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コクーの人事マネージャーが立ち上げた「保健室」は、社員がイキイキ働き活躍するための″お悩み相談室”。

みなさま、こんにちは。
コクー株式会社 人財開発本部 マネージャーの原崎です。
 
前回は「コクーの採用について」書かせていただきました。
そして、“私が大きな目標として実現に向けて勉強していること”はまた別の機会に書きます!と予告していました。

その“大きな目標”が今年7月に実現!
コクー社員のための「保健室」という名称でプロジェクトが動き始めましたので、今回はそのお話をさせていただきます。


▼前回の記事はコチラから!

◆コクーの「保健室」とは?

「保健室」とは、簡単に言うとコクー社員のための「お悩み相談室」です。
なんかもやもやする、うまくいかない、これからどうしよう…心に引っ掛かりがあって、誰かに聞いてほしい、相談したいと思ったときに気軽に立ち寄って相談できる場所。そんなイメージで「保健室」という名称にさせていただきました。
 
私自身、学生の頃は保健室にいたのがとても優しい先生で、困ったことがあるとすぐ相談しに行っていたんです。同じ「幸子」という名前だったこともあり親しみやすかったこと、体調不良時にも細かく話を聞いて対応方法を教えてくれたことなど、保健室に対して良いイメージが強かったかもしれません(笑)。
 
私自身も現場に出ていた頃は、少しだけでいいんだけど話を聞いてくれる人がいたらいいな~なんて思った経験もありました。
コクーはお客様先常駐ということもあり物理的にも距離が離れているので、相手が忙しいかも…と思うと連絡しづらい気持ちもあり、ある程度悩みも整理してしっかり持っていかなきゃ、と思っていたかもしれません。
保健室は、そんな難しいことを考えず、ふらっと連絡して相談できる場所でありたいと思っています。

◆「保健室」を立ち上げたきっかけ

一番最初のきっかけは、社員のためのキャリア支援室が欲しいと思ったことです。社員が一定のスキルをつけたあと、「今後のキャリアについて悩んでいるという相談が増えた」という声をEXCEL女子のグループリーダーたちから多く耳にするようになりました。
コクーは未経験で入社する方が多いので、新しい業界で新しい技術をつけていくことになるため先のイメージが持ちにくいということもあるかもしれませんし、女性はライフステージによりキャリアが一度止まってしまうこともあるため、その後のキャリアを作っていくことに難しさを感じています。

「こういうことができるようになりたいから、今できないこのスキルを習得したいです」というような思いは人それぞれあると思います。
ただ、そもそも「こういうことができるようになりたい」がわからなかったら、毎日何を頑張れば良いのか、モチベーションはどう保てばいいのかわからなくなってしまうと思うんです。何をしたくてコクーに入社したのか?自分で立ち返り前を向けるのであれば良いですが、一人では途中で躓いてしまうこともしばしば…なので、そのお手伝いができれば、一人ひとりが目指す方向をしっかり持ち、今何をしなければいけないのかが見えると感じています。
 
悩みから抜け出せなくなって仕事がつまらなくなってしまったら…これは一大事だ!人事として支援できる場所を作って、イキイキ働いている社員でいっぱいの会社にするために何かしよう!と思い、2021年冬に本格始動しました。

◆「保健室」立ち上げまでの道のり

コクーはアメーバ組織(※)で成り立っているため、近くに自分のリーダーがいて、かつ入社後一定期間はメンターもいます。
相談にのるならいつでもできる環境がすでにあるので、「人事が相談にのります」と言うのもなんか違うな…専門性を持ってこその人事なんじゃ…と感じ、キャリア相談を専門的に実施する方法を調べたところ、「キャリアコンサルタント」の資格を目にしました。
国家資格で学科(筆記)と実技試験があって、実技の合格率は約60%と独学はかなり難しそう。
養成講座に通い、数カ月勉強して試験を受ける…自分の業務量も考えると難易度はかなり高いですが、でもこの知識があったら専門的にサポートできるかもしれない…すべては目の前の人のため!と思い、CEOの入江さんや当時の上司だった執行役員の藤永さん、人事メンバーへ相談し、わりとあっさり学ぶことを決めました。

私が選んだスクールは約4カ月弱、週1(土曜)で朝から夕方までがっつり学ぶスタイルでした。
2022年7月から実際に通い始めましたが、とにかくハード!でも楽しい!人って奥深い!の連続でした。元々人が好きではありますが、学びを深めるにつれて人への興味が止まらない状態にまで。
結局人の悩みは仕事とかプライベートとか切り離せるものではなく心の奥で繋がっていることや、個々が自己理解を深めること、そのうえで自分の生活・人生に当事者意識を持ってありたい姿で生きていけることが大切だということ、本当にたくさんの学びを得ることができました。

