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コロナ禍で出産とリモート勤務をWで経験した私の怒涛の半年

まだまだ収まらない新型コロナウイルス。
ワクチンはいつかと心待ちにしながら、日々の感染者数のニュースをチェックしつつ、感染対策が当たり前の新しい生活様式にも慣れてきました。

気づけば9月も後半。
あと3ヶ月で2020年も終わり、と思うと一気に年末モード。
生活や仕事への影響が2月後半から始まり、翻弄されるまま2020年が終わりそうである。

自粛→緊急事態宣言→フルリモート勤務→出産→産休→自粛解除→保活→復帰→ハイブリット勤務

キーワードがとっちらかってますが、この半年ちょいは文字取り怒涛の日々でした。思い返せば、当時私は妊婦でしたよ。。

人生でこんな1年はもう経験しないだろうという願いも込めて、この半年を振り返りました。そして、この半年を踏まえてこれから会社の勤務方法がどうあるべきなのかをちょっと考えてみます。

3月。

感染の警戒度がどんどん増していく。楽しみだった出産直前の友達との予定もどんどんキャンセルに。
自宅学習のニーズが増えるにつれて、生徒数もどんどん増えていく。
同時に在宅ワークの需要増で、講師の登録もどんどん増えていく。

飲食やインバウンドビジネスのような大幅売上減、ではなかったものの、一気にオペレーションが肥大化していく。。

様々なEdTechサービスが無償で提供を開始。
一方で、講師が稼働するハグカムのビジネスはそんなことはできない。
むしろ、在宅で働く先生たちには仕事を、急増する生徒たちにはオンラインレッスンを。
少人数のチームで何とか子供たちの学びを止めないようにしなければ…という状況でした。

そんななか、私は臨月を迎える。出産予定日は4月17日。
※計画帝王切開でした

4月。

ついにオペレーションに火が噴いた。限界だ。
可能な限り生徒を受け入れてきたが、気づけば同じ人員で3倍の量をこなしていた。手を打つのが遅かった。
運営メンバーの業務の棚卸しを早急に行い、やらないこと・分担すること・システム化することなどを早々に決めた。

運営スタッフのインターン追加採用も決まっていたものの、緊急事態宣言がいつ出るか…いよいよ来週か?
元々オフィスにいるのは5名+αだったが、まずはメンバーの安全を優先しよう。

4月6日(月)に社内Slackに送ったメッセージ。(一部抜粋)

今週末で東京都の1日の感染者は連日100名を超え、感染経路不明(主に「夜の街」経由)も多い状態が続いています。
通勤経路に新宿や渋谷を経由することも多いことから、明日より「制限付き勤務」に切り替え、さらに「緊急事態宣言」が発令されしだい「リモート勤務」に切り替えることを本日午前中に決定しました。
ただし、その後のお昼ごろのニュースでは明日(7日)発令の可能性も高いため、おそらく早々に「リモート勤務」になる可能性が濃厚です。
正式発表を待ちますが、明日以降の「制限付き勤務」の体制を17日まで組ませていただきました。
「リモート勤務」に切り替わった時の対応などについても早々に準備を行っていますので、別途共有&相談をさせていただきます!

このメッセの通り、4月7日(火)は「制限付き勤務」でしたが、同日に緊急事態宣言が発令され、4月8日(水)からハグカムはフルリモート勤務に切り替えました。出産まであと10日。。

大学生インターンに急にリモート勤務をお願いするのは難しいんじゃないか?いや、でもそもそものオペレーション量を考えるといないと運営が回らない。

・すでに勤務しているインターン生にリモート勤務の希望があるか聞く。
・4月8~9日で経験値豊富なインターン生を含めたリモート体制のパターンを検証。
・検証がOKだったので他のインターン生も12日(日)からリモート勤務スタート。
・4月15日。採用決定後に勤務開始を見送っていたインターン生もリモート勤務で業務を開始する準備を整える。

そして、この8~15日の間にできる限りのオペレーション改善を行いました。作業時間が長いタスクのマニュアル見直し、人的ミスが多い作業のフォーマット化、問い合わせ量が多い対応の自動化、などなど。

