三浦春馬さんの死が僕たちに教えてくれた大切なこと

この文章を書いているいま、

2020年7月18日、俳優の三浦春馬さんが亡くなったという報道があった。


自殺。


僕がそのニュースを見たのは、カフェのレジに並んでいたときで、

「マジか…」と小さな声が漏れてしまった。


特段ファンだったわけではない。

ましてや会ったこともない。


でも、この衝撃はなんだろう。

僕はメンタルコーチングやカウンセリングを仕事にしているからなのだろうけど。


へこんでいる自分がいる。


驚き。

悔しい気持ち。

残念な気持ち。

いくつかの感情がぐちゃぐちゃと入り混じっている。

僕がこの世で一番理不尽だと感じるのは、「死」だ。



■人が自殺するときって、どういうときなんですか?


人が、自ら死にたいと思い、本当に死んでしまうときって、

どういうときなんだろう?

何年も前、そんな問いを考えていた。


数年前、知り合いのカウンセラーと食事をしていたときに訊いたことがある。


「人が自殺するときって、どういうときなんですか?」


僕はコーチングの方が専門なので、

経験豊富なカウンセラーの立場から

僕の知らない色々な経験談や知識を教えてもらえるのだと期待していた。

でも、僕の期待は見事に打ち砕かれた。

回答はたった一言だけだった。

しかも、1秒の即答で。




「孤独です」



そう言った知人の目が、いまだにはっきりと記憶に残っている。

大きく、力強く、深かった。

人は、孤独になると死ぬ。



アドラー心理学の学者達で、

人間の最も根源的な本能は何か?

と話し合われたことがあるそうだ。


生存本能


では、ない

という結論だった。


生存本能が一番であれば、人は自殺しないはずだ。

それでは矛盾が生じる。


生きることよりも

命を維持することよりも

それを超えるもっと強い本能がある。


アドラー心理学が考えた結論は、



「所属」


だった。


「所属の欲求」こそが、人の最も根本的な本能である。

所属できないということは、すなわち「孤独」だ。



■ 何が人を孤独にさせるのか


様々あるとは思うが、現代で強く感じることは、

「人との比較」だ。


能力、実績、成功。

認められないと生きていけない。


そうやって頑張っている人が、あまりに多い。

そうやって頑張れない自分を責めている人が、あまりに多い。

そうやって頑張って成功して、苦しんでいる人が、あまりに多い。


ありのままの自分では生きられない。

人に嫌われることが、怖い。


仮面をかぶった自分でつながる所属は、

安心も安定も得られない。


頑張らなくなった自分

人の期待に応えられなくなった自分は

価値が無い。


そうやって走ってきて

走り続けてきて

先頭を走ってきて

維持し続けてきて、

でもゴールがどこなのか分からない。

いつまで走るんだ?

もう、疲れたな。

もう、無理だ。


って、なってもおかしくない。


努力し続けて来た人だからこそ

もう走ることをやめることが

自殺するってことが

悔しい。



三浦春馬さんは、完璧だったようだ。

礼儀正しく、偉ぶらず、

仕事にストイックで責任感が強く、

気遣いや配慮が素晴らしかった。


弱さを出せなかったのかもしれない。

弱いところ、ダメな所を、

誰にも見せられなかったのかもしれない。



でも、まわりの人はきっと、
見せて欲しかった。


かっこいい姿も素敵だけど

かっこわるい姿を見せてくれたら、

嬉しかったと思う。



■人が羨む成功しても、人は死ぬんだな


成功したい。

お金が欲しい。

生きてくために。

なのか?

本当に。


いや、生きる以上のものを求めてる。

生きるためじゃない。

僕たちは、

人よりも多くのお金を得たり、

人よりも多くの評価を得たり

そうすると、幸せなんじゃないかと

思うけど、

そうとも限らないんだな。



■ 成功に向かって努力することは悪いことじゃない


でもね。

がんばるってことは、

走るってことは、

やっぱり人生に必要だと思うよ。


成功に向かって努力をすることは

不幸に向かって走ることじゃない。

幸せに向かって走ることができる。


ただ、人より走るのが速いとか、遅いとかさ。

それと、自分の価値を、結び付けちゃダメなんだ。

関係がない。

愛されないということではない。

ゲームを楽しむように。

ゲームで失敗しても終わりじゃない。

それさえも楽しいのがゲーム。

人生はゲームだ。


その所有者は、自分。


死なないで欲しい。

死ななくてもいい選択が必ずあるから。



■ 弱いから


数年前、僕の友達が失踪したことがあった。

連絡がまったくつかない。

そいつは、自殺未遂をしていた。

首を吊ったけど、たまたま死ねなかった。

僕は会いに行った。


色々話をして、

「お前、どうして死のうと思ったの?」

と、訊いた。


「もう、いいかなって思って」

と答えた。


そいつは、色んな想いを抱えていた。

僕はそれを聴いた。


「なんで俺に連絡しなかったんだよ。みずくさいじゃんか」


って言ったとき、

一瞬そいつが、驚いた顔をした。

驚いていた。


彼にとっては、それは意外すぎる言葉だった。



かっこよくなることや、

成功したいって思うことは、

全然いい。


だけど忘れてはいけないことは、

人は弱くてもいい

ということ。


一人で何でもできるようになることは、

社会で生きる上で持つべき能力だ。


だけど、いつでも、何でも、

一人で完璧にできるようにはならないことを

知らなければいけない。


人は強い。

そして、人は弱いんだ。


弱いから、人はつながれる。

弱いから、人は愛し合える。


人の弱さを、受け容れてあげよう。

支え合いたい。

みんなで。



三浦春馬さん

あなたに会ったことすらありませんが、

僕は、勝手に、あなたが自殺に

残念で悔しい想いをしています。

そういう人がたくさんいると思います。

死んだ方がいいと思ったんですか。

もう終わらせたいと思ったんですか。

そこまで苦しかったんですか。

コーチングや心理学を学んだことは、

あなたのような人をコーチングしたかった。

あなたは世界に感動を与えられる役割だから。

幸福に才能を発揮できたらいいのに。

何もしてあげられなくて、申し訳ないです。

ご冥福をお祈りします。


画像1


経営者、アーティスト、俳優・女優、漫画家の方へ。


幸福に才能を発揮する方法をお伝えしたいです。

才能を発揮し活躍したけど、幸福ではない人。

世界に感動を与える素晴らしい働きをした人が、

鬱や、覚せい剤や、自殺に追い込まれる現実。

そんなのおかしい。


幸福を犠牲にせずに、

才能を存分に発揮することができるはず。

世界を変えるのは、人を変えるのは、

テクノロジーではない。

感動だ。


経営者・事業家や、アーティストや、俳優女優や、漫画家といった人達。

感動をつくる人達が、幸福に才能を発揮することで、

世界がより良くなる。

最高の力を発揮すること

最高の創造性を発揮することを

実現するメンタルコーチング。


アドラー心理学や、メンタルコーチングを活かした、

幸福に才能を発揮する方法を伝えます。

2020年7月26日(日)に、メルマガでお伝えします。

一人でも多くの人に知って欲しいです。

ぜひご登録ください。

あとから解除して頂いても結構です。

https://resast.jp/subscribe/77005/1432125


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?