『群馬県立土谷文明記念文学館 紀要 風 第26号2022年度』
①2023年3月発行の本誌を一年後の先日読んだ。当時の永田和宏の講演録を読むと、2022年時には、コロナの時代をどう生きるか、が本当に緊切の問題だったことが分かる。そして私たちがもうそれを忘れかけていることも。
②永田和宏「ことばの力ー言葉で思いを伝えること」
〈この新型コロナウィルスの流行も、世界史の中に残ると思います。たぶん数行で、そんなには残らないだろうけれども、歴史は、あったことはすべてきちんと残してくれます。ただ私は、歴史書の中に唯一残らないことがあると思っていま