Chef Naoko

2007年娘と愛犬を連れてオレゴン州ポートランドに渡米、同年自然食レストラン・ケータリ…

Chef Naoko

2007年娘と愛犬を連れてオレゴン州ポートランドに渡米、同年自然食レストラン・ケータリング会社Chef Naoko Corporationを興し、2016年隣スペースを追加拡張、レストラン「しずく」(Oregon Rain Drop)を建築家隈研吾さんに作って頂き今に至る。

最近の記事

ポートランドの…

5月26日から続いていたミネアポリス反人種差別デモは平和的に鎮静されつつあった7月下旬、連邦政府介入により再び激化した。週末のダウンタウンの夜は血だらけの人でいっぱいだ。日を追うごとに雪達磨式に戦う意味が増えている気がしている。またこの裏で関係の無い建物を破壊し、泥棒が蔓延り周辺の経済は破綻、または破綻寸前である。ホームレスに食事支援をしている教会付近にテントを張って生活している若いホームレス達はデモに参加するのに武装しはじめる。アメリカと言う大きな国の大きな闇がこの大きな渦

    • アメリカ自然食レストラン「PPP」チャレンジ8週間記録-11‐PPP終わる?

      さてフェデェラル補償PPPの8週間は終わりましたが、残念な事に会社の業績が追い付く事はありませんでした。 これからどうする?色々見えた三カ月。結論から言うとオンラインの世界にどっぷり浸かろう。「実世界で作るもの、考えるもの、こと」をインターネットを通じて宣伝、販売、交換、交流、公開、オンラインと言う新しい世界と繋がることだった。非常に面白いじゃないか。ドラえもんが描いた未来が今ここにある。インターネットと言う名の「どこでもドア」。世間に比べたらちょっと遅い参入だけどぎりぎり

      • アメリカ自然食レストラン「PPP」チャレンジ8週間記録-10-再び動き出す気配

        ケータリング商談始まるか? 今日は3か月振りだろうか、嬉しい問合せが相次いだ!…っと言っても2件だが。いやいや上等上等!コロナ以前は一般的にイベントはケータリングVenueで行われていたが今や大勢で集まれない。そこでリモート形式に100名を8名位のグループに分散して12か所をオンラインでつないでイベントをする。オンラインシステムは地元ラジオが支援し、その12か所にボランティアが料理を配達するという。秋の話だからまだ先だけど大体ケータリングは短くても3か月以上前から商談が始ま

        • アメリカ自然食レストラン「PPP」チャレンジ8週間記録-9-時の流れに身を任せ~

          そろそろPPPが終わる8週間目が見えて来ている。コロナで全売上(ケータリング、デルタ航空機内食、レストラン営業)を失って気づいた事は当たり前だけど私の事業は一人では何もできない。スタッフを必要に応じて一人づつ呼び戻し5名で再スタート。州知事のレストラン閉店オーダー1週間後から工場では出来ないレストラン高品質な自然食冷凍食品販売とYouTubeを始めた。1か月後にオンラインショップに切り替え、在庫管理等すべてをオンライン化、YouTubeもYouTuberになれるように未経験の

        ポートランドの…

        • アメリカ自然食レストラン「PPP」チャレンジ8週間記録-11‐PPP終わる?

        • アメリカ自然食レストラン「PPP」チャレンジ8週間記録-10-再び動き出す気配

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          iPhoneでレストランの危機

          コロナ前の話。「Grubhub, Caviar, Godash, Postmate, Uber eats, etc…」配達業者の参入 5年程前にポートランドの自転車配達会社がお店に営業に来た。配達料は料理の金額の25%、その上お店で出している金額と同じに提供せよと言う。勿論断った。今はその頃と違って手数料が10%と手軽な所もある。上記に書いたこの配達業者達が通常のレストラン売上を超える売上を運んでくれるようなったのがここ数年。綺麗に仕立てたレストランに来ないで、好きなワイン

          iPhoneでレストランの危機

          コロナ禍を踏み台にしてやれ。根性編

          「食べる側としても、お気に入りのレストランの冷凍食品や持ち帰りの箱に入った料理が食べたいわけじゃない。サポートしたいから頼むけど。」そんな書込みを目にした。これはレストランに行く価値を引き合いに書かれた一部だ。確かにそうなのだろう。残念だがその通りだ。 州知事からレストランクローズオーダーが出された3月23日、お店での食事は禁止されたがテイクアウトやデリバリーは許された。もともとテイクアウトが出来るカジュアル系レストランは通常通りテイクアウトを提供し、顧客のサポートもあり通

          コロナ禍を踏み台にしてやれ。根性編

          アメリカ自然食レストラン「PPP」チャレンジ8週間記録-8-オンラインストア始まる

          借りられる全てのスモールビジネス救済処置を得ながら会社の未来を探すことになろう。新しい事が好きな私でも大分刺激が強くサバイバル感が半端ないのだけど冷食事業の発展と合わせてお店のReopenを考え始める日々。ひとつ目のアイデアは道に面しているブロックが幸いにも私を含め全部が飲食店、そしてその道を挟んだ両隣の道には幸いにも飲食店がない。それなら市に我がブロックの道の半分の閉鎖を検討して貰えないか手紙を出そうと思う。アメリカはレターの国なので無視はされない?と言うかそうでもしないと

          アメリカ自然食レストラン「PPP」チャレンジ8週間記録-8-オンラインストア始まる

          アメリカ自然食レストラン「PPP」チャレンジ8週間記録-7-断られる

          PPP承認さて、新しく始めた冷食事業はおそらくGOサインだろうと確信した4月中旬、弊社が申請したPPPが承認された。丁度雇用を増やそうとしていた矢先だったので嬉しかった。Paycheck Protection Programとは、ざっくり言うとアメリカスモールビジネス救済の一つで、各会社過去2,5カ月のPayrollに費やした金額が低金利で銀行を通して借りられ、お金が振り込まれた日より8週間の給料、水道光熱費、家賃、保険等々に当てることが出来、全額返さなくても良い凄いもの。ロ

