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新幹線に、閉じ込められちゃいました

いやはや、まさか“新幹線に閉じ込められる乗客”になるとは、、、
ほんとうに疲れました。

昨日も合間にnoteを投稿していたのですが、断片的な記事だったので、こんな機会はめったにない(たびたびあったら困る)ので記録という意味もあわせて、残しておこうと思います。


わたしが乗っていたのは、ビニールハウスと接触した「はくたか570号」の一本あとの「かがやき512号」(富山発17:07)でした。土曜の夕刻でしたが、やはりこの時期なので乗客は少なめだなという印象。ほとんど話し声も聞こえず、車内はとても静かでした。
仕事を終えて、富山名産のしろえび弁当を開いて一人お疲れさまでした会。行きははくたかだったので、あっという間に黒部宇奈月温泉、糸魚川を過ぎ、のんびりと景色を楽しみながら駅弁を堪能しておりました。

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せっかくだからここに貼らせて


途中、車内の電光掲示板に「特急しなの」が全区間運休というニュースが出ていましたが、窓の外はちっとも雨が降っておらず「運休するほどひどく降ってるの?」くらいの気持ちでした。この時点ではほんとうに他人事。東京は雨が降ってないといいなぁくらいののんきな気持ちでした。

しばらくすると、いきなり新幹線が停車しました。ん?駅でもないのに!
在来線なら一時停止は時々あるけれど新幹線ではそうそうないことなので、なにか事故かしらとちょっとどきどきしたところにアナウンス。「大雨による天候不順で前の列車が停止・徐行運転をしている影響でこちらも緊急停止させていただきます」

このときも雨はほとんど降っておらず、むしろ“緊急”ということばが似つかわしくないのどかな田園風景だったので、そんなにひどい雨が降っているとはちっとも想像できませんでした。一本違うだけでそんなにも天候が違うのかというのが正直な思いでした。事故じゃなくてよかったと思いながら運転再開を待っていると、15分ほどでまた動き始めました。

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18:11撮影。車窓からは夕焼けが見えていて、雨が降っているなんて想像できなかったのがわかるかと。ただ、なんだか今こうしてみると“雲行きが怪しい”感が出ているような、いないような、、、

ほっとしていると、しばらくしてまたまた列車が停止しました。あれれ、どうしたのかな。また大雨かしら、ここはそんなに降ってないのになぁ、と思っているとまたアナウンス。
「大雨により長野−軽井沢間停電により前の列車が停車しているため停車いたします」
て、停電?あらら。結構な被害をもたらしてるけれど、ほんとに局地的なのね。ほんと最近天候不順多いのね、なんて心のなかでつぶやいていると、刻々と状況を伝えるアナウンス。
「前の列車が線路内の物に接触し、その復旧作業にあたっております」
えええ、大丈夫なのかしらとちょっと心配に。まさか人とかでなければいいけれど、、、(このときはもちろん、竜巻があったことは知らなかったので突風で飛来物があったのだろうとも考えが及ばず)とりあえず待つしかありません。これもまあ、在来線とかではまあそこそこあるトラブルだし、とこのときも思っていました。

前の列車が線路内のビニールハウスと衝突し復旧作業にあたっております。ソートージフンがかかることが予想されます」
ビニールハウス?“ソートージフン”??突っ込みどころが満載のアナウンスでしたが、相当時分というのはつまり、相当な時間がかかるってこと??とちょっぴり不吉な予感。さあこんなときは、twitterの出番です。検索検索。

18時半過ぎには佐久平駅に一時停車。かがやきなら本来停まらない駅なのに、、、と思いつつ、外に出ることもできず閉じ込められ状態がスタートしました。あぁ、たまにニュースで流れる窓越しに見える疲れた様子の乗客の一人にわたしもなっているのか、、、という感覚(別に報道陣なんて来てなかったけど)

さて、ここからは情報が二転三転です。
まず最初に“ソートージフン”と言われたので、なんとなくそこで心の準備ができたような感じはありました。ビニールハウスを撤去するなんてそりゃあ確かにそれなりの時間がかかるだろうなと。けれどもそのときはまだ18時台だったので、まさか車中泊なんてことはないよね、なったらネタだよね、なんていう気持ちでnoteに投稿したりしていました。

前の投稿にも書かれていますが、19時頃には20時過ぎに運転再開と言われていたのでむしろ驚異的な復旧スピードに、悪天候のなか復旧作業にあたっているであろう係員さんに対する労いの気持ちがわくほどでした。変な言い方ですが、“ソートージフン”と言われてたので「むしろ早すぎる」くらいの気持ちでした。最初に最悪の事態を想起すると、人というのは忍耐強くなれるものなのですね。

ところが、案の定?20時前になっても発車の気配はなく
「復旧作業に困難を要しているため運転再開は21時過ぎを予定しております」
サラッと運転再開が1時間ズレるお知らせ。こうなってくると、疑心暗鬼になってきちゃいますよね。「乗客を安心させるために、とりあえず時間を引き延ばして伝えているだけで、ほんとうはもっと時間がかかるのではないか、、、」って。ネットニュースなどでは再開の見通しがたっていないとの情報もあり、ちょっとこの辺で「ガチでやべぇぞ」となってきました。


アナウンスの直後には、ワゴン販売がやってきましてね。なんていうか、グッドタイミング!ですよね。(わたしは運よくチョコと飲みものがまだあったので買わなかったけれど)

最初はただ停車しているだけでホームに降りられなかったのですが、しばらくして扉が開いて、外に出られるようになりました。ここで、これは長期戦になりそうな予感が。足を伸ばしたかったのと外の空気を吸いたかったので改札まで上がってみますが、なんとなんと売店がないのですね佐久平。改札外に出られるのかなぁと思ったのだけれど、窓口には列ができていて、駅員さんも皆忙しそうで話しかけられる雰囲気ではありません。仕方なく、ホームをぷらぷら。ほかの乗客もホームのベンチに腰かけて会話をしていたり、喫煙所で一服したり(そっか、スモーカーは禁煙車両にずっと閉じ込められたらそりゃきつかったでしょうねぇ)とある外国人の方は、エールビールの缶を3つ並べてじゃがりこを食べながらにこやかに動画を見ていたりと思い思いの時間をすごして(なんかこの表現はふさわしくないけどまあいいや)おりました。

改めて席に戻ってGoogleマップを開いてみても、確かに佐久平駅周辺には何もありません。コンビニもなさそう。うーん、どうしよう。
なんとなくこのあたりで、“女の第六感”ではないですが、21時過ぎになっても運転再開しないんじゃないかなぁという気がしていたんですね。なんだか不思議なくらい穏やかに時間が流れていたんですけれど、明らかにフツーじゃない非常事態です。やっぱりじっと落ち着いて座ってもいられない気分で、「さぁどうしたものか」と考えました。


けれど、これはまだまだ序章にすぎなかったのです、、、、


※長文になりそうなので、待て次号!


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