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『品の正体』ー品とはなにかー

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『品』を見極める。『品位』や『品格』『品性』などの言葉に秘められる『品』の正体を解説。日常生活に溢れる『品』、それらの価値観に求められる徳目とは。令和元年新たなるマガジン『品の正… もっと読む
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『品の正体』 第一講 品の鑑定

『品の正体』 第一講 品の鑑定

『品』の正体

 さて、今回から、『品』について、その『正体』のお話をして参ります。

 古今東西、世の中には実に様々な『品』があります。

 今回の『品』にまつわるこのシリーズでお伝えしたいことは、これら『品物』だけではなく、『品位』や『品格』といった『物』以外の『品』を定義するときに必要な要素とは何かを検証していくことにあります。

 その『要素』が『品』の『正体』を解き明かすカギとなっている

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『品の正体』 第二講 品の法則

『品の正体』 第二講 品の法則

 

 さて、今回の『品の正体』では、このシリーズを通して、文化の価値やそれらの重要な感覚によって生み出された「モノゴト」を最終的にどのように判断、評価していくか、という検証に取り組んでいくことを目的としています。

 今回ははじめに、前回にも少しだけ触れました『品』の法則にまつわるお話しについてご説明して参りましょう。

第二講  品の法則

 前回、『品』を定める側面に、ステージとステート、そ

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『品の正体』 第三講 品の秘密

『品の正体』 第三講 品の秘密

第三講 『品』の秘密

 今回は、前回もご説明した『品』を形成する三つの側面について解説をして参ります。

 そもそも『品』という文字にご注目いただきたいのですが、これは『三つの口』と書きます。

 この『口』はいったい何を意味しているのか、そしてなぜ三つなのか、その秘密を今回はご説明したいと思います。

 そして『状態(ステート)』、『段階(ステージ)』、『水準(レベル)』が『品』を形成する意義

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『品の正体』 第四講 品の領域

『品の正体』 第四講 品の領域

『品の正体』 第四講 品の領域

 今回は、『品』の領域についてお話してまいります。

 品には、三つの側面がありました。一つは『品のレベル』、次に『品のステート』、そして『品のステージ』でした。

 これらはそれぞれ『品位』、『品格』、『品質』という言葉が当てはまり、その三つの側面には、それぞれの要素を規定する四つの領域があるというのが、今日のお話の本筋です。それをこれから解説してまいります。

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『品の正体』 第五講 品の原理

『品の正体』 第五講 品の原理

第五講 『品』の原理

 前回、PDCAサイクルのお話をしましたが、そこで、自己研鑽モデルと集団の振る舞いは異なるという問題に触れました。

 確かに、これはPDCAというスキルにとって大きな問題となるのですが、その他にもいくつか根本的に見ておくべきことがあるのです。

 それは、そもそも『改善』しようという『意欲』や『意志』の問題にも関連するのですが、特にPDCAサイクルのAct(評価)の『改善

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『品の正体』 第六講 品の徳性

『品の正体』 第六講 品の徳性

第六講 『品』の徳性

 前回は、徳分や美徳というものが『善意』や『良心』の基になるものであるとして、10のダルマ(法則)を掲げました。

 お話の流れで多少前後してしまいますが、この解説は次回以降にすることといたします。

 今回は、品を規定する三つの側面のうち、残る二つの側面を規定する領域について先にお話を進めていくことに致しましょう。

 『品質のステージ』、『品格のステート』、『品位のレベ

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『品の正体』 第七講 品の徳目

『品の正体』 第七講 品の徳目


 note マガジン シリーズ『品の正体』も第七講を迎え、中盤から後半に突入しました。品を支え形作る要件や要素とは何か。『品位』『品格』『品質』を保つ素養とは何か。

 それは『徳分』との関係が非常に強いのではないかと考えています。後半は、『品』と『徳』の関係性について考察を深めて参ります。

 それでは、引きつづき『品の正体』をお楽しみください。

第七講 『品』の徳目

 はじめに今回は、前

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『品の正体』 第八講 品の美徳

『品の正体』 第八講 品の美徳

第八講 『品』の美徳

 前回は、「品の徳目」のお話をしました。

 今回は、「品の美徳」として『美徳』のお話をするのですが、はじめに前回の『徳目』と今回の『美徳』の関係をお話しておきましょう。

Ⅰ.『美徳』と『徳目』
―『善』をなす『性徳』— 『徳目』とは、『美徳』や『徳性』などの『徳分』を表現する言葉で、それら一つひとつの項目のことです。

 『徳分』とは、実際に『徳分』を積む、という使い方

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『品の正体』 第九講 品の本質

『品の正体』 第九講 品の本質


 今回は、『品の本質』として、最終講『品の構造』に至る前の『真・善・美』の中で『善』や『良』そして、『偽・醜・悪』がどのような仕組みになっているかをご説明して参ります。

第九講 『品』の本質

 多少難解なところもあるかと思いますが、最終講の予稿としてお読みいただきたく存じます。

Ⅰ.『仏・法・僧』の成り立ち そもそも『品』に私たちがこだわる理由(わけ)とは、どのようなことだったでしょうか。

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『品の正体』 第十講 品の構造(7451文字)

『品の正体』 第十講 品の構造(7451文字)

今回で、本マガジンは最終講になります。前回の徳目と「真・善・美」と「偽・醜・悪」の構造的なことについて、今回の「品」の構造でお話できればと考えております。

Ⅰ.マインドの構造としての品
-「自我」「自分」「自己」- 私たちは、マインド内部の構造として、「自我」と「自分」、そして自立した「自己」という関係性を保っていると言えます。
これらの関係性を、もう一度確認しておきましょう。

 「自我」とい

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