4月13日。この時期はRemoを使って接続しながら業務をしてました。

4月14日。保育園も自粛なので娘と一緒に。

4月15日(水)にここまでやるぞと決めた業務をやり切った…!
そして、4月16日(木)入院。4月17日(金)出産。
※決して頑張った自慢ではなく、真似してほしいとも1mmも思いません…ただただ事実と個人的な感想です。

幸いなことに健康な男の子が誕生し、お腹の痛み&3時間おきの授乳と格闘しながら、病院からSlackをちょこちょこ覗いてました。

オペレーション量は大丈夫か。。
みんなリモート勤務で疲れていないか。。
コミュニケーションは円滑か。。

感染防止対策で、出産後に面会に誰にも来られない、という不安よりも、本当に大変な世の中で事業継続をしてくれているメンバーへの心配と感謝の方が上回っていました。
(生まれてき赤ちゃんはめちゃんこ可愛いけどね!)

出産当日の夕方、リモート勤務用の備品補助を提案。
週明けには社員に上限2万円までの備品購入制度を告知。
(ミニテーブル、マウスパッド、バランスボール、座椅子など、意外とみんな活用してくれてました!)

そして、4月25日(土)に無事退院。
9日ぶりに娘に会えた…!

5月。

自宅で新生児の授乳&オムツ替えをしながら、毎週金曜日の経営会議だけ参加。事業進捗、社員のモチベーション、事業計画見直し、人材採用などなど。

産休中に参加する定例会議は経営会議のみ、と決めていましたが、全員がリモート勤務という状況だったので、自分が自宅からオンラインで参加することがまったく違和感がない状態。
結果、要件があったときにメンバーともちょっとオンラインで話す、ということがスムーズにできました。

そんななか、あっという間に息子の1か月検診
2人目ともなると、時間が経つのが早いw

6月。

「子供が健康だったら(長女と同じく)生後3か月目安で保育園を開始しよう」と思っていたので、いよいよ保活。
産後じゃないと申込みできないところが多いので、目星をつけていた保育園に電話。4月に新設していたところもあり、空き枠ゲット。
さらに、1月時点で入園待ち申請をしていたところからも「今キャンセル待ちの1人目です!」と案内をいただき、ありがたいことに2つの園で悩めるほどスムーズに保活終了。いよいよ7月の復帰が現実的になった。

一方で、リモート勤務について。今後会社としてどうあるべきかを考え、経営会議で付議して決定。

6月15日(月)に社内Slackに送った内容。(一部抜粋)

【7月以降のハグカムの勤務形態に関するご案内】
新型コロナウイルス感染拡大防止のため、ハグカムでは4月上旬から6月末までリモート勤務の体制を取っていましたが、東京アラートも徐々に緩和されつつあるため、"withコロナ"という新しい生活様式に合わせて、7月以降の勤務形態について案内させていただきます。
少し長いですが、全員一読をお願いします!
基本方針としては、
ハグカムで働いてくれているメンバー全員の安全を第一に考えつつ、運営しているオンライン教育サービスの品質を最大限保ちながら提供し続けること。
さらに、<子どもの「できた!」を育む。>をより多くの子どもたちに届けるため、既存サービスの品質向上や新規サービス創出により注力できる体制を創ること。
が重要だと考えています。
リモート勤務の導入によって、移動時間の削減や個人のスキル向上など、思いのほか良い点が出てきました。
一方で、対面コミュニケーションの重要性や、議題によってはオンライン会議でのディスカッションの難易度も感じました。
上記基本方針に基づき、社員の勤務形態を以下のように変更します。
■7月以降の勤務形態(社員のみ)
・月、火曜日の週2日:オフィス勤務
・上記以外の曜日:リモート勤務可能
月曜日は定例MTGが多く、相談・共有・議論になった場合には対面コミュニケーションが適切と判断しました。
また、「既存サービスの品質向上や新規サービス創出」のためには、今後アイディアを持ち寄ったり議論をする機会が必要だと考えています。火曜日をぜひその日に充ててください。
■インターン生について
スクール運営のインターン生については、移動効率を考慮して、オフィス出勤とリモート勤務は選択式とします。
■業務委託の皆さま
遠方の方もいるので、基本的にはこれまで通りリモート勤務を継続でお願いいたします。
今後、新型コロナがどのように影響するのか、今回の勤務形態がハグカムにとって適切なのかは適宜判断をして柔軟に改善をしていく予定ですが、
新しい勤務形態によって、安全を考慮しつつも、より効率的に事業運営を行い、より事業成長を加速させていきたいと考えているので引き続きよろしくお願いいたします!!

