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コンサートと旅:ブロムシュテット指揮バンベルク響、Herbert Blomstedt, Bamberger Symphoniker, 13.07.24, Kaiserdom Bamberg
7月13日、ブロムシュテット指揮バンベルク響のコンサートを聴きました。プログラムは今年生誕200年を迎えるアントン・ブルックナー《交響曲第9番》、場所はバンベルクの大聖堂カイザードームでした。 プログラム。 コンサートについては『音楽の友』に執筆しますので、そちらをご覧ください。 ここではバンベルクの街を中心に紹介したいと思います。 バンベルクはニュルンベルクから電車で約45分、7つの丘はローマを思わせ、川の中心を埋め立ててつくった中洲はヴェネチアを思わせます。 世界遺
オペラ:ワーグナー作《神々のたそがれ》、エルル・チロル・フェスティヴァル、10.07.24, Tiroler Festival Erl
エルル・チロル・フェスティヴァルの《ニーベルングの指環》チクルスもとうとう最後の第3夜《神々のたそがれ》を迎えました(7月10日)。 プログラム。 ただ、この日、グンター役の予定だったマヌエル・ヴァルザーが前日の夜から声が出なくなり、急遽、ダニエル・シュムッツハルトが歌のみで登場しました(ヴァルザーは演技のみ)。 シュムッツハルトという名前が珍しいこともあり、私の記憶にありました。 あるオペラのプレミエ・パーティーに出演者でもないアンネッテ・ダッシュがいました。当時、彼
オペラ:ドビュッシー作《ペレアスとメリザンド》プレミエ、ミュンヘン・オペラ祭、バイエルン州立オペラ、プリンツレゲンテンテアター、09.07.24 Bayerische Staatsoper, Münchner Opernfestspiele, Prinzregententheater
7月9日、ミュンヘン・オペラ祭の2つ目のオペラ祭新制作、ドビュッシー作《ペレアスとメリザンド》プレミエを観ました。場所はいつものナツィオナールテアターではなくプリンツレゲンテンテアター。 プリンツレゲンテンテアターは1901年完成、《ペレアスとメリザンド》の世界初演は1902年4月30日、パリ・オペラ・コミックでした。 ミュンヘン初演は1908年10月9日。 劇場入口。 中庭。 劇場はバイロイトの祝祭劇場とよく似ています。 この日はピットがとても深い。 プログラム
オペラ:ワーグナー作《ジークフリート》、エルル・チロル・フェスティヴァル、08.07.24 Tiroler Festival Erl
7月8日、オーストリアのエルルでのチロル・フェスティヴァル、ワーグナー《ニーベルングの指環》チクルス上演の第二夜《ジークフリート》を観ました。 エルルの場所。 プログラム。 連日、夏日が続いています。 エルルには劇場がふたつ並んでいます。 6年に一度、村人たちが行う有名な受難劇の場所はこの劇場です。 客席数1500人で、キャパが大きいので、《指環》上演はこちらの劇場でした。 その歴史もあり、「キリストのイバラの冠」のオブジェがあります。 通常の劇場と違い、緞帳があ
オペラ:ワーグナー作《ワルキューレ》、エルル・チロル・フェスティヴァル、06.07.24 Tiroler Festival Erl
7月6日、エルル・チロル・フェスティヴァルでワーグナー作《ニーベルングの指環》の第一夜《ワルキューレ》を観ました。 フェスティヴァルのHP→ フェスティヴァルの概要と《ラインの黄金》については前回の投稿をどうぞ → 村のみどころの説明 《ワルキューレ》に集まる客たち。 以前、ワーグナー作品だと、男性同志の客が多かったのですが、最近は女性同志や女性一人というのもよく見かけるようになりました。 プログラム カーテンコール。 ひときわ背が高い歌手(左から7人目)はジーク
オペラ:ワーグナー作《ラインの黄金》、エルル・チロル・フェスティヴァル、05.07.24 Tiroler Festival Erl
7月5日、エルル・チロル・フェスティヴァルでワーグナー作《ニーベルングの指環》の序夜《ラインの黄金》を観ました。 フェスティヴァルのHP→ エルルはオーストリアです。ドイツとの国境にある小さな村で人口は約1600人ほど。しかし歴史は古く、ローマ時代に遡ります。 ヨーロッパには『受難劇』が多くあります。その中で、最も有名なのはドイツの南部の村オーバーアマンガウで10年に一回行われる《受難劇》でしょう。 これについては以前の投稿をご覧ください → エルルの『受難劇』もと
