記事一覧
『群馬県立土谷文明記念文学館 紀要 風 第26号2022年度』
①2023年3月発行の本誌を一年後の先日読んだ。当時の永田和宏の講演録を読むと、2022年時には、コロナの時代をどう生きるか、が本当に緊切の問題だったことが分かる。そして私たちがもうそれを忘れかけていることも。
②永田和宏「ことばの力ー言葉で思いを伝えること」
〈この新型コロナウィルスの流行も、世界史の中に残ると思います。たぶん数行で、そんなには残らないだろうけれども、歴史は、あったことはすべて
『現代短歌新聞』2024年3月号
①「インタビュー 永田紅氏に聞く」
改めて若山牧水賞おめでとうございます。
〈作者の属性や人生を詠むことを排除する向きがありますが、人生を詠んでいるからつまらないということは決してなくて。そもそもこの二分法が私は嫌いで。境涯派でも言葉派でも、いい歌はいいし、つまらないものはつまらない。〉
ほぼ同意。ただこの境涯派(人生派)と言葉派という用語は、用語だけが一人歩きしているようにも感じている。この
〔公開記事〕川野里子『ウォーターリリー』(短歌研究社)
世界の惨を感知する 川本千栄
この世界には様々な惨事が存在する。しかし目を凝らし耳を澄まさない限り、多くの人はそれに気づかない。この歌集で作者は、自らの存在の在り様を絡ませながら、時空を超えて、そうした惨に耳を澄ませ、受けとめてゆく。
あの川に兄が浮かんでこの沼に父が浮かんで 睡蓮咲いた
戦争に勝ちしにあらず絶望に勝ちたり 春巻きほんのりと透け
にんげんのにんげんによるにんげんのための虐殺
しだれ桜が咲きました
2月24日の『キマイラ文語』読書会で現代短歌社様からいただいた枝垂れ桜が咲きました。うれしいです。改めて現代短歌社様、御参加くださった皆様ありがとうございます。
2024.3.31. Twitterより編集再掲
映画『コール・ジェーン』行ってきた
久しぶりの映画館。面白かった。予告編見て、ネタバレじゃないの?と思ったが、びっくりするような展開になって途中ハラハラした。でも本当はこの映画のテイストより重い話じゃないかな。(映画だが)行間を読んで、ちょっと泣いたところもあった。
2024.3.30. Twitterより編集再掲
『現代短歌新聞』4月号にて(過去ログ)
(過去ログ)現在発売中の『現代短歌新聞』4月号に沖ななも『百人百樹』の書評を寄稿しました。テーマのあるアンソロジー。とてもすてきな一冊です。皆様ぜひお読み下さい!
2024.3.29. Twitterより編集再掲
共同研究による短歌史再考(後半)【再録・青磁社週刊時評第七十八回2010.1.12.】
共同研究による短歌史再考(後半) 川本千栄
また、近現代短歌の境目はどこか、ということについて、三枝は次のように語っている。
三枝 前衛短歌と現代短歌の境界は実はなし崩しで、本当言うと前衛短歌が現代短歌の中心にあるというニュアンスでしょう。前衛をどういうふうなかたちで現代短歌と近代短歌の間に置くかというのも曖昧なんだ。だから、そういう用語の安定化みたいなものも必要じゃないかな。
共同研究による短歌史再考(前半)【再録・青磁社週刊時評第七十八回2010.1.12.】
共同研究による短歌史再考(前半) 川本千栄
(青磁社のHPで2008年から2年間、川本千栄・松村由利子・広坂早苗の3人で週刊時評を担当しました。その時の川本が書いた分を公開しています。)
あけましておめでとうございます。2010年の年が明けた。去年まではゼロ年代という言い方がよくされたが、それで言うと、今年から10年代が始まった。何でもかんでも年代で切って考えるのは良くないとは