社会をつくる力を育てる授業づくり71 まちおこしプロジェクト
国や地方公共団体の政治についての3つ目のプロジェクトは、地域の開発や活性化についてのプロジェクトです。
地域起こしに関わるものとして、地域おこし協力隊をご紹介します。
都市部から過疎地域などの条件不利地域に住民票を異動して、その地域のブランド品や地場産品を開発、販売、PRするのに協力する活動を行います。
それぞれの地域では、人口減少社会になり、地域の担い手が減ってきている地域もあります。
それぞれの地域の地場産品を、その地域にとどめておくのではなく、他地域にも広めるには、PRやブランディングに優れた人たちの力を上手に活用することも良いと考えています。
今回のプロジェクトは、地域にあるものを使って、まちおこしをするまでの過程を生かすプロジェクトです。
教育出版の教科書では、雪という課題を解決するために、除雪によって雪を取り除くことだけを政治に要望するのではなく、その雪を活用して行う雪まつりをどのように広げていくかといったまちづくりを行った事例が紹介されています。
日本文教出版の教科書では、水俣を取り上げ、水俣市が水俣病の経験を取り上げて、環境モデル都市として地域の活性化に取り組んでいる事例を紹介しています。
このように、各地方公共団体によって様々な特色がありますので、それを生かした取り組みをまちづくりへと繋げている事例をもとに、自分たちならどのようなまちづくりを行なっていくのか?を考えるプロジェクトとして考えてみるのはどうでしょうか。
そのためには、まずは地域にどのような課題があるのかを調査しなければなりません。
自分たちの知識では見えていないところもあると思いますので、自治体の担当課の人に話を聞くのも良いと考えています。
自治体では、シティプロモーション課のような、自治体をPRすることを業務としている担当課が設置されているところもあります。
このようなところから聞き取り調査をするのもいいですね。
時間が許せば、直接住民の方にアンケートを取ってインタビューをするのも良いのではないでしょうか。
不特定多数の住民にアンケートをとるのが難しければ、身近な住民である保護者にアンケートを取ることができれば、住民がどのようなことに課題を抱えているのかを調べることができるのではないでしょうか。
こうして調べた課題を解決するための取り組みを、子どもたちの視点で解決策を構想し、提案していくことになれば面白いプロジェクトになると考えています。
ご参考になれば幸いです。
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