りると思っています。

どういうことか、以下の図でお伝えします。

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これを、私は「人の格(ステージ)」と言っています(本人にとって何が当たり前か?の基準でもあると言えます)。

つまり、「従業員であるあなたはこの指の中でどれなんですか?」ということを突き付けるだけで良いのです。これは、現場作業の評価が云々という視点でなく、「あなたの生き様としてどうなのか?」をズバリそのもの指摘しています。

そして、以下のように詰めていきます。

①そもそも、世間相場の時給に見合う働きなのか?
②見合わないなら力をつけて見合うようにするか?給与を下げるか?
③ここじゃないなら、人生という時間の無駄だから他に行った方が良いのではないか?

こういうことをサラリと言って本人にボールを投げることが大切です。

仮に従業員本人が「それは辞めろってことなんですか?」と言ったとしても、それに踊らされる必要は一切ありません。だって、役に立ってくれればよいわけですから、「会社としては親指にいきなりなれ、とは言わないけど、せめて人差し指か中指程度にはなってほしいよね。あなたが経営者なら、どう思うの?自分の働きぶりを。」とまたボールを投げればいいだけです。

そして、これを従業員に問うということは、経営者や上司も「自分の生き様はどうなのか?」を自らに問うことになります。上司が「自分もできてないな…」と思ったとしても、それはそれでいいのです。

もし、従業員と向き合って話し合う余地が出来たとして、従業員本人もやり替えようとしている。そして、上司や経営者本人も「もっと、自分の格(ステージ)を高めよう。」と思うのなら、共に手を携えて、「もっと良い会社にしていこうよ」と前向きに握手すれば良いだけなのです。

そういうコミュニケーションを取ることそのものが人材育成であり、今の個人の権利主張ばかりになってしまった企業と、ぬるま湯日本社会を是正するきっかけになると、個人的には思ったりします。

今回も最後までお読みいただきありがとうございました。

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