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今日のココ日(ココルーム日記)

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毎日が人生劇場、ココルームの日々をほぼ毎日、Facebookで投稿しているココルーム日記(ココ日)。ココ日が一番はじめに投稿されたのは2021年11月のこと。それから5ヶ月経った…
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2022年4月の記事一覧

2022年4月14日

今日のココ日(ココルーム日記) はじめてココルームに来たときから、たのしく見ていた作品があって、それは高木さんがチラシで作ったコヨリで生み出す作品たち。自転車、救急車、それから通天閣に首里城までチラシのコヨリで作ってしまう。はじめて見た時から、チラシの配色が絶妙にカラフルで、それで作られるミニチュア作品がとっても魅力的、いいなあ…と思っていた。 はたらき始めてから、そんな作品を作るおっちゃん高木さんにとうとう出会ってしまった!そうとなれば、あれこれ聞きたい。だけど最初は他

2022年4月13日②

今日のココ日(ココルーム日記) 大盛況だった舞台の本番を終えて、2週間ぶりに俳優のケエコさんがケエコズキッチンのため釜芸に帰ってきた。 朝のラジオ体操の後、視覚障がいを持つケエコさんにスッと腕を貸す釜ヶ崎のオッチャン、通称たけちゃん。 「たけちゃん優しいなぁ」という声に、「ワシ、べっぴんさんに弱いねん」と顔をくしゃくしゃにして照れ笑いするたけちゃん。 「もう、しょうがないなぁ」 たけちゃんの横でわざとらしく髪をかき上げるケエコさん。 それを見て「たけちゃん、誰がべ

2022年4月13日

一昨日のここ日(ココルーム日記) こんにちは。ココルームスタッフのげんです。今回は久々にココ日僕が書かせてもらいます♪ それは一昨日のこと。 たまになにかとちょっかいをかけにくるおっちゃんのKがその日もやってきた。 (ちなみに、その数日前にはピンクのアフロのかつらを被って現れ、バザーコーナーで対応していたインターンの子になかなかめんどくさい絡み方をして困らせていた。) このズボン、裾直してくれへん?(履いてるズボンを指しながら) 店に入るなり、大きな声でそう言った

2022年4月12日

今日のココ日(ココルーム日記) 半袖で過ごせる日が多くなって、今日で冬の間がんばってくれたストーブたちに暫しの別れ。 ボランティアのかずおちゃんと一緒に屋上の物置にストーブを仕舞って、代わりに扇風機を引っ張り出した。 朝の掃除、ゲストルームの片付け、食事の準備、庭の水やり、洗濯、コンポスト、バザー品をたたんだり整理したり。 まさに暮らしの営みが、場を開くための一番肝となる働き。 「暮らすように働く」 釜芸はそんな職場です。 (書いた人:テンギョー)

「わたし、餅、売って、生きていきます。」

2022年3月、遅くまで仕事が終わらず、ひとり仕事場に残る連日のある夜の出来事をどうしても覚えておきたくて、書く。 釜ヶ崎の商店街で出会った、赤いジャケットのみどりさんのことを。 その夜23:30頃だったと思う。 店先に停めてある自転車に鍵をさしこんだときに、 背後で女性の声が聞こえた。 「この近くに800円で泊まれる宿があったんですけど、 ご存知ないですか。」 聞かれている一人の男性は首をかしげている。 夜遅くて、人通りはさほど多くない動物園前商店街。 このあたりの宿の

2022年4月10日

今日のココ日(ココルーム日記) 今日は釜芸講座「教授会」の日。 基本フリースタイルで行われる教授会だが、今日のテーマは釜芸講座のマネジメントを担当する人たち、通称「釜ぷ〜」のメンバーを増やすこと。 釜ぷ〜は、担当する講座の講師と連絡を取り合い、日程や内容を決めていったり、SNSを使って広報をしたり、講座当日は現場スタッフとして受付や記録、カンパの呼びかけなどを行う縁の下の力持ち的な存在だ。 先月末の釜芸合宿で釜ぷ〜入りを表明してくれていた2人に加え、今日の釜芸講座の中で新たに

2022年4月9日

今日のココ日(ココルーム日記) 今日は釜芸のパンフレットをひたすらラミネートして、雨風にまけないよう強力にする作業をした。それから地域のお店や壁に掲示、配布をするために自転車でまわる。去年の10月にインターンで来た時のパンフ配りは、かなよさんの後について自転車でまわったのだけど、今回は一人で。釜芸に来て3ヶ月、だいぶ道に迷わず進めるようになった。たくさんの人の働きでできたパンフレットをお披露目、そして直接手渡せるこの機会、この準備がわたしは好きだ。 動物園前駅前商店街のト

