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イギリスで学んだ「最高の人生を生きるために大事な7つのこと」

 私がイギリスに暮らし始めたのが2003年。

 旅行ですら一度も来たことがなかった国で、誰一人知っている人もおらず、話せるのはカタコトの単語英語くらい。
そんな私が、ここで18年も住むことになるとは、私自身が一番びっくりしています。

 海外で暮らすと、日本で生活していた時には考えられなかったような「想定外」のことに日々出くわします。もちろん、楽しいことがある一方で、大変なことも山ほどあります。

 それでも、18年間、イギリスの人々とふれあい、生活を共にしてみて、彼らの優しさ、穏やかさ(ゆるさとも言う。笑)など、この国の人々の生き方に学んだことがたくさんあります。「こんな風に生きていいんだ」と背中を押してもらったことがいくつもあります。

 実は、コーチングのクライアントさんや、日本の友人とオンラインで話している時、多くの人が、日々の暮らしに「息苦しさ」を感じているように思うことがよくあります。周りに気を使い過ぎていたり、同調圧力に激しいストレスを感じているように思えるのです。
 

 でも、貴重な人生の時間を、人に気をつかってばかりでストレスをためて生きるのはもったいない。

 だからこそ、今日お伝えする、イギリスの人々の生き方、考え方を知って、少しでも生きることがラクになったり、楽しくなってもらえたらうれしいです。


1、自分の好きを優先させる

 イギリスでは、自分の好きなことを優先し、はっきりと主張します。たとえば、毎日少なくともひとり5〜6杯は飲む紅茶。その飲み方は10人いれば10通りあります。ミルクをたっぷり入れる人。ミルク少々にお砂糖山盛り二杯の人。ブラックティーの人などなど。そして、誰かの家に行っても、その飲み方をリクエストするのは当たり前。

 日本で誰かの家を訪ねたとき、「飲み物は何がいいですか」と聞かれると、「何でも大丈夫です」とか、他の人が「日本茶」と言ったのに合わせて「私も同じで」というふうに、いつも人に合わせているのが私でした。心の中で「面倒をかけてはいけない」と思っていたからです。

 イギリスに住むようになって、自分の好きなものを自分の好きな飲み方で注文するのは当たり前と知ったのですが、最初は自分の好きなものが何かわかりませんでした(今ではちゃんと自分の好みを言います)。日本では人に合わせてばかりいたので、自分の好みがわからなくなってしまっていました(自分軸を見失っていたんですね。涙)。

 好きなものを注文するので、ときには「ハーブティーをお願い」と言って、それがない場合だってあります。だからと言って、お互い気まずい思いをする必要もありません。他に何があるか聞くか、あるいは「それなら結構です」というだけのこと。

 この国では自分の好きなものを伝えることに遠慮をする必要がないのです。そして「自分の好き」を主張しても誰も文句を言いません。自分が好きなものを伝えられるからこそ、他の人が同じように「自分の好き」を主張しても、それを当たり前のこととして受け止めるからです。

 そうやって、お互いに自分の好きなものに正直であれば、「自分は我慢したのに」というストレスをためる必要もなく、人間関係も円滑に。自分も人もハッピーでいられます。

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2、人の目を気にしない 

 イギリスでは真冬に T シャツを着て外を歩いている人もいれば、真夏にコートや革ジャンを着ている人もいます。70代〜80代の女性でも胸元の開いたサマードレスを着ている人もいれば、太もも丸出しのショートパンツを履いている人がいます。誰もがみんな、人目を気にせずに、好きな格好をしています。

 「女の子のくせにそんな格好して」とか、「親なのに、そんな派手な服を着て」などと、言う人はいません(むしろ、そんなことを言おうものなら、言った人の方が批判を受けます)。

 この国では、人の目を気にする必要がないのです。

 ドレスコードのあるパーティで、ビーチサンダルに短パンというのはさすがに遠慮すべきですが、そうでなければ、好きなものを着たいように着る。それこそがイギリスの人々のやり方です。


3、命がけでホリデーを取り、ただのんびりする

 イギリスでは休暇のことをホリデーと言います。最低でも一週間、長ければ3週間くらいの長期ホリデーを取る人も少なくありません。

 最近ではイギリス人の労働時間が増えてきていて、ヨーロッパ内では労働時間が最長というデータもあるそうですが、それでもホリデーを取ることにかけてのイギリス人の熱意は目を見張るものがあります。彼らの様子を見ていると、ホリデーは仕事より優先されるのが当然という感じです。

 たとえば義弟夫婦は同じ会社に勤めているのですが、二人とも必ず同じ時期に長期休暇を取ります。ホリデーにはもちろん家族一緒に出かけるので、当然といえばそうですが、2〜3週間もの長期休暇の日程を合わせるなんて(それも同じ会社で)日本でそれをやろうと思ったら、周囲への根回しの段階で疲れてしまいそうです。

