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心の可視化 アートセラピーについての記事

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2020年2月の記事一覧

図工美術の担う役割

図工美術の担う役割

〜表現することの重要性〜

なぜ人は表現するのか。そう問われたら、私は『心を麻痺させないため』と答えます。

麻痺した心は共感することを忘れ、仲間割れや排除、その果ては戦争へと向かいます。

このことを教えてくれたのは25年前に出会った旧ユーゴスラビア(現セルビア)の子ども達でした。1995年1月17日。阪神淡路大震災の直後NGO に届いた1枚の手紙。そこには『私たちには支援するための充分なお金が

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心の可視化

心の可視化

児童発達支援センターにて
 心の可視化は容易いことではい。と思っているのは大人だけなのかもしれません。
小児期の逆境体験やその子の現在置かれている環境や立場をまずは受け入れることが支援の第一歩だと思っています。
それを受け入れた上でのセラピーワーク。

 2年半で子ども達の色や形やイメージがこんなにも広がったこと。また閉ざしていたものを明け渡してくれたことに感謝しかありません。

今日の気

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一人ひとりの特性(個性)とともに子ども達の表現を見つめて

一人ひとりの特性(個性)とともに子ども達の表現を見つめて

「ママ、障害ってなあに?」

「生きづらさ、という人もいるよ。」

「じゃあ、僕にも生きづらさはあるの?」

「うん、あるよ。みんなある。ママにもあるよ?ただ、見えやすいか見えにくいか。それだけのこと。」

「どうしたら生きづらさはなくなるの?」

「誰でも困っていることがあるでしょ。困ってしんどいなと感じたら、ママやお友達だち、先生と二人三脚すればいいんだよ。

そうしたら生きづらさはいつのまに

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マリア・フルコバ先生を訪ねて

マリア・フルコバ先生を訪ねて

チェコのカレル大学教育学部美術教育分野のマリア・フルコバ先生の講演を拝聴致しました。

会場は兵庫教育大学附属図書館のセミナーエリアでした。昨年度より兵庫教育大学とカレル大学が姉妹校となり交換留学や海外から講師を招くなど、今後も盛んに国際交流が成されるとのことです。

ゆったりとした空間の中マリア先生のおだやかで優しい語りが心地よく、その語りにチェコの子ども達の笑顔と創作活動風景が重なって、温かな

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