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夫帯同駐在で考えた理想の家族のかたち

私は駐在2回目。1回目は夫のみ帯同。2回目は夫と娘を帯同していて 夫は2回一緒に来てもらっている。前回の帯同中は帯同VISAが就労不可だったため就労できず。今回はVISA上就労可能だが、家事と子供の送り迎えをやってもらっているので就労していない。所謂主夫。

最近は駐在夫という言葉も聞くこともあるほど拡大しているケースだが、1回目に駐在した際は女性の駐在経験者、経験談は見つけることはできても、夫帯同駐在の経験者、経験談は社内は勿論、他社の話を聞いてもほぼ前例がなかった。だから周りに状況を伝える度にネガティブな反応もそこそこ帰ってきて結構肩身の狭い思いをした。

だから、もし、今女性で駐在の話があって駐在夫、主夫という考え方に自分か周囲が抵抗のある方がいらっしゃれば、こういう考え方もあるよ、とお伝えできればと思い投稿することにした。

結論から言うと、家族のかたちも、家族毎にそれぞれ本人達が良ければそれでいい、ということ。ではなぜそう考えるに至ったかを以下で書いてみる。

男は外で働くべき、という考え

1回目の駐在打診があった際、今から10年位前、夫帯同で駐在したい旨を会社に伝えた。夫も二つ返事でokをしてくれたし、駐在することにこだわるより家族と一緒にいることが私は大切だったから、会社が夫帯同を認めてくれないのなら諦めるつもりでいた。

会社からは規定上問題なし。という判断はいったん出た。その後受入れ先がその条件を快諾してくれたため、異例ではあるが手続きが進むことになった。

一番嫌だったのは同僚や仕事の関係先に伝える時だった。駐在するので、と挨拶するとたいてい、

「結婚してましたよね?単身赴任ですか?」

から始まり、夫の今の仕事はどうするのか、現地で夫は何をするのか、等質問を浴びた。

「夫は退職し帯同予定で、VISAの都合上現地では働かない予定」

と伝えると結構な場合

「旦那さんが退職されるんですか。女性も強くなりましたね」

「うらやましい。俺も養われる生活してみたい」

「男性が働かないで家にいるのはよくない!」

等返事が返ってきた。

やはり男性は働き、女性を養う、というのが一般的な考え方のようで正直な反応やご意見が色々返ってきた。パイオニアすぎて周りがついていけないケースだと聞く方に免疫がなく本音の反応を聞くことは多い。

自分のエゴ?

両親が共働きだった夫はその几帳面な性格も手伝って料理もするし、掃除も結構する。

雑な私より丁寧だ。

そういう夫婦の形もありなのかな、

と私は心の底で思っていたから、上記の正直な反応を聞いて余計なお世話だ!と思う一方、自分がやろうとしていることが、夫に仕事を辞めさせることになったわけで。夫を巻き込んだエゴ、のような気もしてやっていることに自信を無くすこともあった。

自信を取り戻した会話

駐在してからも、夫が仕事をしていない、ことや夫に仕事を辞めさせてまで駐在したということについて人の目が気になることは続いた。

ある日。同僚と食事に行った。彼女とは日本にいるときから仕事で繋がりがあったこともあり、いろんな話をした。仕事のこと、休暇のこと、家族のこと等々。その話の中で二人とも自分が家計を支えているという共通点がわかった。そして彼女もまた

「旦那さんは働いていないの?働いた方がいい」というアドバイスを周囲から受けていたことを聞いた。彼女が当時の私と違ったのは

「夫の事情があり、家族の事情もある。夫は働いていないが、だから何?」

とはっきり思っていて、少し他とは違う彼女の家族の形を自分自身で受入れ、特になんとも思っていなかった。

それを見て気持ちが軽くなったことを覚えている。

あ、そうか。

こういう家族の形もある、でいいんだ。

自分と似た境遇の人がいて、前を向いているのを見ていたら数年持っていたモヤモヤが晴れた。別に他の人がなんて言おうが、自分たちが良ければまぁ、いいか。と。


世代、考え方の変化と駐在する女性のケースの拡大

時間を経て管理職や同僚の世代も交代し、最近は女性が駐在することも増えたし、女性が家族を帯同するケースも少しづつ出てきた。

加えて 私=変わった人/家族、という認知が進んだこともあり 2回目に子連れで駐在する、と周りに伝えたときには

「また行くのね。あなたたちなら大丈夫」

という反応が多かった。

家族の形は様々

ヨーロッパに住んで思うのは 家族の在り方が本当に色々なケースがあるということ。籍を入れずに家族として暮らしていたり、StepChildrenがいたり、女性もバリバリ働いて家事や育児は男性が主、という場合もある。

自分たちが幸せな家族の形をそれぞれが自由に作っている。

そこに常識的という枠はないし、常識的でないと指摘を受けることもない。

勿論責任は自分たちが持つ

それでもそれぞれの家族の在り方を認め合える環境は、日本だと少し変わった道を歩む私たち家族には非常に住みやすい 環境だと思う。
これは海外の方が暮らしやすいと考える一つのポイントでもある。

家族の在り方に正解はない

家族の在り方はやはり様々。働き方、働く場所がここまで多様化してくると以前とはくらべものにならないぐらい多様だ。
そこに正解も不正解もない。
本人達が良ければいいんだろうし、本人たちが良くないと思えばそれは改善すべきというだけのこと。

個性があるように家族の形もそれぞれでいい、という考え方もっと広まってより多くの人が自信をもっていられるようになるといいな、と思っている。


最後まで読んでくださりありがとうございます。

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今日も皆さまにとって良き日となりますように。

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