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サクラサク 〜 photo SAKURA 〜

今年も春がやってきて
桜は咲いてくれました
いつもこのころになると
心細げにうつむくわたしを
ねぇ顔をあげてごらんって
やさしく誘ってくれるのです
美しさに思わず吐息がこぼれると
桜ははらりと舞いました
ありがとう
ばいばい
またね





photo  SAKURA   〜ソメイヨシノ〜












うっとりとして ため息がでる
何度見たって心が動く
ほんとうにきれい
そして潔く 儚い




ため息 といえば、疲れているときや落ち込んだとき、気が重いときなんかに自然と出てしまうもの…
そんなネガティブな印象をもたれることが多いかもしれません

けれど ため息をつくことは、体にとってストレスを緩和するプラスの効果があるのです

・リラックス効果
・不安や恐怖感の軽減
・疲労回復効果

自分で自分を守るように備わった自然治癒力のひとつなのかもしれません
美しいものを見たり、ほっとした時にも出ますよね

ため息はゆっくりと長く、吐き切ることがポイントなのだそうですよ
深呼吸との違いは 吐くことに重きがあるところ
吐けば自ずと新しい空気が入ってきます

自律神経のバランスを整え 免疫力アップ
ため息をつくことは悪いことじゃないんだね
一人の時には思いっきり
吐いて 吐いて 吐いてー
深く深く もっと深くー


こちら東京の桜はあっという間に終盤です
ほんのわずかな風にも舞う花吹雪
それもまた美しくてため息です

リラックスして よい一日を、よい一週間を

この公園に続く道々には
百人一首が刻まれています

『 せっかく久しぶりに逢えたのに
それがほんとにあなたなのかどうか
見分けもつかないようなわずかなうちに
帰って行ってしまわれました
雲間に隠れる 夜半の月のように 』

この紫式部の歌が 桜の姿に重なりました…



#67.  『 溜息 』15首連作

⭐︎アクセント記号は非常勤の非へ強くなりゆく紙飛行機

⭐︎もぎたての林檎のように全身のなみだを燃やしきみも生きてる

⭐︎右耳を胸に押し当て脈の音に眠る睫毛はまだ濡れており

⭐︎ハイターに浸す五分の静けさよ偽物のような白が冷たい

⭐︎雨の日のいつもより濃いクレヨンのむせぶ匂いと三密の霧

⭐︎紛れ込む蛾もちょうちょさんと呼ばれてはばつ悪そうにカーテンのかげ

⭐︎飛行機は浸透圧でのぼりゆくグラデーションに従いながら

⭐︎空は澄み青空だけどアクリルの境界線をくもらす湿度

⭐︎左だけ脱げては履かせまた脱げて子どもの足のミリの大きさ

⭐︎がむしゃらなスコップの砂はざらざらと吾の笑窪まで埋めようとする

⭐︎床を這い壁を這い底冷えの朝 次亜塩素酸をなすりつけゆく

⭐︎違和ばかり真冬の気温十九度 渦を巻く退職クラスター

⭐︎愛鳥の飛べずに猫に喰われたり散らばる青羽思い出したり

⭐︎夕空よ溜息に似た深呼吸ふたつ  のぼる月はまだ白い

⭐︎春はゆく早すぎるよとつぶやけば溜息にさえ舞う花吹雪

  ー ちる ー 

またね


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