バレエ:《トロヤの女》、ミュンヘン・ゲルトナープラッツテアター、04.07.24, Gärtnerplatztheater, München
7月4日、前日に続きミュンヘン・ゲルトナープラッツテアターに行きました。 バレエ《トロヤの女》を観るためでした。 新制作初日は6月28日でしたが、この日はバイエルン州立オペラのオペラ祭開幕《ル・グラン・マカーブル》プレミエと重なっていたため、オペラに出かけました。→ バイエルン州立オペラの本拠、ナツィオナールテアターとゲルトナープラッツテアターは約1kmの距離で徒歩15分ほどです。 《トロヤの女たち》はエウリピデスによる古代ギリシャ劇です。 これを元にギリシャ出身のアンド
オペラ:ベッリーニ作曲《夢遊病の女》、7月3日、ミュンヘン・ゲルトナープラッツテアター、Gärtnerplatztheater
7月3日、ミュンヘンのゲルトナープラッツテアターでヴィンチェンツォ・ベッリーニ作曲《夢遊病の女》を観ました。プレミエは15年10月8日、これが18回目の公演でした。 私が『夢遊病』という言葉を知ったのは、《アルプスの少女ハイジ》でした。 フランクフルトに連れて行かれたハイジが、アルプスの自然とおじいさんに会えず、夢遊病になってさまようという場面でした。 先日『ハイジ村』に行ったばかりだったのですが、特に夢遊病を意識していたわけではなく、まったくの偶然です。→ 《夢遊病の
オペラ:バイエルン州立オペラ、オペラ祭プレミエ、リゲティ作曲《ル・グラン・マカーブル》、28.06.24 Münchner Opernfestspiele 24, Nationaltheater, Bayerische Staatsoper
昨日、ミュンヘン・オペラ祭24が始まりました。 昨晩は夏日。レッド・カーペットが敷かれたナツィオナールテアターの階段ではこんな光景も。 プログラム売り場の花。壁にはモーツァルトの頭像。 オペラ祭プレミエはリゲティ作曲《ル・グラン・マカーブル》新制作でした。 プログラム。 ちなみにネクロツァール役のMichael Nagy は、もともとハンガリー系の名前です。 先日、コメント欄で名前の表記についてのご質問がありましたので、ここでも触れておきますと、このNagy、ハンガリ
コンサート:ネルソンス指揮ミュンヘン・フィル、Münchner Philharmoniker、26.06.24、イザールフィルハルモニー、ミュンヘン
6月26日はアンドリース・ネルソンス指揮ミュンヘン・フィルのコンサートに行きました(ミュンヘン、イザールフィルハルモニー)。 プログラムの前半はシーズン・プログラムではアルバン・ベルク《ヴァイオリン協奏曲》の予定だったのですが、ソリストのバイバ・スクリッドのキャンセルを受け、ワーグナー《タンホイザー》から〈序曲〉と〈バッカナール〉に変更されました。 プログラム。 ワーグナーのオペラ作品序曲は《タンホイザー》に限らずコンサートでもたびたび演奏されますが、通常オペラを演奏し
コンサート:『レンツブルギアーデ』(スイス)の〈タンゴ・シンフォニー・ガラ〉、22.06.24、Lenzburgiade、Schloss Lenzburg③
この投稿が『レンツブルギアーデ2024』の最後です。 レンツブルク城のことを書いていませんでしたが、この城はドイツ文学とクラシック音楽を知る人なら、誰もが知っているフランク・ヴェーデキント(1864〜1918)が育った城です。 フランクの父親は婦人科医としてトルコ宮廷につとめ、ドイツに戻ったのですが、1848年3月革命が起こります。父親はこれを避けてサンフランシスコに渡りました。不動産投機とゴールドラッシュで財を成し、結婚し、ドイツに戻りました。 フランクは1864年、ハ
コンサート:『レンツブルギアーデ』(スイス)のファミリー・コンサート(子供オーケストラ)、22.06.24、Lenzburgiade、Metzgplatz、Lenzburg ②
『レンツブルギアーデ』でのファミリー・コンサートです。 この日は街の中心にある広場で行われる予定でしたが、雨のため、隣接する街の公会堂で行われました。 フェスティヴァルの芸術監督の一人、フレンツィ・フリック(ヴァイオリン)を中心とした女性だけのカルテット『le donna virtuose』が子供のオーケストラのトップに座り、オリジナルの話と音楽を交えて進めていく劇仕立てになっています。 プログラム 間には、第一ヴァイオリンの女の子が後ろから現れ、バレエを踊りました。 曲