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お金の解釈

 お金にまつわることは多々書いていると思う。そのお金について解釈を深めるために整理してみることにする。大きな理由としては、善悪の議論の対象でもあるからだ。多くの人間にとって必要不可欠なお金を、解釈のために少しだけ要素を抽出して噛み砕くことで、多角的な観点からそれぞれに見えるようにして判断しやすくする。

①そもそもお金とは何か?(括弧内は、物々交換に対応する意味)
・物理的に腐ることがない。(食べ物など劣化する物がある。)
・価値が変化し難い。(交換時の時価であいまいになりやすい。)
・労働時間の対価。(物々交換でも同じ使用方法もあるだろう。)
・貯蓄しやすい。(腐るものは在庫し難い。)
・投資できる。(現物の交換が主で投資出来ない。)

②お金の機能
A. 売買で支払う使用方法(物販で稼ぐ。)
B. 実務的に稼ぐ使用方法(サービスなど労働対価として支払い)
C. 金で金を生み出そうとする使用方法(投資各種、株・金融取引など)

物々交換とお金では、性質がかなり異なるということが分かる。言い換えれば、利便性により広まったと思われるものの、実は別な機能が追加されたというような感じだろうか。これらのことから、もしも本当に物々交換だけの時代になったら、凡そ経済は長く維持出来ないだろう。

商品が無ければ支払いが出来ない。
商品が無ければ購入が出来ない。
商品で商売をし、商品で労働対価を支払う。
正直に言えば物々交換だけの世界には、無理があることと分かる。
何故なら
・倉庫や運送が出来ない人は、生ていけない。
実に単純に無理がある。

③金本位制であるべきかどうか?
必ずしもそうである必要はないし、この理論は既に破綻していると推察される。そもそも地球上の金の量は、把握されていないだろうし、全て掘り出すのも無理だろう。

全ての物・モノには価値があるのだから金に置き換えるとした最初のコンセプトが幼稚だったのではないだろうか。

 結論として、お金の解釈として善悪で判断できるものではなく、強いて言うなら人類の課題であろう。お金が悪と言うならば代替案を示すことは出来るのだろうか。そして、お金の根本的な問題を解決するためにはリセットが必要で有り、それには人類にとって相当な痛みを伴うであろうと考えられる。実際に実行しようとすれば、現在の社会を一度全て破壊するくらいの荒治療となる。
 グレートリセットが理想論であったり陰謀論であったり様々な憶測が飛び交っているが、どちらだったとしても本当にその覚悟はあるだろうか。中途半端な思慮で論じられるほど浅いことではないような気がする。
 正直に言えば、お金の性格を緩やかに修正し軟着陸させることは出来ないのかと世の為に思うが、そんな生易しい方法は無いのかもしれない。

 地球が誕生し、幾度も繰り返しているのでは無いかと考えている。それは、生物の誕生と進化・文明開花・滅亡である。数十億年の間に、幾度も繰り返した可能性があってもおかしくはない。
 それほど地球の歴史は長く、人類の歴史は短い。お金とは、その短い期間に利用されている物でしかないのだ。

 人生は、労働対価と言っても過言ではない。結局、時間を買われていて奴隷のようなものだと分かる。知性があり価値を位置付けるためにお金を発明したことが、最大の合理的な利便性であり、最大の悲劇であるだろう。

 だからこそ、滅亡を繰り返す結果となるのかもしれない。動植物が必要以上の知性を持たないことで地球上の命を絶やすことなく紡いでいることを考えるとき、人類の愚かさや節度の無さが際立ち、この星の悪の根源であるようにすら思えてしまう。

 結論のどこかから、結ぶことが出来ない方向に向いてしまったので、締め切ることも出来ていないが終わりにしようと思う。

 悪しからず。