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【短歌】操車場にオレンジ色の孤独たち発車できるとまだ信じてる

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心のままに詠んでみました。ベクトルを定めないスタイルで綴ります。
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#短歌

短歌 海老

短歌 海老

「おいしいね」衣を纏うその海老も少し前まで生きていました

ほんとうにその貝殻は白かった? あの砂浜になにを埋めたの 

意味なんてどうせ後から好き勝手されるんだから今は笑おう

海老フライのしっぽって、食べますか? 私は何も考えずに、いつも残していました。

同僚Aとランチに定食屋に行って、Aは鮭の塩焼き定食、私はミックスフライ定食を頼みました。

ミックスフライのラスボスこと、お楽しみの海老フ

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短歌 ブルーベリー

短歌 ブルーベリー

一弦はもちろんこうやって使うよ罪とか罰とか誰が決めるの

半年後桜が咲くといいけれど空の青にも保証がほしい

わけありのブルーベリーを買いましたもちろんきみを想ってました

今日は身体のほうの通院でした。医療機関あるあるだと思いますが、待合室にはオルゴール調にアレンジされたポップスが流れていました。

ん、なんの曲だろう。きいたことある気がするけど思い出せない……ミスチル? スピッツ?

なんと、

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短歌 とろとろ

短歌 とろとろ

蝉しぐれ僕を許してくれないか早くきみのトラウマになりたい

狼が星を求めるわけもなくもちろん僕もとろとろ疼く

犯人は全猫である人間を選び箱詰めしたって「いいね!」

うだうだと以下の記事のようなことを、引き続き仲間内の休日ランチでも引きずっていたら、異口同音に「頭だけで考えすぎ」と指摘されて、図星すぎて「へへ……」としか返せなかった、相変わらずの日曜日でした。

