花に夢を見る 〜Dreaming of Flowers〜
部屋中に、バラの香りが充満している。
たった3本の花を花瓶に生けただけで、こんなにも暮らしの風景が変わることに驚く。
夏までの間は、近所の花屋さんで買ってきてもらったものをよく生けていたが、最後に生けてから、気がついたら4ヶ月も経っていた。
クリスマスイブの日、夫の経営する美容室の常連様から、自家栽培のバラをいただいた。
香りの強い品種のバラだそうで、その威力は言わずもがな。
丁寧に丹精込めて育てられているであろう花独特の、生々しさを感じる。
24日夜。
25日昼。
26日昼。
3日間で、満開まで花ひらいた。
ここまで堂々と華やかにひらくチカラは、この小さな花のどこに存在してるんだろうと思うけれど、きっと中芯にエネルギーセンターがあるのかな。
花の散り際は本当に美しい。
落ちた花びらがいちばん好きかもしれない。
自然にパラパラと解体されてゆくさまは、もともとが集合体だったということの現れでもあり、それは美の結集だったということを思い出させる。
なにより精一杯咲いて生き切った感じがいい。
どうやったらこんなにも美しい造形になるのか、理解し難い自然の神秘だけれど、それはわたしたち人間も同じだ。
普段はつい忘れてしまっているけれど、自然の神秘を目の当たりにするたび、自分の存在こそ神秘の賜物なんだということを思い出したい。
27日昼。
どの瞬間を切り取っても本当にきれい。
花の佇まい、その香りは、いつもリアルな夢を見させてくれる。
花びらがぜんぶバサッと落るその時が楽しみだ。
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