伊藤チタ

ライター(ジェンダー論/人種差別/毒親)。Nonbinary(they/them)/日…

伊藤チタ

ライター(ジェンダー論/人種差別/毒親)。Nonbinary(they/them)/日韓露ミックス。連載:by them、BadCats Weekly、ほしいろといき、NOISIEなど。ヤケド注意の50℃な裸の心を書く。#私らしいはたらき方 コンテスト入賞。

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  • 地下室の猫を拾う

    地下室の猫を拾い、ほこりを払ってブラッシングして、頬ずりしたりお腹に顔を埋めて匂いを嗅いだりする文章たち。

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    気軽に触るとヤケドする、裸の心たち。

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    これまで書いてきた小説をまとめています。

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    すきなひとたちのすきな言葉まとめ。

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    • 204本

    LGBTQ+やジェンダーなどに関するnoteを、幅広くピックアップしています。

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ライター・伊藤チタのポートフォリオ(執筆実績)とお仕事のご依頼について

※2023/11/20更新 はじめまして。“ヤケド注意のライター”伊藤チタと申します。 複数メディアでエッセイやコラムの連載、記事LPや受験教材の作成などを行なっております。現在の主な連載先のWEBマガジンさまはby them、BadCats Weekly、ほしいろといき、NOISIE、osanaiです。 以下、執筆実績を掲載しておりますので、お仕事のご依頼を検討されている方はご確認いただけると幸いでございます。 プロフィール1992年生まれ、東京都在住。AB型。 修

    • 不死鳥(身体喪失済)、孫にエルメスを貢ぐ。

      その日は肌寒く、上着を羽織らなかったのを少しだけ後悔した。目的地に着いてスタッフに名前を告げ、店内で待機する。平日の夕方だからか、それほど混み合っていない。あるひとは、ちっちゃいケリーを肩がけしていた。 でも着ているものは(それなりに上等そうではあったものの)カジュアルで、かつセンスがよく、いわゆる「お金持ち」という印象は受けない。堅実にコツコツ貯金してたまの贅沢を楽しむふつうのひと、という感じ。 こういうところもはんめ──韓国語で「おばあちゃん」を意味する言葉──がエル

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      • 母との関係の再構築。近づき過ぎたり、境界を見失ったり。

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        • 物欲の連続的な開放について

          今年、数年ぶりにブランドもののバッグを買った。ブランドのバッグを買ったのは学生以来で、一気に大金を放出するのと比例して脳内のアドレナリンもどばどば放出された。なんという享楽。 それは今年で結婚5周年を迎える我々の記念、つまり夫への贈り物も兼ねていた。彼はぼくより4つ年上で、交際当初は社会人と学生だったから、必然的にデート費用だとかは彼が多く払ってくれていた。節目のプレゼント代ももちろん、彼がくれるもののほうが幾分か高価だった。まあ、夫には物欲がほぼ皆無なせいもあるけれど。

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          「書く」ことを手放したくないから、「伊藤チタ」になった。

          「ああ、もう"チカゼ"として書いていくのは無理だな」と思ったのは、正直に言うと去年の今頃だった。それでも、どうしても名前を変えるのは嫌だった。だから苗字をつけたりして、なんとか折り合いをつけようとこねくり回したりしてみたのだけど、駄目だったみたいだ。 寛解していたうつが再発したのが、昨年夏。「あるひと」から継続的に受けていた恫喝が原因である。その詳細はここに書くつもりはない。いつか書けたらと思うけど、結局ぼくは卑劣な手段で口を塞がれた。それに対抗する手段がないわけじゃないけ

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          フラッシュバックを起こす人間の、となりにいるひとのこと。

          寛解していたうつが再発して1年が経つ。あれからぼくは、毎晩悪夢にうなされている。喚き、叫び、ときにフラッシュバックの発露が夫に向かうことを、もちろん申し訳なく思っていなかったわけでも、感謝していないわけでも、その心労を慮っていなかったわけでもない。 でもそのすべては、“つもり”に過ぎなかった。

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          フラッシュバックを起こす人間の、となりにいるひとのこと…

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          尻を丸出しではるさんちに行こうとした話〜困惑するいっちゃんを置き去りにして〜 #呑みながら書きました

          呑み書き、本祭参加はいつぶりだろうってくらい久しぶりです。こないだ名前ファが変わりました。チカゼ改めチカゼ七竈改め、伊藤チタです。名前変えた理由とかもね、今回書きたい候補には上がってたんだけど、それよりも何よりもあっためてた話をそろそろ放出しなきゃなとなりまして、今年の初め頃起きた本当に怖い話を書くことに決めました。 いっちゃんとはるさんと、はるさんちでお隣かいお泊まり会しようってなったのが始まりです。当日はまあ多少朝早かったけど普通に起きられて、(くっそ朝苦手マン)途中で

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          母を赦したいのか、赦せるのか。

          ずっとずっと膠着状態だった問題に、一応のところ蹴りがついた。そしてぼくは迷っている。母を赦すべきか、赦さざるべきか。

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          母を赦したいのか、赦せるのか。

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          公開できない手紙、そして喉に残る痛み。

