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いてくれるだけでいい~父と子の関係~宮崎駿とジョン・レノン

「何をしてほしいとか、どこに連れて行ってくれるとか、そんなことはどうでもいいんです。いてくれれば」
その言葉にハッとしました。
その言葉をかつて聞いたことに。

「いてくれるだけでいいんです」といったのは、宮崎吾朗さん。
スタジオジブリの宮崎駿監督の息子さんで、映画監督です。

NHKの『ふたり/コクリコ坂・父と子の300日戦争~宮崎駿×宮崎吾朗』という再放送番組を見ていた時です(初回放映は2011年)。
(昨日に引き続きテレビの言葉からで、お休みにいかにテレビを見ていたかという・・・💦)

2人の人物の絆を描くドキュメンタリー「ふたり」。今回は映画監督・宮崎駿さんとその長男・吾朗さん。2011年公開「コクリコ坂から」は吾朗さんが監督、駿さんが脚本を担当。二人の合作ともいえる作品だ。しかし二人の間には知られざる葛藤があった。70歳にしてなお映画への情熱をたぎらせる父。偉大な父と比較される宿命を負いながらも、挑戦を続ける息子。衝突しながらも同じ目標に向かい情熱を燃やす父と子の物語。(NHKの番組説明)

息子の手を握れなかった宮崎駿

番組は父子の相克を描いていて、かなり緊張度の高いピリピリした空気が現場に流れていました。
「これはスタッフはたまらなかっただろうな」と思いつつ見ていました。

息子が生まれた時に喜んで、かわいがり、息子のために作品を作っていく若き日の宮崎駿監督。
しかし人気が出て注目を浴び、ほぼ家にいなくなってしまいます。
長い不在のうちに息子は成長します。

その時のことを振り返って吾朗さんがいったのが、
「(いなかったことは)よくおぼえています。
・・・別にキャッチボールをしてほしいとか、どこに連れて行ってほしいとか、そういうことじゃないんです。
ただ、いてくれるだけでいいというか・・・いてくれたらいいんです

父と息子は難しい関係だといわれることが多いですね。
でも、始まりはこういうことなのかなと思いました。
小さいときに、一生懸命父親を求めているのに、その手を握れないままで。
いい関係を築けず、成長したときにうまく関われない父と息子も多いのではないでしょうか。

でも映画『コクリコ坂』は宮崎駿が脚本、宮崎吾朗監督で完成。
試写会の二人の満足げな笑顔が印象的でした。

私も好きな作品です。あの映画の陰にはこんな親子関係があったんですね。

亡くなってしまったジョン・レノン

そしてかつて、かなり近い言葉を聞いた記憶がよみがえりました。
もう一つの父と子の関係です。

ジョン・レノン(1940~1980)が亡くなって何年もたった時のドキュメント(確かテレビ番組だったと思います)。
30年くらい前なので、記憶が不確かですが。
亡くなって10年くらいたっての息子・ショーンの言葉。インタビューに答えた時は15歳くらいでしょうか。

「有名とか、音楽とか、そういうことはぼくにはどうでもいいんです。ただ、父がいてくれれば。それでよかったんです

オノ・ヨーコとの間に待望の息子が生まれ、息子との時間を最優先したジョン・レノン。
ジョンが銃撃で突然亡くなった時、ショーンはわずか5歳でした。

ショーンの言葉を聞いた時に、まだ子どものいなかった私も泣きました。
ずっと一緒にいてくれた父が突然、永遠にいなくなってしまったこと。
その心情を思って、切なくて。

父と息子の関係。
息子の言葉は同じですが、少し違いますね。
手を握れなくなってしまった宮崎駿と息子・吾朗。
握る手を失ってしまったジョン・レノンの息子・ショーン。

宮崎駿・吾朗親子は30年かけて関係を修復できたようです。
いなくなってしまったジョン・レノンはきっとずっと心はショーンに寄り添っていたことでしょう。

共通点もあります。

愛は確実にあったということ。

息子は父親を求めているということ。

母親と違う形で父親にいてほしいこと。

娘でも同じですね。

もちろん、それがかなわない場合もあります。
私も友人にはシングルも多いですし、6歳で父親を亡くした友人の子もいます。

でも「不在」と「いるのにいない」ことは違うと思います。

関わりたいのに関われないような仕事のことも多いでしょう。
単身赴任、ハードワーク。残業、休日出勤や出張。
かけがえのない時間を一緒に過ごせない父親たち。

ここで社会や組織をなじっても変わらないので、割愛せざるを得ません。

子の手を握ろうとしている父親たち・大人たち

私の知っているnoterさんたちは極力お子さんと関わろうとしています。

すごいと思います。
仕事、家事、育児、note😆。
こういう時だからこそnoteを書くことで表現をしたい、ある種のガス抜きをしたいというのもすごくわかります。

自分らしくいられる場を作るということかなと思います。
大事なことです。

私にはとてもできなかったからこそ、共感するし、応援したくなります。
時どきnoteにかわいい写真を見つけるとがん見します。
かわいくて、なつかしくて。

うちは手を離さなくてはいけない時期

夫はなるべく息子と関わりたいと、働き方を変えました。
普通の父親よりもかなり関わったといえるでしょう。

でも見ていると、甘やかしすぎ😅
過保護。
情報を与えすぎ。

といいつつわたしもそうなので、自重したいです・・・💦

もう手を放す時期なので。
息子はもう高校2年生ですから。

でもうちの息子と夫の関係はいいです。
ちょっと素直すぎじゃないかと思うほどです。

ただよく見ていると「うんうん」といいながらマイペースでもあり、いうことを聞くようで聞いていないような・・・なかなかうまいです。

私もこうできたらよかったのかも。

私は両親に対してまっすぐ反抗して、関係を悪くしました。
父親は都合のいいときだけ子どもを相手にして、気が向かないと見向きもしませんでした。ある種の昔タイプの父親といえるのでしょうか。
だから息子を見ていると、うらやましいような気持ちになります。
父は亡くなり、やり直すことはできません。

あなたが手を差し伸べたら・・・

もしもあなたの息子さんが、いいえ、お子さんが、あるいは身近なお子さん、姪っ子さん甥っ子さん、ご近所のお子さん、友人のお子さんが小さかったら、手を差し伸べてみてください。

あなたのその手を、その子は求めていると思います。

手を握っていたつもりの私も、足りなかった、もっと抱っこしてもっと手を握っていたかったと思います。
ただ、その時はいっぱいいっぱいで余裕もありませんでした。

だからいいんです。
あなたもできる範囲で。

できたなら手を握ってみてください。
私も近所の子の手を握りたいのに・・・今は握れないのが悲しいです。


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