あなたを目で追うだけで、追いかけられなかった
つい つい あなたを目で追っています。
ずっと見つめながらも、目が合うのがこわくて、伏せてしまいます。
あなたはもう、気がついているのでしょうか。
何度かご一緒した出張で。
思いもかけない、あなたの優しさを見ました。
酔っぱらった上司への、優しいなだめ方。
「やまさん、今日はもう帰ろうよ、な」とかけた声。
建物や道具への、細やかな心配り。
花や木を見る、温かなまなざし。
意外な一面、といっては失礼でしょうか。
クール、といわれるあなたの、心の内を感じたのです。
思いを伝えようか、やめようか、ずいぶん迷いました。
思いが募っても、自分で気づかないふりをしていました。
近い職場で。
同じフロアで。
気まずくなってしまう。
こわい。
でも。
伝えないと、このままこの思いが知られないままに消えてしまうのが、つらくて。
情けなくて。
ひと言だけ、伝えたいのです。
好きです。
それだけ、です。
うたたねに恋しき人を見てしより
夢てふものを頼みそめてき
![](https://assets.st-note.com/img/1643107250052-4iDEtunrAK.jpg?width=800)
本当に、出したラブレターに近いものです。
すごく好きだった人。
バツイチで、話が合って、ひょうひょうとした人。
思いがけなく、ストンと、好きになっていました。
でも、手紙を出した後、私は逃げたんです。
だから、返事も聞かず。聞けず。
情けない、臆病な、私です。
添えた和歌は、小野小町。
本当にこの歌を書きました。
夢であなたを見てから、夢というはかないものまで、たのみにするようになったのです。
という意味です。
なんだか、おくての女子高生が書いたような、恋文で、恥ずかしい限りです。
せつなさ、悲しさ、思い出しました。
こんな時がありました。
![](https://assets.st-note.com/img/1643107771013-kFRnS2OHJa.jpg?width=800)
こちらは『片思いのラブレター』という企画に参加させていただきました。
空心菜おひたちさま、ありがとうございます。
※イラストはMicuさんからお借りしました。ありがとうございます。
![](https://assets.st-note.com/img/1643108255110-PuKECOr9z1.png?width=800)
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