#181【劇評・賛】舞台『虹のかけら~もうひとりのジュディ』(ネタバレなし)
今日もお読みくださってありがとうございます!
昨日書いたとおり、ススメ係長にお誘いいただいて舞台『虹のかけら~もうひとりのジュディ』を観てきました!
タイトル画像は現地の看板を下から撮影したかなりゆがんだ写真だったのを、iPhoneでゆがみを調整したものです。
いやあほんとこれを手元で簡単にできるとかすごい時代だ。
今回はネタバレなしレビュー
くらたの劇評はいつもネタバレ有りなのですが、この舞台は上演回数が少なく劇場も小さめで観たい人みんなが観られる環境ではないことや、内容的にネタバレなしで観たほうがぜったい面白いと思うので、今回はネタバレなしにします。
概要
構成・演出 三谷幸喜
出演 戸田恵子
ピアノ:荻野清子
ドラム:BUN Imai
ベース:鈴木陽子
悲報!パンフ完売!
ススメ係長とのお話(前回参照)に夢中になりすぎて、気づいたときには本日分のパンフレットが売り切れ。しょぼん……。
曲線が優美な有楽町よみうりホール
会場は、有楽町よみうりホール。ビッグカメラの上7階です。
エレベーターが3台ありますが激込みだったので、エスカレーターで6階まで上がってそこから階段でした。建物が古く劇場内にはトイレがないので階段の途中のトイレを使用します。超狭い!でも数はある。
ホールの中は曲線が優美でとっても素敵でした。
いまの建物にないこの曲線!ゆとり!好き!
日生劇場に似ていると思ったら、同じ建築家・村野藤吾さんの設計でした。
よみうりホールが1957年、日生劇場が1963年とのこと。
おお、寡聞にして村野藤吾さんは存じ上げなかった。
図書館で資料探してみようかな。
この歴史あるホールの、古くて上品で鷹揚な優美さは、100年前の女性の物語を上演するのにふさわしいと思いました。
ネタバレなし感想
戸田さん曰く、ミュージカルでもなくコンサートでもなく、日本にはあまりないがアメリカではよくある小粋なライブ、とのこと。
その言葉どおり、ジュディ・シルバーマンの日記をもとに、歌や朗読、トークでその人生を語っていきます。
戸田恵子さんの歌声、バンドの演奏、すばらしかったです!
戸田恵子さんの舞台は二回目。一回目は二兎社の『歌わせたい男たち』でした。その時も美声を披露していらっしゃいました。
凛として美しいお声ですよね、アンパンマン、トーマス、鬼太郎と、少年ヒーローを無双していたのもうなずけます。しゅき!
某捜査一課長ドラマでの熱演が棒演技過ぎて何かの伏線かと話題にまでなったナイツ塙さんが主宰する劇団スティックに戸田さんがゲスト出演し、メリハリの利いたお芝居で団員がうろたえたというエピソードも大好きです。
バンドのみなさんの演奏はもちろん、台詞なしお芝居も面白かった!
みなさん女性だったのですね、男性役されてたので男性かと思いました。
ボーイッシュな女性が大好きなのでBUNさんがとっても素敵でした。
生演奏っていいよねえ~、その場で生まれる音楽っていいよねえ~。
先日観に行った『天使にラブソングを』も素敵だったのでそのうち書く。
また、ときどき入る三谷さんのナレーションによる笑いが全体を引き締めます。
100年前の女性の一代記なので、メッセージ性や教訓や今日的なポリコレなどは皆無。何が言いたいのかとか探らなくていい鷹揚さ。
そういうものを久しぶりに見たなあ。
そこに、三谷さんらしいどんでん返し、最高でした。
ちょっと小ばかにしてる……けど、ぐうの音もでない(笑)!
こういう、「かなわない」「まいったなあ」と思わされる三谷さんのエスプリの利いた笑いがとっても好きです。
(以前も書いたけどくらたは、林修先生や夏井いつき先生が、圧倒的な知識や知性をボッコボコに見せつけて「こんなこともご存じない?」と詰める場面が大好きで、このように詰められたいと常々思っています)
がぜん、ジュディ・ガーランドに興味が湧きました。
くらたは恥ずかしながらいまだに映画「オズの魔法使い」は未見であるため、これは見なければと思いを新たにしました!
(調べたところ、配信サービスで扱いがあるのはアマプラの有料レンタルでした。またFireTVstick活躍の予感……!)