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三大栄養素では足りない?四番目の栄養素「食物繊維」

今回は栄養素の話。


三大栄養素は皆さんご存知ですよね?

ですがもうひとつ重要な四番目の栄養素があります。

それは近年注目されている腸内環境に
非常に関わりのある「食物繊維」です。

私はその重要性を大きく捉え三大栄養素に
食物繊維を加えて四大栄養素だと考えています。

三大栄養素とは?

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そもそも三大栄養素はなにかご存知ですか?

・タンパク質
・脂質
・炭水化物

のことで、マクロ栄養素などと呼んだりもします。

またその摂取バランスのことを、
PFCバランスマクロバランスなんて言ったりしますね。
( P =Protein タンパク質  F =Fat 脂質 C =Carbohydrate 炭水化物 )

栄養学ではこの三大栄養素を最重要視します。

その理想的な割合は
タンパク質が20%~30%、脂質が10%~20%、炭水化物が50%~60%
といったバランスが一般的に言われている黄金比でしょうか。

これは基礎代謝量と活動代謝を合わせた一日の合計消費カロリー、
に合わせて計算される摂取カロリーの理想的な割合です。

このカロリー比率で摂取していれば
それぞれの栄養素が不足することがないということです。

PFC のカロリー量は
1 グラム あたりタンパク質と炭水化物4キロカロリー
脂質が1グラムあたり9キロカロリーと言われています


ではそれぞれの栄養素がどんな役割を担っているか知っていますか?


タンパク質は「カラダの材料」

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タンパク質はカラダの材料です。
身体は日々、古くなったり傷んだ細胞を壊して作り変えています。
その際に必要になる材料がタンパク質なのです。

なのでタンパク質が十分に取れていないと
劣悪なものしか作れなくなります。

十分な栄養を取っていないと、
爪が割れてしまったり髪質が悪くなったりすることがありますよね。

目に見えて現れるのはそのような場所ですが、
内臓などの目に見えない部分であったり、
身体全体でタンパク質は使われています。


脂質は「材料&非常時燃料」



脂質はかつて食料が十分に得られない時代において、
重要な役割を担っていました。

体脂肪に形を変えて皮膚の下でストックしておくことにより、
飢餓状態になるとそれを燃やすことで
エネルギーに変えて命を繋いでいたのです。

つまり非常時の燃料だったのですね。
人間の身体は賢いですね~

しかしこの飽食の現代において食料の確保に困ることがない人間は
脂質を多く取る必要がないのです。

もちろん脂質には細胞膜を形成したり
ホルモン生成に欠かせない材料でもあります。

例えば脳は60%が脂肪でできていたりと、
脂質を全くとらないわけにはいきません。

しかし現代の食生活では過剰摂取になりやすい脂質。
なので基本姿勢としては無駄な脂質を控え、
積極的に良質な脂質の摂取を心がけるようにしましょう。

良質な脂質とはなにか?
主に不飽和脂肪酸と呼ばれるものがいいですね。
魚などに含まれるオメガ3、オリーブオイルなどに含まれるオメガ9を意識的に摂取していきましょう。

脂の乗ったステーキや焼肉なども美味しいですが
常食は避け、たまに食べるご馳走や嗜好品として位置づけましょう。


炭水化物は「ガソリン」

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近年、ライザップなどの流行にもより、
糖質制限ケトジェニックダイエットなど
ダイエットするならばとにかく炭水化物を抜く
というのが主流になっている気がします。

脂肪を燃焼するには消費カロリーを摂取カロリーが
下回る状態を作らなければなりません。

一番簡単に摂取カロリーを落とすには、カロリー割合の大きい
炭水化物を減らすことはたしかに効率の良い方法です。

炭水化物はガソリンのようなものであれば元気に走れる燃料です。

ですが炭水化物を“全く”たべなくても
人間の体は賢いので活動することができます。

しかし糖質以外でエネルギーを作る状態
に持っていくのはなかなか大変です。
(炭水化物=糖質+食物繊維)

痩せたいからといってやたらに炭水化物を削るだけでは、
体はうまくエネルギーを作ることができません。

ケトジェニックダイエットというのは
糖質以外からエネルギーを作るダイエットのことでありますが、
しっかりコントロールが必要なため多忙な現代人には向いていません。

そしてあまりにも炭水化物を削ってしまうと
現代人にただでさえ不足しがちな食物繊維をさらに減らしてしまいます。

糖質量をコントロールするのは大事ですが、
炭水化物だけを減らすようなダイエットは避け、
全体の栄養素をコントロールする食事管理をしましょう。


これで三大栄養素は完璧ですね。

では私がもう一つを三大栄養素にくわえて
四大栄養素と考えている「食物繊維」とは?


4つ目の栄養素?食物繊維は「腸内細菌たちの食料」

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食物繊維と聞いて何を思い浮かべますか?

「なんとなくとっておいた方がいいんでしょ?」
そんな印象の人がほとんどではないでしょうか。

キャベツ・ごぼう・アスパラガス・海藻など
食物繊維が豊富な食品をしっかりと取っていると
お通じが良くお腹の調子がいい。

そういうイメージかと思います。

実は食物繊維は炭水化物の一種で、
食品栄養表示には炭水化物(食物繊維)と
一緒くたに書かれてることも多いですね。

炭水化物から食物繊維を差し引いたものが糖質と呼ばれます。

何が違うのでしょうか?

糖質は人間が分解し吸収できるのですが、
食物繊維は人間の消化酵素では分解できません

ではなんのために食べるのでしょうか?
食物繊維は腸内細菌たちの食事になるのです。

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近年、腸内環境は医学界で大真面目に研究されています。

医療のパラダイムシフトを起こすのではないかと注目されているのです。

うつ病・自閉症・アトピー性皮膚炎・炎症性腸疾患・パーキンソン病・肌荒れ・心臓病・糖尿病・肥満・アレルギー疾患・自己免疫疾患・クローン病・アルツハイマー病

なんと腸内環境がこれらすべての疾患に
関連していることが近年の研究でわかってきました。

心と体の健康に大事な役目を担っているであろう腸内環境。

先進国におけるここ半世紀の自己免疫疾患などの急増には、
腸内環境の悪化が指摘されています。

その主な原因は二つ。

抗生物質の多用と腸内細菌等の食料である食物繊維の激減です。

抗生物質は20世紀最大の発見と呼ばれ、
たくさんの命を救ってきた副作用とも呼べるかもしれません。

病原菌を殺すばかりか、
“善玉菌”である腸内細菌たちをも駆逐してしまうのです。

しかし病気の治療には必須な場合もあり、
状況によっては服用しないわけにはいきません。

では私たちにできることは何でしょうか?
それは食生活を変えることです

太古の昔から人間と共存してきた最古の友と呼ばれる
腸内細菌たちを飢えさせてしまっていること
それがあらゆる不調につながっていると考えられています。

なのでこれからは三大栄養素に加え、
四つ目の重要栄養素として食物繊維をしっかりと摂取していきましょう 。

今後さらに研究が進むことで、
腸内環境また腸内細菌たちの重要性がますます高まってくるでしょう。



いかがでしたでしょうか?
少しでもお役に立てたら嬉しいです。

腸内環境に興味のある方はこちらの記事も覗いてみてください。

今回も最後までご覧頂きありがとうございました!!!

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