2022年4月13日
一昨日のここ日(ココルーム日記)
こんにちは。ココルームスタッフのげんです。今回は久々にココ日僕が書かせてもらいます♪
それは一昨日のこと。
たまになにかとちょっかいをかけにくるおっちゃんのKがその日もやってきた。
(ちなみに、その数日前にはピンクのアフロのかつらを被って現れ、バザーコーナーで対応していたインターンの子になかなかめんどくさい絡み方をして困らせていた。)
このズボン、裾直してくれへん?(履いてるズボンを指しながら)
店に入るなり、大きな声でそう言った。
特にそういうサービスをしているわけではないし、
僕はすぐに、してないよ、と断ったが、そこにスタッフのふうゆちゃんが
私がやってあげよか?
と割って入った。ふうゆちゃんは裾上げの技術もあり、時間もたまたまあったので、やってあげたいと思ったそうだ。
K、よかったなぁ
と声をかけた。ふうゆちゃんは仕上がり明日でいい?と聞いたが、今やってや~、着るもんあれへんやん、とダダをこねて、結局その場でやってあげることになった。
Kは、とてもご機嫌で待っていた。
このズボンはええズボンなんやで、とか
家に帰ってきたみたいやな、
昔の嫁さんにやってもらってるみたい、とか
色々話しながら、いつもテンションが高いKには珍しく、緩やかな空気が流れていた。
今度ここで売れそうなもの持って来たるわ♪
新品の札ついたブラジャーとかあんねん!
、、、
ああ、そう、、、
てか、持って来たるわ、って、別にそんなお願いしてないからええよ?
でも売れそうなものなら、もし、持ってきてくれたらありがたいかな。
Kは20分位滞在して、裾上げの完成に満足して、大変ご機嫌に帰っていった。
Kと過ごした時間で、こんなに穏やかで、優しい雰囲気の空間は初めてだった。
そして、昼過ぎにお団子とバザー品を持ってやってきた。虹色のロン毛のかつらを被って。その時僕は事務仕事をしていて対応しなかったが、その後ろ姿だけをみた笑
ふうゆちゃんは持ってきたものをありがとうといってもらったらしい。
Kが帰ったあと、スタッフ間で、K、おもろかったね、やっぱりバザー品は下着入ってたの?なんて穏やかに話していた。
そして、それから、10分から20分後くらいだろうか。。。
フロントで仕事をしているとドタドタと大きな音がして、
おい!!!お前らおかしいやろ!
感謝の気持ちが足らんのや!
気分悪い!!
と怒鳴る声。
そしてまたドタドタと出ていく音。
Kがやってきてさっき置いていった、団子とバザー品を持って出ていったらしい。
あまりに想像を超えていたので笑ってしまった。
は????
な、なんやねん!
でもその次の瞬間、いやーでも、今日はKのいろんな面、想像のつかない面をたくさん見せてもらってよかったな、とも思った。
彼の世界観の中では一体何が起きてそうなったかはわからないし、そこまでは付き合いきれないけど、想像ができないことが起きているのだろう。
大変やな。
でもやっぱおもろかった。
僕が普通に裾上げをサクッと断ってしまうところ、ふうゆちゃんが関わりしろを作ってくれたからこそ、みつけられたいろんな一面、面白さ、であった。
Kは決して悪人ではない。が、他人との境界線が希薄で、心地よい距離感も違うので、困ってしまうことまでニュルニュルっと他人に入ってきてしまうので、大変めんどくさいときがある。そして、往々にしてナチュラルに女性差別はじめ色々偏見に基づく言葉を吐くのでさらにたちが悪い(本人はフレンドリーなつもりなことが多い)。Kほど強烈な人はそこまでいないが(と言っても結構いるな笑)この手のおっちゃんは本当に多い。
それでも、ただ排除してしまったら、彼らにもそれなりに精一杯の人生があるのに、差別してるのはこちらになる。ココルームは出会い直しができる場所だ。
むしろ彼らの面倒くささは自分の鏡だったりもする。
ただ、そういう人と付き合うにはこちらが感情を揺さぶられすぎたり、コントロールされたり支配されたりしないために、緩やかな境界線を引いてやることは必要だし、なかなか難しい。
でもだからおもろいんだよな、と、やっぱり思う。
このように、いつもうまくいくわけではないけど、僕は次またKが来るのが楽しみである。まず最初に、こないだのはなんやったんや、って笑顔で叱ってやるつもりだ。
まぁ、そんな想像は当てにならないようなことが起こりそうでもあるけど笑
(書いた人・げん)
写真は庭の桜!Kは関係なし笑
現在、ココルームはピンチに直面しています。ゲストハウスとカフェのふりをして、であいと表現の場を開いてきましたが、活動の経営基盤の宿泊業はほぼキャンセル。カフェのお客さんもぐんと減って95%の減収です。こえとことばとこころの部屋を開きつづけたい。お気持ち、サポートをお願いしています