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ハナダチサトー詩

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記事一覧

【現代詩】ポストカード一枚の恵み

【現代詩】ポストカード一枚の恵み

ポストカード一枚分
詩を書いて
机の上に届けます

ポストカード一枚分
君はそこから想像広げ
すいも甘いもくみとって

ポストカード一枚分
それ以上の言葉で君は
私に愛してるを伝えてくれる

ポストカード一枚分
はじまりはいつだって
それだけで十分さ

届かないポストカードが増えるばかりの今日

【現代詩】詩の技法

【現代詩】詩の技法

くり返しの楽しさ
一度きりの儚さ
韻を踏む心地よさ
一度きりのインパクト

私には技法なんて
使いこなせなくて

でもだから私はチサト技法
私が書いたの全部それ
ゆっくりじわじわ心を動かす
そんな詩が書けたらな

逆に技法なんて勉強したくないかも

【現代詩】文に好かれてない

【現代詩】文に好かれてない

詩と呼ぶのもはばかられる
私の短い文
いいねもスキも伸び悩む

うつになって読めなくなった
誰かの長い文
小学校ではあんなに好きだったのに

きっと私は文に好かれていない
でも好きだ私は文が
きっともっとずっと好きだ
片思いかかって来い
また読み終えない本を借りる

片思いかかって来い

【現代詩】ウタは夜に降ってくる

【現代詩】ウタは夜に降ってくる

仕事の汗が流れ
愛しい人への愛が溢れ
負の感情死の感情が
はびこり
やはり生きたいという願いが
湧いてきて

ウタは夜に降ってくる

夜に筆をとると止まらなくなる

【現代詩】おなさけか

【現代詩】おなさけか

おなさけか
傷のなめあいだろうか
「スキ」とは

私はそうは思わないから
本当に良いと思えるものに
スキを押す

しっぽりと同情するウタに
かっこいい社会で生きるウタに
スキを押す

あと分かること、これ重要

【現代詩】受信

【現代詩】受信

だれかわかって
私のこと
私の詩をよんで
そこに全部
かいてるから
今つらいの
あなたの
アンテナは
キャッチできますか

適当な周波数に飛ばしています

【現代詩】ペンと銃

【現代詩】ペンと銃

私の前にペンと銃があれば
私は迷わず銃を取る
そして自分のこめかみに擦り付ける

私の前にはペンしかなくて
だから私はペンを取る
文の中ではどうにだってできる
生殺与奪のペンだから

銃がペンに置き換われば
良いのに
本当の自由はこっち側にしか
ないのだから

でも銃がほしい、私の命を奪う銃が

【現代詩】1冊目の自分から2冊目の自分へ

【現代詩】1冊目の自分から2冊目の自分へ

今詩を書くのにハマっている
毎日書いている
でもそのうち書けないことも
出てくるんだろうな

そしたら思い出して
これは目的ではなく手段だと
自己表現の手段にすぎない

だからさ書けなかったら
書けないくらい辛かったとか
平凡な一日だったとか
「書けない」という表現だと思ってさ

肩の力抜いていこうよ

144枚詩を書いて、ファイル一冊使い終わった

【現代詩】詩的ナルシズム

【現代詩】詩的ナルシズム

ちょっと痛いが自分で自分の
詩を読むのが好きだ
それは「解る」し「分かる」から

他人の詩を読んでも
よく解らない
解らないから分からない

自分の詩は「分かる」しかない
共感の嵐だ
時間対効果が非常に良い

でもそれだけじゃ人生味気ない
解る詩を求めネットの海を泳ぐ

詩人あるあるだと思いたい

【現代詩】現代史

【現代詩】現代史

現代詩は言い換えると
現代史かもしれない

私たちの詩の一篇一篇が
歴史を積み上げるんだ

私たちの心の一片一片が
現代を物語っているんだ

私たちの筆の一ペン一ペンで
社会を作り上げるんだ

私たちの力で一変

詩の力を信じる

【現代詩】ケの日

【現代詩】ケの日

いいねがついた
おめでとうございますと
表示される液晶画面

いいねがつくとおめでたい
=いいねがつかないとめでたくない
そういうことだろうか
たしかにそうだろうな

しかしいいねがつかない
理解されないことに
私の真髄があると思う

ハレの日ではない
ケの日の幸せ

めでたくない日を繰り返す

【現代詩】タマを込めて一発

【現代詩】タマを込めて一発

タマを込めて一発
死にはしない

タマを込めて一発
生命が溢れかえる

タマを込めて一発
君の生の証が
ほとばしる

魂(タマ)を込めて一発

魂のこもった言葉は弾丸