 義弟は月刊誌の編集長をしていますが、それでも必ず年に2回は長期ホリデーを取っているようですし、自分や家族の誕生日には必ず休暇を取っています。
 日本で雑誌の編集者をしていた頃、お盆や年末年始であっても長くてせいぜい4〜5日の休みだった私とは大違いです。

 そしてホリデー先でのイギリス人が何をするかといえば、ただのんびりと、読書をしたり、散歩をしたりという時間を楽しみます。

 観光名所を巡って、お土産を山のように買いこむ、ということはありません(基本的にイギリスでは、旅行に行っても、職場やご近所にお土産を買っていく必要はありません)。

 そして、みんなが交代で長期ホリデーを取るので、誰かが休んでも、それに文句をいう人はいません。自分だって長期ホリデーを取るのだから、他の人が取るのも当たり前。そして晴れてホリデーにでかけたら、とにかくのんびりしてリフレッシュするのがイギリス流です。

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4、年齢や役職に関係なく対等に話す

 イギリスでは、普段人々はファーストネーム(下の名前)で呼び合います。

 たとえば義理の両親のことも名前で呼びます。職場の上司や部下であってもお互いにファーストネームで呼び合うのが普通です。

 また、子供の友達からもファーストネームで呼ばれます(「●●ちゃんのお母さん」とか「おばちゃん」などという呼ばれ方はしません)。

 お互いを名前で呼び合うと、親近感が増すのは間違いありません。と同時に、年齢や仕事に関わらず、人間として対等という気持ちになります。
 へつらったり、おべっかを使う必要なく、フラットに会話ができるのです。

 また、イギリスの人たちは、すでに親しい中でも、会話の中で頻繁にファーストネームをつけます。たとえば「ハロー」の挨拶ひとつにしても、必ず「ハロー、マミ」と、名前をつけて言うのです。
 毎回、何度も名前で呼ばれると、これが意外にうれしいし、コミュニケーションがよりうまくいきます。

 日本では何かを教える人はみんな「先生」と呼ばれ、世の中に「先生」が溢れていますが、イギリスではヨガを教える人も、料理を教える人も、セミナー講師も、みんなファーストネームで呼びます。
 だからと言って、呼ばれた側が「自分は尊敬されていない」などと感じることはありません。

 ファーストネームで呼び合うから気軽で気楽な気持ちで付き合うことができ、人と人との距離がより近くなるのです。


5、とにかく褒める

‘Well done!(よくやったね)’
イギリスでは頻繁にこの言葉を聞きます。

 褒めるのは、試験に合格したとか、プロジェクトを完成させたとか、大きな達成や成功には限りません。たとえば子どもたちのサッカーの試合で、シュートを打ったボールがゴール外れても、イギリスでは「外れてアンラッキーだったけど、よくやった〜(よく頑張った)」と、褒めます。

 その日着ている服から髪型から、とにかく、小さなことでも何でも、イギリスの人たちの褒めること褒めること。子供にも、大人にも、「褒め殺し」かというくらいに褒めるのがイギリスの人々です。

 そして、褒められた方は「いえいえそんな」などと謙遜することなく、「サンキュー」といって、それを受け入れます。褒めた方も、褒められた方もニコニコして、見ている方もうれしくなります。

6、英語が下手でも恥ずかしがる必要なし

 夫と付き合うようになって1ヶ月もたたない頃、夫の友人30人以上が集まるパーティに参加しました。当時の私の英語力といえばカタコトもいいところ。それでも彼らは、私の話すことを必死に理解しようとしてくれました。私の拙い英語をばかにするどころか一生懸命聞こうとしてくれている彼らの様子に感動したことは、今でもはっきりと覚えています。

 以前、私の友人が日本からイギリスに遊びに来てくれました。その時彼女は「真美ちゃんの英語って、すごく日本語っぽいね〜!」と私の発音を指摘しました。
 もし日本にいた頃の私だったら、自分の「サムライ英語」に対する友人の指摘に、恥ずかしくなったり、落ち込んだかもしれません。
 でも、この時私は思いました。「ネイティブのような流暢な発音でなくても、ずっとイギリスで暮らして、税務署に電話したり、著名人にインタビューしているなんて、私、すごいんじゃない?」

 時々、11歳になる双子の子どもたちの言っていることがわからず、何度も聞き直して嫌がられたりするけれど(汗)、それでも毎日、英語で日常生活が送れているのです。

 そして気づいたのは、イギリスでは「あなたの英語は下手」とか「発音が日本語っぽい」とか「聞き取りにくい」などと指摘する人は誰もいないということです。

 流暢に話せるかどうか、きちんとした美しい文法や発音に話せるかどうかということをネイティブの人は気にしません。むしろそんなことを気にするのは英語があまり得意でない日本人の方なのです。