一番苦労したのは実技であるカウンセリングのロープレです。話を聞くぞ!と思って臨むものの、先生から「そんな内容では相手の話は聞けない」と言われ続けました。ビジネスは問題解決をすることが多いですが、カウンセリングでは問題解決はしません。
物事ではなく相談していただいている「人」に焦点をあてます。そのため「それって何が悪かったの?」「どうしたらできた?」というビジネスであるあるの質問はご法度です。
「どんな会話をしたのか?」「その時どう思ったのか?」等、実際に起こった出来事を聞いたりその時どう感じたのか、その人のことをお話していただきます。これが、社会人にはとっても難しい…普段問題解決するために動いていたりするので、つい問題に視点がいきがちです。

「人を見るんだ、人を見るんだ…」と毎週頭を悩ませながら挑み、落ち込んで終わる…どうしよう全然できない、これができなかったら人の悩みなんて一生聞けない…やらねば…!という日々を繰り返し、なんとか形にするところまでいき、卒業まで持ち込みました。

試験まで約4か月、自己学習や養成講座の仲間たちと定期的に集まって勉強会をしながら過ごし、いざ2023年3月の試験へ。
当日は「落ちた…」という絶望のまま帰宅しました。また次の機会に受けるか~…なんて考えながら1か月後の結果発表を見たところ、まさかの合格!なんとか取得まですることができました。苦労が報われたこと、今後の制度を無事進めていけるという本当に安心した瞬間でした。
 
元々資格取得を決めた際に「保健室作りたいので資格取ります」とは伝えましたが、正式な制度依頼は資格を取ってからと決めてました。ベースがないのに決戦に挑むよりも、しっかりベースを作ってからぶつかろうと思っておりました。
無事取得後、人財開発本部の本部長である青山さんへ正式に相談、現在の上司である酒田さんとも内容を固め、役員会で承認していただき、制度として始動させることができました。

(※)アメーバ:最小の組織単位のこと。会社の組織をできるだけ細かく分割することで、一人ひとりが参加意識を持ち、共感できるようにしているコクーの文化醸成の取り組みの一つ。

◆コクーの「保健室」始動!

「保健室」は、人財開発本部の青山さん、酒田さん、原崎と3名体制で運用しています。

<相談内容>
①     キャリアの保健室
②     育児と仕事の両立支援
③     こころとからだの保健室
④     ダイバーシティ&インクルージョン相談窓口

相談内容を大きく4つに分けており、それぞれメイン担当を持っております。あくまでメインのため、全員がすべての内容において対応できるようにはしています。

スタートした月は、担当3名で21名ほどの方と面談をさせていただきました。その後は7~8名の面談を実施しています。
本当に悩みは多種多様ですが、一番多いのはキャリア相談です。
当初想定していた「自分が何をしたいのかわからない」「どんなスキルをつければいいか迷っている」という相談が圧倒的でした。
ただ、一概にキャリア相談といってもその根底には色々なものが潜んでいて、本当に人によって悩むきっかけや理由が様々です。一人ひとりにどれだけしっかり向き合っていくかが本当に大切だと改めて感じました。同じ悩みでも人によって感じ方も違いますし、解決までのスピード感も全く違います。
一回でしっかり本人が気づきを得られることもあれば、もう少し時間をかけて話していく必要があると感じることもあり、私自身もまだまだ学びながらの制度だと強く実感しています。
とはいえ「話してよかった」「解決した」等の有難いお言葉をいただけることが多く、少しでもみなさんの役に立てているのであれば本当に嬉しいです。

悩みを話せる場所=自分自身をつくらず素直に思ったことを口にできる場所だと思っています。安心して働ける会社、ひとりじゃないと感じられる会社になることで、仕事にまっすぐ向かえるようになるのではないでしょうか。まさにコクーが大切にしているイキイキ働くことができると感じています。

「保健室」のロゴデザイン

◆最後に

気軽に相談できる場所、というテーマで運営しているものの、面談希望の連絡を気軽にしづらい…ということもまだまだあるかと思います。どうしたらもっと気軽に相談できるか、今色々な方法を検討中です。
悩みが深くなる前の早い段階から相談にのり、「もっと早く言ってくれればよかったのに…!」とならずに済むよう、できる限り声をかけやすい方法をつくっていくことがとても重要だと感じています。

悩みは簡単に解決できるものではないですし、一人だと負のループに陥ってしまうこともあると思うので、どれだけ私たちが寄り添って一緒に考えていけるか、意味のある時間にできるかが一番大切なことだと思っています。ひとりひとりがイキイキ働くためのお手伝いをする、そんな保健室にしていきたいです。

まだまだこれからではありますが、少しでももやもやするときは気軽に連絡いただけると本当に嬉しいです。
悩みを相談するのに高いハードルを感じる方もいると思いますが、どうしても一人では限界があります。
誰かに聞いてほしいと思ったら、いつでもご連絡いただけると嬉しいです。コクー社員の皆さんのご連絡お待ちしております!


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