久保カエル

アマガエル広報担当 https://www.instagram.com/kubokae…

久保カエル

アマガエル広報担当 https://www.instagram.com/kubokaeru/

最近の記事

アマガエルセラピー 06

縄張りと寅さんカエル  保護したカエルがそのまま楽園にいつく定着率は半分程度です。すぐにいなくなってしまうのが3割。いなくなっても餌をもらいにときどき帰ってくる、放浪者のようなタイプが2割います。ほぼオスなので、たぶん縄張りが関係しているのでしょう。寅さんカエルと呼んでいます。  チビガエルの時期を過ぎると、オス同士でつるむことがなくなり、最低1メートル以上離れて決まった居場所を確保します。日中はそこでのんびり休んでいますが、自分の縄張りに侵入者がいないか目を光らせている

    • アマガエルセラピー 05

      ケロケロレスキュー隊  東日本大震災の翌年、四半世紀暮らした都内から房総半島に疎開しました。賃貸契約した海辺に建つリゾートマンションの裏手には住宅地と田んぼが混在し、すぐ向こうに見える丘陵まで広がっています。  毎年春分の日前後、早稲の田んぼに水が張られると、春の風物詩といえるアマガエルの求愛の合唱が始まります。まるで地鳴りのように響いてきますが、4つ打ち好きの私には規則的なループ感が心地よく、寝入りばなのチルアウトにぴったりです。  夜ごとの合唱もいつしか終わり、梅雨

      • アマガエルセラピー 04

        一期一会の付き合い  アマガエルの寿命は6年くらいと聞くので、1ヵ月はヒトの1年に相当します。試行錯誤を重ねて住み心地を向上させた結果、楽園に居場所を見つけた子は、ほぼ冬眠明けまでいてくれるようになりました。6~9ヵ月は一緒に生活するわけで、カエルにとってはけっこう長い期間になります。  最長記録の持ち主は、6月中旬から翌年の5月末まで、ほぼ1年いてくれた、明るい緑の体色と艶のある金色の手足が縁起よさそうなキンミヤです。すぐ飛び乗ってきてどの子よりも慣れていたし、もうずっ

        • アマガエルセラピー 03

          水は生命線  アマガエルは繁殖期以外、田んぼから離れて生活します。樹上性なので乾燥には強いようですが、水分補給は必要不可欠です。うちにいる子たちはちょくちょく肥料差しに乗っかり、溜めた水に下腹部を浸けています。いろいろ試した結果、上部が平らで丸い穴の開いたプラスチック製の肥料差しがベスト水場に落ち着きました。  腰湯状態で気持ちよくお風呂に入っているように見えても、リラックスが目的ではありません。カエルは口からではなく、お腹の皮膚から水分を吸収するのです。それも大量に。し

        アマガエルセラピー 06

          アマガエルセラピー 02

          カエルと仲よしになる  餌付けしてカエルと仲を深めていきます。腹ペコを満たしてくれる相手に好意を持つのは本能で、次第に手から直接食べるようになります。キラキラした瞳でガン見しておねだりしたり、目が合うと口をぱくっと開けてアピールする子もいます。  自分が与える餌をおいしそうに食べる姿を見ると、脳内に愛情ホルモンのオキシトシンが分泌され最高に癒されます。ただし、餌付けは一筋縄ではいきません。野生のカエルは生きた餌しか食べないからです。  なかでも活クモが大好物。日が落ちた

          アマガエルセラピー 02

          アマガエルセラピー 01

          カエルの楽園  うちのベランダがカエルの楽園になっていることは、私と妻以外知りません。毎年、梅雨どきから年末ごろまで7、8匹のアマガエルが天敵の存在をすっかり忘れ、自由気ままに暮らしています。  毎朝、日の出とともに起床し、まずはベランダに出ます。カメラを片手に、みんないるかなあとドキドキしながら。ベランダは羽虫を集めるライトを設置したり、カエルフレンドリーに環境を整えてありますが、ネットで囲ってあるわけではなく、出入りは自由です。ずっといてくれる子もいれば、すぐにいなく

          アマガエルセラピー 01