とうもろこしのヒゲと母ハルヱの生き方
母ハルヱは人が良かった。
決して優しくはなくどちらかといえば厳しく、はっきり物を言う人だった。
昨年も記事に書いたのだが、夏場にトウモロコシのひげを見ると思い出すことがある。
愛知県豊川市のはずれの町に住んでいた頃である。周りは空き地が多く古くからある大きな養鶏場があり、梅雨時期には風向きで鼻が曲がるほどの臭いが漂ってきた。
今ではそこに建売住宅が立ち並び、そんな面影は全く無い。
誰もが好んで住みたくない場所に広い土地を買い求め、広い庭と家庭菜園が兄のためになると思ったそうで