          TwitterのTLでそれを知った翌々日くらいから、喉に違和感を覚え始めた。そしてすぐに発熱した。熱は1週間以上続き、咳が止まらなくなった。内科を受診すると喘息が再発していて、「もう二度と煙草は吸えないなぁ」なんてどうでもいいことをぼんやりした頭で考えた。 病院から帰宅したらあと、熱に浮かされた頭で文章を書いた。しかし書き上げたものを翌日読むと、あまりに陳腐で身勝手な殴り書きでしかなく、それがぼくを絶望させた。 公開せずにいよう、と一度は決めた。けれども今回、有料マガジン

          公開できない手紙、そして喉に残る痛み。

          小説【ざくろの時】5

           玄関を開けると、靴箱の脇にロミがいちばんよく履いているルブタンのピンヒールが行儀よく揃えられていた。電気はつけられていたが、ロミの姿は見当たらない。自室にいるのだろうか。  ぼくは紐を解いてトリッカーズを脱ぐと、彼女の部屋の扉の前に立った。扉は一センチほど開いていて、しんと静まり返っていた。  ぼくは深呼吸し、それから呼びかけた。「ロミ?」  しかし返事はない。しばらく待ってみても、彼女の身じろぐ音すら聞こえてこなかった。  ぼくはもう一度だけ名前を呼び、返事がないの

          小説【ざくろの時】5

          【お知らせ】いつも読んでくださっているみなさまへ。

          こんばんは。 いつも『地下室の猫を拾う』を読んでくださるみなさまへ、お知らせがあります。

          【お知らせ】いつも読んでくださっているみなさまへ。

          除霊の方法を模索する。

          一昨日の夜中、叫んで飛び起きた。現実と虚構が織り交ぜられた、いやにリアルな夢。ぜいぜいと肩で息をするぼくの背中を、大きな手がそうっと撫でる。横を見ると、薄目を開けた夫が大丈夫と口だけで言った。猫がぼくの叫び声に驚き、みゃあみゃあと騒ぎ出す。 ああ、ちゃんと夫と結婚してた。そして新しい家に住み、可愛い可愛いエピーを迎えていた。新しい家族と共に、ちゃんと幸せに生きていた。こっちが現実だ。そう理解した途端、どうしようもない虚しさが身体を押し潰した。

          除霊の方法を模索する。

          ちびモフ毛玉のいる暮らし #呑みながら書きました

          まりなさん、アキラとさ、ん、今回もありがとうございます。ピッカーの方々も、ありがとうございます。本祭に参加したかったのですが、いかんせん値美もじゅ、なんだおこれ、チブもふちびも福だま ああもう ちびモフ毛玉もとい愛猫エピーの避妊手術の相談日と重なっておりまして。 ちびモフは暴れん坊で人見知りしないタイプではあるんだけど、ちょっと神経質なところもあって。換気扇やら食洗機の音にもすごい最初怖がってたし(今離れたっぽい、違う慣れた)エアコンにもビビるし、ルンバんあんな なんかパニ

          ちびモフ毛玉のいる暮らし #呑みながら書きました

          結婚式で「親への手紙」を読まなかったことを、けっして後悔などしていないけど。

          2022年における平均初婚年齢は、夫31歳・妻29.5歳らしい。ぼくは26歳のときに夫と婚姻届を提出したから、現代では早いほうだったのだろう。そもそも結婚願望自体がなく、親から逃れるための手段として結婚を選択したため、当時はそんな感覚なかったけれど。他者との共同生活などおよそ向かないぼくの気質をよくよく知ってる友人たちから、「チカゼが結婚するなんて」と目をまんまるにされていた。し、今でも「まさかチカゼが」と結婚記念日が近づくたび言われる。

          結婚式で「親への手紙」を読まなかったことを、けっして後悔などしていないけど。

          ぼくを「ママ」と呼ばないで

          エピー──子猫を迎えてから、1ヶ月半が経つ。最初は互いにぎこちなかったけれど、今やすっかりエピーは家族として溶け込んでいる。もうこの子がいないあいだ、どんなふうに生活していたか忘れてしまった。 ぼくの溺愛っぷりはTwitterを見ているひとならご存知だろうが、浮かれポンチの結果エピー専用のInstagramアカウント(エピー (Eppie)(@eppie46) • Instagram)まで開設する始末である。それもお迎え前に。まあ、浮かれポンチだったってだけじゃなくて、猫飼

          ぼくを「ママ」と呼ばないで

          血祭り前夜祭との付き合い方がいつまで経ってもヘタクソ

          4月中旬からだろうか、やたらと怠い日々が続いていた。寝ても寝ても寝足りない。ずっと眠くて頭がぼんやりして、MacBookを開いても文章は冴えなくて、納得いくものが書けなくて、この期間、1万字は捨ててる。 頭痛ーるを開く。あー、やっぱり気圧か。乱高下、すっげえな。しゃーないね、TLのみんなもしんどそう。でもやるしかない、自分だけじゃないし。そう思って珈琲を淹れ、毎日ガブガブ飲んでいた。血祭り前夜祭中だという自覚もなしに。 基本的に血祭り(生理や月経という言葉は、なんだかとて

          血祭り前夜祭との付き合い方がいつまで経ってもヘタクソ