「考えすぎて実質何も考えてないや

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短歌 コンポタ

短歌 コンポタ

猫は猫スマホを捨てることがもう半身を棄てるような覚悟だ

底面にへばりついてるコンポタを掻き出すような初恋でした

台風のせいにするから今日だけは終点よりも先に進もう

ずーーーーーっと考えていて、でも向き合う勇気がなくて、逸らし続けてきたことがあります。

それは、自分が最も恐れていることなのですが、端的に書くと「私は結局、抑圧者サイドへの憧れを捨てきれていないのではないか?」ということ。

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短歌 気にしない

短歌 気にしない

考えてしまうここまで生きるためお前は何を見殺しにした 
 
気にしない人の噂もゴシップも落ちゆく砂が止められたなら
 
来年も旅行をしようそのために貯金をしなきゃまずは点滴

身体的な病気の治療が少しうまくいかなくて、今月いっぱいで仕事から距離を置くことになりました。

焦りや不安が全くないと言えば嘘になりますが、くたばっている場合ではないので、しっかり治して再出発できたらと思います。

このかん

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短歌 戦っていた

短歌 戦っていた

1
種を吐くときの顔すら好きだからたぶん飽きてもまた風は吹く

2
蝉を見ろあいつらすぐに逝っちまう叫ばなければ生きてゆけます

3
気づいても言わないでおく傷ついたぶんだけ人が強くなること

4
この夏は地獄の蓋を開けたまま神がバカンスから戻らない

5
同じ味なんだと知ったその血にはちゃんとダメなのが混ざってる

6
包丁の研ぎかたを見て「心だね」にやりと笑うこの人が母

7
赤信号みなで渡れ

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短歌 疑問符

短歌 疑問符

1
目玉焼きなんて名前をつけるからこの箸だって凶器になるね

2 
知らなくていいことばかり知りたいしゲリラ豪雨はやまなけりゃいい

3 
直接の死因ばかりを知りたがるこの方々に殺された友

4 
死者がみな土に還るというのなら地球はまるい墓 大丈夫

5 
ああなんか似ているなって思ってた銃弾のごと蝉が突っ込む

6 
疑問符を疑問符のまま差し出せば「ばか」と言われるのすら正解

7
不機嫌で

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短歌 夕立のあと

短歌 夕立のあと

かくれんぼ西陽の部屋で首を振る扇風機にも見つけられない

「美しい」ほかに言葉が要るだろうか夕立のあとの改札のきみ

くだらないことだけをして公園でコンビニアイスを分ける夜が良い

仕事でパワーポイントの資料を作っていたのですが、どうしてもルビを振りたい言葉がありました。でも、パワポでどうやってルビを振れるのかがわからなくて、検索バーに「パワーポイント ルビ 振りかた」と入力しようとして、うっかり

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短歌 アンタレス

短歌 アンタレス

わたしには泣いてるように見えるけど笑顔なんだね信じてみるよ 

眠れずに窓辺に寄ればほらあれがアンタレスだと赤い目のきみ 

「ばかだなあ」新月を待つ窓辺にて解いたパズルは間違いだらけ

7月が終わりますね。「創作大賞」の感想投稿期間も23:59までです。エンモタケナワ!

▽参加方法など

▽改めてのお願いもリンクを貼っておきます。

▽この作品で「創作大賞2024」に応募しました

こんばんは

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短歌 ツル

短歌 ツル

愛なのよ、愛が大事、と説くひとが見てみぬふりを続ける地獄 
 
「無害です。ただし食べられません」とか食べてみないとわからないじゃん 
 
なぜだろう白鳥の絵を指さして「ツル」と言われて否定できない

保冷剤に「無害です。ただし食べられません」と書かれていて、ん? となりました。なぜなら、食べることは、物理的にはできるからです。だから「食べられません」は「食べないほうがいいです」とか「食べてもいい

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短歌 陽炎のせい

短歌 陽炎のせい

もう決めた人の不幸を願うより憎い奴ほど笑わせてやる 

優劣はどこにもなくて人々はみんな「違い」を持っているだけ 
 
陽炎のせいにできるね目が合ったときに殺意を抱いたことも

なんとなく体調がいまいちだったので、特急電車に乗れずに、新宿からひたすら各駅停車で西へ西へと帰りました。

ふだん気づかない風景の変化に気付けたり、積読をじっくり楽しめたり、なによりぼーーーーっとできるのが、何気に贅沢な時

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短歌 グロテスク

短歌 グロテスク

今日ひとつ嘘をついたよきみのこと嫌いだなんてすぐばれるのに

二の腕で空を飛べると信じてるそのためなんだぷよぷよなのは

よく笑うきみのピアスに見とれてたその宝石の名も知らないで

エアコンはもはやみんなの命綱 夏、グロテスクな恋をしていた

短歌作りたいよ短歌。おはようございます。電車の遅延をいいことに最大限活用し、朝から短歌を作ってみました。

10時過ぎなのに、もう暑いじゃん。なんなんだよ(

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短歌 みてみぬふり

短歌 みてみぬふり

「アルバイト募集中!」の紙が夜風に揺れるばかりの無人のフロア

なぞなぞを解くため受験勉強をがんばったって認めたらどう

たぶんいま集中線を引かれたらとっても似合う俺は本気だ

教室の隅に落ちてた白い花チャイムの音はサイレンだった

砂浜で煌めくものだけを見つけてみてみぬふりを続けてた午後

「創作大賞2024」に向けて小説を書いているのですが、なんというか、やはりプロットを立てて書くというのが性

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短歌 風船だった

短歌 風船だった

口数が増えても助けてが言えない割れてはじめて風船だった

陰口を結束帯にしてたからほしくなかった友達なんて

十年後 人と人とを繋ぐのはご縁、忖度、黒塗りの愛

治療の関係で、ずーっと飲んできた眠剤を変更しなければならず、少し前に処方内容を変えられたのです。

これがまぁ、眠れないったら……。

もっと皆さんの記事を読んだり聴いたりしたいのですが、ごめんなさい今日はちょっと難しいです。

今日こそ

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