2022年4月8日

今日のココ日(ココルーム日記) 今日はど〜んと西成にてアートの時間に参加してきた。行くよーと飛び出してきたものの果たして何をするんだろうと歩き慣れない道をそわそわ進む。着いて、今日何をするかの発表に緊張が走る。先生から言われたのは「スケッチします」の言葉。そしたら思わず椅子から立ち上がって喜びダンスをしてしまいそうだった。何を隠そう私はスケッチが大好きなのだ。 はじめは円になってみんなで自己紹介して、今日の体調とか呼んでほしい名前とかを話した。いつもココルームで接する方々

2022年4月7日

今日のココイチ(ココルームの一枚) お天気だった今日は、すっかり桜が咲いた庭でのお茶会。 今日中学校に入学した人が、釜芸にいた一人一人を順にもてなした。 「結構なお手前で」 うららかな午後の光の中、大人たちが若き主人に礼を述べていた。 (撮った人:テンギョー)

2022年4月6日

今日のココ日(ココルーム日記) 夕飯後、ウクライナの歌で始まった今日の釜芸合唱部。 勇ましい歌から叙情的な歌へ。 そしてそこから怒涛の釜芸オリジナルレパートリーの合唱へと続く。 末期の大腸癌と宣告されている釜ヶ崎のオッチャンは、「元気な頃はいつも合唱参加してたからね。今日はそんな調子良くなかったけど、今日逃したら次があるか分からないから」と来てくれた。 釜芸の夜のまかないご飯のレギュラーさんは、「今日の合唱部すごいね。なんか圧倒的な感じで。楽しかったけど、ちょっと疲

2022年4月5日

今日のココ日(ココルーム日記) 今日も皆んなでひたすら釜ヶ崎芸術大学2022年度のパンフレット発送作業に勤しんだ。 今年度、釜芸は開講10周年を迎える。 今年が今までと比べて特別どうということではないのだが、10年の節目に合わせてパンフレットもココルームの思いを込めたデザインになった。 表紙には、ヴィヴィアン佐藤さんが書いた「野垂れ死に」の幟を持ち、釜ヶ崎芸術大学の屋上で青空の向こうを見据えるココルーム代表。 野垂れ死にとは少しどぎつい言葉であるけれど、どういう人生の終わり方

2022年4月4日

今日のココ日(ココルーム日記) 今日はココルームがコーディネートしているひと花センター(65歳以上のひとり暮らしの生活保護受給者を対象とした繋がりづくりのコミュニティハブ)での表現プログラムが、ひと花センターを出て街の中で開催される初回。 ココルーム代表で詩人の假奈代さんが講師を務める合作俳句の時間だった。 舞台となったのは地域の小学校跡地で、地元のオッチャンたちが集まって将棋を楽しんでいる広場。 すぐ隣を南海電車が走り、よく風が吹き抜けていく日当たりの良い場所だ。 初めてと

2022年4月3日

今日のココ日(ココルーム日記) 4月になって3日が経った。 ということはもうここに3日間いるんだ。ん?まだ3日?そんな驚きと、4月とは思えない寒さと共に初ココ日を記す。 ここに来て私はふたつの夢を叶えている。ひとつはアパレル店員になること。「しもきたざわラック」を作ったので来たら探してね。もうひとつは実在するのかしないのか、頭で考えてもSNSを見ても信じられないようなものに出会うこと。そんな出会いが実際に起こっても意外と冷静にいられるのは、それがここでは日常だから。例えば

2022年4月2日

今日のココ日(ココルーム日記) 今日の夕飯は、食卓ディレクターで釜ヶ崎芸術大学の人気講座「おかゆのしあわせ」の講師・宮浦宜子さんによる古米のリゾット。 釜芸には古米がたくさん残っていて、そのまま炊くと匂いや味のクセが強く食べにくいのだが、チーズやワインを使いながら臭みや雑味を消して作るリゾットだと古米でも美味しく食べられるんじゃないか、と宮浦さんが提案してくれて実現した。 調理する前に手でも精米を加える丁寧さで、徹底的に古米のクセを取り除いた宮浦さん。 スープをよく吸