          アメリカ自然食レストラン「PPP」チャレンジ8週間記録-7-断られる

          アメリカ自然食レストラン「PPP」チャレンジ8週間記録-6‐号泣

          Everyday Chef Naoko! Made from scratch Frozen Food 冷凍食品会社(社名は変更していませんが)として真新しい事業を迎える事になった私達(2名)。最初に販売する物は1セット(2名×3食分の冷食)&ファーマーズマーケット野菜で100ドルのFrozen Family Pack(001)。説明動画に加えて一緒についてくる野菜のアイデア動画、写真撮りを終えていよいよ弊社ニュースレターを送る準備が出来た。3月29日の事だった。 泣けた夫で

          アメリカ自然食レストラン「PPP」チャレンジ8週間記録-6‐号泣

          アメリカ自然食レストラン「PPP」チャレンジ8週間記録 -5-動き始めた時間

          3月23日、州知事からステイホームオーダーが出て、お店を閉めて1週間後の月曜日、広いキッチンに一人じゃ一日中歩いて終わってしまうので一番頼りになるキッチンアシスタントを呼び戻しこれからの冷凍食品(以下冷食)販売を語る。お客様に伝える手段にYouTubeの動画を作りたいと言ったら「俺も動画を作ってみたかった」とカメラを趣味としていたアシスタントが言い出した!それは嬉しい!是非是非お互いにいい経験になるように楽しくやろう!それから苦しいのは私達レストランだけじゃない、食材を提供し

          アメリカ自然食レストラン「PPP」チャレンジ8週間記録 -5-動き始めた時間

          「Nature」+「食」=命を創る

          「アメリカ自然食レストラン「Paycheck Protection Program」チャレンジ8週間記録 」から少し離れて、私の自然食(Real Food)ルーツを書いてみようと。 母から娘へ心臓疾患を持って産まれた私の幼少期は身体が弱く、頻繁に病院に通っていたのに何故か自分の疾患を中学生まで知らなかった。私は母の心配する顔を見たこともなく普通の子どもと同じように過ごしていた。しかし医者は病気を治せても身体を強くすることまでは出来ない。そこで母は私の身体を強くする為に無農薬

          「Nature」+「食」=命を創る

          アメリカ自然食レストラン「PPP」チャレンジ8週間記録 -4-閃きにかける!

          日本ヒューレット・パッカード私がポートランドに来る直前までシェフをしていたのは、母の経営する自然食会社が運営を任されていた日本ヒューレット・パッカードのカフェテリア・社員食堂(東京・杉並)。当時にして大きくはないがHPの日本発祥の地として日本HP唯一の自社ビル、唯一の社員食堂、本社であった。(現在は移動)「理想的な社員食堂で社員を健康にして下さい」と当時の責任者から依頼され従事した。冷凍食品ばかりの大手給食会社を退けての小さい自然食の有限会社が外資と手を組む珍しい試みだった。

          アメリカ自然食レストラン「PPP」チャレンジ8週間記録 -4-閃きにかける!

          アメリカ自然食レストラン「PPP」チャレンジ8週間記録 -3-凹んだ😢

          「経過を静観する」スタッフ全員に解雇を伝える時、結果的にレストランの最終営業日になってしまった土曜日のお客様(庭師篠ちゃん)が「リーマンショックを支えたのは失業保険だった」って言葉が後押しした。こういう時、私に一切の感情はない。感情を持つとホルモンが騒いで決断力がぼやける気がして意識して感情を持たないようにしている。週明けに誰も居ない広~いお店に足を入れるとまだ先週の残り気配があって普段通りの顔をしていた。まず汚れが気になっていた箇所の掃除を「無」になってしばし没頭。気付いて

          アメリカ自然食レストラン「PPP」チャレンジ8週間記録 -3-凹んだ😢

          アメリカ自然食レストラン「PPP」チャレンジ8週間記録 -2-時間を止めた

          私達の事業は、①デルタ航空ポートランド→成田行き(現在は羽田行き)デイリーフライトの機内食(エコノミーとビジネスクラス)の和食を提供、実際にお店のキッチンで毎日作っている。②会社の各種パーティー、結婚式等の大型ケータリング、③お弁当ケータリング、④週4日、しずくランチ営業、⑤週3日、しずく完全予約制おまかせディナー営業(プライベートダイニング等を含む)の5本柱の事業をこれまで行っていたが3月14日土曜日を最後に全て止まってしまった。 「お店を閉めよう」3月13日金曜日の満席

          アメリカ自然食レストラン「PPP」チャレンジ8週間記録 -2-時間を止めた

          アメリカ自然食レストラン「Paycheck Protection Program」チャレンジ8週間記録-1

          2020年2月26日、私がアメリカ料理界のアカデミー賞James beard awards 2020 セミファイナリストに選ばれていると友人からテキストが届いたのが丁度ランチタイムの混雑時。名前こそ知っていたけど突然の事でびっくりし、忙しそうに駆け回っているマネージャーに「ググってぇ」言ったら「本当に載っている!!」って。その直後からディナーの予約システム(うちは大型ケータリングを受ける為2週間先までしか予約が出来ない)が満席を超えたキャンセル待ちと問合せが相次ぎ、私達もつい

          アメリカ自然食レストラン「Paycheck Protection Program」チャレンジ8週間記録-1