この告知の直前6月10日に社員だけで一度オフィスに久々に集まり、スキップし続けていた目標達成懇親会をランチバージョンにして行いました。

奇しくも、私の産休とメンバーのフルリモート勤務の期間がどかぶりしていたこともあり、みんなで「久しぶり~」という挨拶。

7月。

いよいよオフィス勤務とリモート勤務のハイブリッド型スタート。
と、同時に産後の仕事復帰。すんなり保育園に慣れてくれた息子&赤ちゃん返りもせずにしっかり者の3歳のお姉ちゃんのおかげで仕事+育児のバランスはばっちり。ありがたやーーー。

そして、メンバーにも「フルリモートどうだった…?」とヒアリング。
すると思いのほかポジティブな反応でした。
確かに、全く外に出られないという制限ありの時期ははしんどかったけど、
・通勤のストレスがない
・時間が効率的に使える
・仕事が終わってからすぐにプライベートに切り替えられる
・仕事の合間に少し家事やったりしてリフレッシュできる
・将来的に遠方に住んだり出産しても仕事を続けやすい
などなど。

学生インターンも然り。リモート勤務のデメリットすら思いつかない、と。

おぉぉ、なんという適応能力。素晴らしい、ありがたい。週2日と決めなければ、みんなリモート勤務を継続したかもしれない。
実際に学生インターンは、今もフルリモート勤務である。

新しい働き方に向けて、どんな制度や文化創りが必要なのかなぁ、と考える時間が増えたときに書いた記事がこれです。

「すごいちゃんとやってる!」と意外な反応をいただきましたが、増員した組織×リモート勤務という未来はまだ見えていない。

8月。

何かしらオフラインコミュニケーションの場を、と思いながらも感染防止のことを考えると全員で集まることがいまだに難しい。

とはいえ、日々オンラインスクール運営業務で大活躍のインターン生たちに還元をしたいと思って、8月24日(月)に人数を絞ってオフィスで懇親会を開催。

※検温、除菌、マスク着用などの感染防止対策を取って開催しました

5人中3人はフルリモート勤務で業務を開始したのでオフィスに来るのは初めて!生身のみんなに会えて「え、想像よりちっちゃい〜笑」とか盛り上がりました。

さて、これからどうする?

ここまでの紆余曲折エピソードにお付き合いいただきありがとうございます。
強制的にリモートに切り替わったことで、オペレーション改善が癖付き、メンバーのリモート適応力も確認ができた。さらにリモートOKになることで採用の幅も広がった。

withコロナが続く中で、オフィスを解約する企業や出社型に戻す企業など様々なパターンが出ている。
リモートだと弊害があるよね、みたいな意見も巷ではよく聞くようにもなった。

何が正解かはメンバーを見て自分たちで決める

会社の文化や制度を考えるときにいつも大事にしていること。他社の事例や意見は参考にしつつも、会社が目指すべき姿やメンバーを見て決める。ハグカムにはハグカムの文化と歴史がある。
現状のハイブリット型勤務は今はベストだと思っているけど、今後柔軟に変化させていきたい。

これからどうあるべきかなぁ、を日々考えているなかで経営メンバーも同じことを考えていたようで雑談ベースで話題に上がった。
会話の中でリモートのデメリットについて話をしたのですが、「え?これって本当にリモートのせいなんだっけ???」と思うことがいくつかありました。

ちょっと長くなったのでこの続きは次の記事へ。


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