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2020年3月の記事一覧
「ワンパンマンが今の時代にウケる理由」 臨床心理士への随録 心理学
将来の夢はプロゲーマーかユーチューバーという息子氏が、鼻息荒く駆け込み熱を帯びた口調でこう訴える。「父さん!ワンパンマンのコミック買っていい?」どうやら友人宅で読んで気に入ったらしい。
ワンパンマン。父さんも名前は知ってるぞ。キン肉マン初期のようなヒーロー系ギャグ漫画であり(後にちょっと違うなと気づく)、ワンパン(ワンパンチ)で全ての敵をやっつけてしまう、ということくらいだけど。まあ、そこそこ面
離人症は自分と世界の距離感の病|臨床心理士への随録 心理学
離人症の主症状は「離人感」と「現実消失」である。
「離人感」とは、自己の身体・感情・思考・感覚などから自分の主体性が失われて、自分自身を非現実的に感じる体験である。「現実消失」とは、自分が外界から切り離されていて、周囲の世界を非現実的に感じる体験である。
「自分の人生なのに観客席から眺めているよう」とか「自分と世界の間に常に薄いもやがかかっている感じ」と表現する患者さんがいた。自他の境界線が曖
「エディプスコンプレックス、子からみるとき親からみるとき」 臨床心理士への随録 心理学
まず「コンプレックス」という言葉。日常語では「劣等感」に近い意味で用いられるが、心理学では「葛藤」という様々な感情の複合体を意味する。
閑話休題。COMPLEXってカッコよかったよなあ。リアルタイムより2〜3年後世代だけど、高校のカラオケでは「恋をとめないで」をみんなで大合唱していた。Wikiで調べたら、吉川晃司の洋楽に対する劣等感から結成し、お互いの音楽性への葛藤で解散に至ったんだと。本編に戻
ケアとセラピー「居るのはつらいよ」東畑開人著 臨床心理士への随録 心理学
カジュアルな感じで読めるこの学術書は、第19回大佛次郎論壇賞を受賞されました。沖縄時間の中で行われるデイケアのほのぼのしさと、読み進めるほどにジワる「居る」怖さ。この先、仕事でデイケアにも絡んでいくので、とても考えさせられました。ケアとセラピーは似て非なるもの、混ぜるなキケン。支援者がきちんと認識して枠を設けることでお互いが守られるのです。
「居るのはつらいよ ケアとセラピーについての覚書」東畑
43歳の私が大学院で得た4つのこと 〜修了によせて|臨床心理士への随録 心理学
2020年3月の修了式をもって、大学院 修士課程の幕が閉じようとしています。
三年前、ここに来ずに産業領域の一部しか知らぬまま臨床心理の世界に飛び込んでいたら……まあ、それならそれなりの今があったんだろうけど、結局どこかのタイミングでまた臨床心理士を恋しがっていたのだと思います。20年越しの未練を成仏させてくれて本当にありがとう。挑戦した自分を褒めてあげたいし、許してくれた妻と家族に感謝していま