 下手な英語であっても、イギリスの人たちはわかってくれようとします。だから下手な英語であっても、心配しないで自分の言いたいことを話せば大丈夫。
 完璧でないからと口を閉ざすより、(自分では絶望的だと思うほど)下手な英語でも、心から自分の思いを伝えようとすれば、誰もが耳を傾けてくれるのです。

 大切なのは、完璧でないことを批判するよりも、努力している人を認め、受け入れ、親切にすること。それがイギリスのやり方です。

7、何歳からでも新しいことに挑戦する

 イギリスではいくつになってもチャレンジするということが当たり前です。
 成人してから、あるいは仕事について何年も経ってから、別のキャリアを選ぶために学校に通うという人がたくさんいます。

 あるいは新しい趣味を始めるとか習い事を始めるのは、50歳でも60歳でも70歳でも全く関係ありません。

 もちろん「そんな年で?」なんて批判する人もいません。

 私が50歳を過ぎてマニュアル車の免許を取ろうと決めた時、教官に「この歳になって免許を取るなんて無謀かもしれないいけど」とつい日本人的感覚で言ってしまいました。
 教官は笑いながら「いくつになったって、やりたい時にやりたいことをやればいい。僕は70歳を過ぎた人に運転を教えたこともあるよ」と笑って話してくれました。(ちなみにその人、見事免許を取得したそうです!)

 こんな風に、イギリスでは、いくつになっても、何かにチャレンジすることは恥ずかしいことでもなんでもないのです。

 むしろ、私が運転免許を取ろうとした時も、プロコーチになると決心してコーチングを学び始めた時にも、それを知った誰もが「がんばれ」と応援してくれました。

 そして、自分のチャレンジを応援してもらった人たちは、他の人が何かにチャレンジする時に声援を惜しみません。お互いがそれぞれのチャレンジを応援しあう。だから、いくつになっても、新しいことに挑戦できるのです。

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 イギリスに来て私が学んだこと。

 それはとにかく「自分の好き」を大切にすること。
そして、自分と自分以外の人の個性を尊重するということでした。

 「イギリスは個人主義の国」などという言い方をされることがありますが、「個人主義」というのは「自分勝手」という意味ではありません。

 自分の考えや行動を大切にするということは、自分以外の人も同じようにするのを尊重するということ。「自分がこんなに我慢しているんだから、他の人だって我慢すべき」というのではなく、「自分も好きなことをしているのだから、他の人も好きなことをして当然」と考え、他人を尊重し、共感し、助け合える関係。
 それができれば、人生は生きやすくなるなるのだな、ということを、イギリスの人々のふるまいから学んできました。

 もちろん、いまだに時々、あまりにゆるいイギリス人のやり方に「また〜?! 勘弁して〜」と思うこともあります(たとえば、ボイラーの修理をお願いしていた人が予約時間を3時間以上遅れても、連絡もなしに姿を現さないときとか。笑)。とはいえ、そんな時でも、5秒後には「ま、でもきっとなんとかなるか」と思えるようになったのは、やはりイギリス暮らしのおかげ。

 これを読んだあなたも、ぜひ何かひとつでもイギリス流を取り入れてみてください。

 そうすれば、ちょっとだけ生きるのがラクになると思いますよ。

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 ブログを読んでくださって、ありがとうございます。イギリスに住んでいなくても、どこに住んでいても、自分の生きたいように生きることはできます。

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*コーチ・マミータのプロフィール
The 21st Century Creative LTD. ダイレクター
ライフコーチ/クリエイティブコーチ

同志社大学文学部 美学及び芸術学専攻卒業。

新卒時から雑誌編集者に憧れ、出版社勤務をめざす。
100通以上の不採用通知ののち、ようやく雑誌編集者になれたのが26歳。
以来、編集者として1000名以上の著名人へのインタビューをはじめ、
各業界トップクラスのプロフェッショナルの方々と仕事をする。
2000年シニアエディターとなり、編集業務以外に編集スタッフのマネージメントにも携わる。
編集を手がけた歌人俵万智さんの書籍『花束のように抱かれてみたく』は
発売5ヶ月で5刷に。

2003年に渡英後、イギリスを拠点に編集者・ライター・レポーターとして
書籍、雑誌、ウェブマガジン等への寄稿、ラジオ番組への出演などに携わる。朝日新聞デジタルでは『ロンドンジャーナル』連載。
英国ニュースダイジェストでは、5年以上にわたって
コラム『英国の口福を探して』を連載している英国料理とお菓子の研究家でもある。

コーチングにより目標達成をして、そのパワフルさに魅せられ、コーチングを受け続けながら、自身もライフコーチとなる。特にアラフォー以降の女性たちを中心に、すべての人が「自分を大切に、自分の人生を生ききる」ための「問題解決、自分軸の発見、目標の実現」をサポートしている。

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