【創作論】ジャンプを読んで目が覚めた話
僕は、ジャンプ黄金期を読んでいた世代です。
ドラゴンボール、スラムダンク、ろくでなしブルース、ダイの大冒険、ジャングルの王者ターちゃん、聖闘士星矢、ジョジョの奇妙な冒険、幽遊白書。あの頃は、毎週ジャンプを読むのが楽しみで仕方がありませんでした。
しかし、いつの頃か僕はジャンプを読むのを止めました。
時期は覚えていませんが、幽遊白書のラストは見届けた辺りだと思います。
ジャンプを卒業した僕は、モーニングの蒼天航路やヤングジャンプのGANTZ、ヤングマガジンのドラゴンヘッドなどの青年誌にハマっていき、「ジャンプなんて子供が読むもの」と思うようになっておりました。
大人になり、ジャンプの存在は更に遠くになりました。NARUTOやBLEACHはちょくちょく目は通しましたが、その頃には小説を読むようになって長続きはしませんでした。
しかし、そんな僕の前に現れたのが――
もちろん、現在の少年ジャンプ心のどこかで「子供向け」と侮っていたので、最初は食いつきませんでした。ブームなってもスルー。
ですが妻が最初にハマり、付き合いでアニメを視聴しているうちに……
「なにこれ!めっちゃ熱い!面白い!」
アニメの一期を見終えた僕は、本屋に走って単行本を大人買いしておりました。ミーハーと思われても構いませんでした。先が読みたかったし、読ませる力でぶん殴られたかったのです。
その鬼滅も興奮のうちに完結。虚無感に苛まれる僕の横で、妻があるアニメを視聴しておりました。それが――
「待って!これ、めっちゃ面白いんですけど!!」
そもオカルトバトルものが大好きな僕です。呪術を駆使して戦う物語にハマらないわけはありませんでした。しかも、鬼滅のせいで少年漫画へのハードルも低い、いや崩壊していた後です。
しかも、乙骨が僕のツボでした。僕の好き要素が詰まったキャラ造形に、これも単行本を大人買い。
すっかり現行のジャンプ作品にハマった僕は、次にこやつと出会うわけです。
僕はギャグ漫画も好きでした。結構、好んで読んでいたぐらい。
しかし、そのギャグの嗜好とは少し外れたSPY×FAMILYでしたが、見事にやられました。
「アーニャ、超可愛いんですけど!」
アーニャがとにかく可愛い。そして、それを見守る周りとの関係性が尊い。こちらもアニメから単行本へというコース。
そして、僕はこの作品に出会います。
「ぶっ飛んでやがるぜ!ヒャッハーー!」
著者を最初に知ったのは、Twitterで話題になったルックバック。あの作品の文学性の高さに驚嘆し、漫画で文学が出来る藤本タツキ先生には注目していたところでした。
なので、ルックバックを書いた作者がチェンソーマンも、どこかに文学性があるのかと思っていたところ、大いに騙されました。いや、いい意味で。
言うなれば、クラシックを聴こうとレコードを掛けたところ、スリップノットが流れてきたという感じでしょうか。
いや、このぶっ飛び具合にも文学性があるんですけどね。
ということで、鬼滅⇒呪術⇒スパイ⇒チェンソーという、超絶ミーハーコンボで、再び少年ジャンプに回帰したわけですが、これが僕の創作にも影響を与えました、というより表題の通り目が覚めました。
僕は時代小説でも、チャンバラを書いております。徹底チャンバラ主義で、バトルの熱さやエモさで売ろうと思っていて、その演出にジャンプの諸作品は参考になるものばかりでした。
「ああ、必要だったのはこれだったのか!」
そんな気持ちです。
僕は漫画・アニメな展開、それらが放つ「狂熱」を積極的に取り入れ、ワクワクする物語を生み出していきたいと思います。
時代小説とジャンプ的な物語。決して相性は悪くはないでしょうし、その先に老若男女に愛される、時代小説が生まれると信じて。
最後に――
昔、上司が毎週ジャンプを買って読んでいるのを見て、「まだジャンプを読んでいるんですかww子供ですかw」と言って笑っておりました。
反省しています。ごめんなさい。
少年ジャンプは偉大です。
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