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【番外編】 中国ソフトウェア産業規模統計 2021年8月までのソフトウェア業務全体収入は100兆円超

普段は中国やASEANなどを中心にサイバーセキュリティ系の各国における動向や政策などを紹介していますが、中国工信部のページを見ていたら面白いデータを発見したので、番外編としてお届けしたいと思います。

それは、中国ソフトウェア産業における2021年1月から8月までの産業規模統計なのですが、製品そのものとセキュリティや組み込む向けなどの分類と、直轄市、各省ごとの産業規模が記されています。

まずは、概要という意味での統計です。

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↑↑↑↑↑ 中国工信部のこちらのデータを翻訳して掲載 ↑↑↑↑↑

2021年8月時点、中国でソフトウェア業務を行っている企業数は40,609社777万人の従業員がおり、ソフトウェア業務全体の収入は5兆9710億元(≒ 102兆2563.8億円)であったとのことです。

輸出額が332億ドル(≒ 3兆6767.5億円)と全体収入と比較すると非常に少ない気もしますが、国内の巨大マーケットで事足りているのでしょうかね。

また、2021年8月時点のソフトウェア業界の従業員給与総額が7,321億元で、従業員数が777万人ということは、7,321億÷777万÷8(か月)で求めると平均月給は11,777.7万元(≒ 201,699円)となりますが、感覚的には良い線な気がします。

続いては地域別の統計です。

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↑↑↑↑↑ 中国工信部のこちらのデータを翻訳して掲載 ↑↑↑↑↑

こちらは、各省ごとのソフトウェア業務全体収入が掲載されているのと、製品収入やサービス、セキュリティ、組み込みなど概要と同じ分類でもそれぞれの収入額が提示されています。

収入額における、それぞれの数値の単位は「万元」です。
※すべてを日本円に直せてないですが、それぞれ「17」を掛けてもらえれば近似値の日本円になります。

ソフトウェア業務全体収入を省ごとに、多い順に並べると以下のようになります。

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北京市、広東省が1兆元越えでトップ2、その後は江蘇省、浙江省、上海市と続きます。上海は中国のビジネス中心地、というイメージがあったので5位という結果は意外でした。

こちら、省ごとの統計の他、「地区」による小計額などもありますが、北京市や天津市など本来北部と言える地域や広東省、福建省など本来南部と言える地域が「東部」に分類されていたりするので、ここはあまり参考にされない方が良いかもしれません。

さて、今回は日曜日ということで番外編として、サイバーセキュリティ系の話題ではなく、ソフトウェア業界ネタでしたが、今後も面白そうなデータなど見つけたら、不定期に投稿していきたいと思います。

P.S. もう少し分析したい、資料として活用したい、という方がいらっしゃれば、こちらに先に画像で紹介した、Excelの元データ置いておきますので、ご活用ください。

※中国を中心としたSDGsや再生可能エネルギーについて綴っている姉妹ブログの方もぜひ!

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