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この人、不機嫌じゃなくて文章力が無いんだ!と思った話【ヤマシタのおたより#22】

いきなり喧嘩を売ったようなタイトルになってしまったが、先日、本当に、まさに一言一句、そのままこう思ったので、お話ししたい。

私には、主にメールやLINEだけで仕事をする人がいる。
何人もいる。たまーに会うけど、ほぼ文章でのやりとり、と言う人が。
何人もいる。(だから特定するのは無理よ★)

その中に、「なんでこの人こんな不機嫌なん?」といつも思う人がいる。

愛想がないなんてレベルじゃなくて、なんていうか、とてもツンツンしている。怒っている。機嫌が悪い。

せっかく、いいお天気で気持ちよく目覚め、やる気スイッチを連打して仕事を始めた私に、ずーんと重い鉛を落とすような文面を送ってくるのだ。

「まだ朝10時やぞ。
なんでそんな、今日一日のテンション下げてくるねん。」

そんなふうに思うことも、少なくなかった。

でも。
私は気づいたのだ。

「この人、不機嫌じゃなくて文章力が無いんだ!」と。

さっき、あたかもそういう人はひとりだけ、みたいな書き方をしたけど、実は、何人かいる。

不機嫌なのかな、意地悪なのかな、と思っちゃうケース。
意外と多いのだ。

例えば、こんなことがあった。
ある日の夕方。定時5分前。
一件のLINEが届いた。

開くとそこには

「お疲れ様です。
○○って明日もらえます?」
の二文。

震え上がるヤマシタ。
え、締め切り来週やんな。
「~してもらえます?」って怒ってるときに使うよな。
こんなぎりぎりに送ってくるって、やばい?
あれ。私、締め切り勘違いしてる?

会話履歴を遡るヤマシタ。
いや、合ってる。

え、なに?なんでそんな怒ってんの?????
締切変わったんか??????????

恐る恐る返信するヤマシタ。
「すみません、遅くなりました。こちらです!
私、締め切り勘違いしていましたでしょうか。
遅れていたら申し訳ありません。」

すると、めちゃくちゃ可愛いウサギが「THANK YOU!」と言っているスタンプが届いた。

え、余計に怖いねんけど…
と思っていたら。

「いえいえ!ありがとうございます!
明日までにもらえたら先やっちゃおうかなって思って!」
と、メッセージが続く。

そう。
彼女は、決して、ツンツンしているわけではなかった。

単に、本当に、シンプルに、明日資料をもらいたかっただけなのだ。
(退勤間近に連絡することに対しては、たぶん何も考えていない)

理由の説明もクッション言葉(すみませんが、恐れ入りますが、など)もないから不機嫌に見えるだけ。

シンプルに、自分の希望を、そのまま書いてしまったらしい。
(だから、ありがとうの気持ちを可愛いうさぎで送ってきた)


他にも。

普段LINEのやりとりなので、社用メールアドレスを尋ねたら
「普通に青山です。」(※仮名)
と返してきた人もいる。

おそらく彼は、「皆さんと同じように、苗字+@~ですよ」という意味で送ってきたのだと思う。

でもその時の私は
「普通てなんやねん!!
だいたい、もし青山が二人いたらちょっと変えるやん!
私がyamashita.c@~のように!
ほんで@以降も、うちグループ会社やからいくつか選択肢あるやん!
あんたのアドレスがどこ所属かなんて、知らんわ!!」

と心のなかで叫び倒した。

実際、「普通に青山です。」は不適切だと思うし、非情に分かりにくい。
私は、@~の部分を推測し、「これで合っていますか?」と送り返した。

ハッキリ言って、無駄な時間である。

でも、彼は別に意地悪なわけではない。

たぶん、ちょっと残念なことに、「普通に青山です。」がベストな回答だと思ったのだ。残念だけど。

これは少し文章とは離れて考え方の問題になってしまったけれど、メールやLINEの文章だと、結構こういった、不機嫌に思えてしまうケースが多い。

そもそもビジネスマナーがなっていない人もいて驚くこともあるので、それはまた別の機会にネタを披露することとして…(お楽しみに)

○○していただきます。
○○していただけますか。
○○でお願いいたします。

このように、丁寧に書いたがゆえにツンとした雰囲気をまとうことって、多いと思う。

ひとつ、クッション言葉があれば変わるし、「ありがとうございます」を付けるだけで柔らかくなる場合もある。
説明をすればいいのに…と思うこともある。

はじめに紹介した、「お疲れ様です。○○って明日もらえます?」だって。

「お疲れ様です。来週いただくことになっている○○なのですが、もしもご準備が済んでいたら、あした頂戴できますでしょうか…?
早めに作業を始めたいなと思いまして。
締め切りはまだなので、もしできていたらで大丈夫です!」
こう書いてきたら、印象は全然違っていただろう。

ちなみに、これも自分の切迫度やお願いの強さによって何パターンも考えれられる。もっと柔らかくすることもできるし、人によって雰囲気を変えることもできる。文章とは、メールとは、そういうもの。

こういった、文章力がないために印象が変わってしまう例は、挙げだすと止まらないので、これくらいに留めるけれども。

コミュニケーションには、最低限の文章力が必要だと実感する日々である。

念のために言っておくと、こういう経験ののち、「やっぱり対面が一番!」というのは、違う。
対面の良さはもちろんあるけれど、この程度の文章力、ひいては「読んだ人がどう受け取るか」という想像力は、身につけておくべきだと思う。

ただ、ここでいう文章力は、そんなに難しいものではないはずだ。

別にうまいこと言わなくてもいいし、素敵な表現をする必要もない。

送る前に、相手の立場になって読み直せば、たいていクリアできると思う。

✔相手を不快にしないかな。
✔きちんと意図が伝わるかな。
(たまに本当に何言ってるのか分からない人がいる)。

これをチェックする時間を、持つかどうかなのだ。
読み直したうえで行き違いが出るのは、仕方がない。
ただ、ちゃんと相手の立場で考えれば、そうそう不愉快な思いはさせないと思う。

うん、結局は思いやりなんだなあ。


もしかすると。
「この人、不機嫌じゃなくて文章力が無いんだ!」
という本記事のタイトルは、ちょっと違ったかもしれない。

「この人、不機嫌じゃなくて文章力、もとい、想像力がないんだ!」
かもしれない。

ここまで偉そうに書いた私も、改めて、気を付けようと思う。
会社の人間、取引先、事務所スタッフ、マネージャー、友達、家族、ちょっとした知り合い…

その人がこの文章を受け取ったら、どう思うか。
ちゃんと読み直してから、送るようにしようっと。


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