アマガエルセラピー　14

カエルっぽい

　ヒトよりもカエルと過ごす時間が長いせいでしょうか、何事につけてもカエルにたとえてしまう癖があります。毎日のように通っている農産物直売所のレジでバーコードを読み取る店員のおばさんに、こういうタイプのカエルいるいると、にやにやしそうになるのを我慢したり、プールのあとに身体を温める低温サウナで時間帯がかぶる羽振りのいい網元のでっぷりした体格が太ったカエルを連想させて、かわいいからって餌をやりすぎてはいけないなと自戒したりします。

　自動車の後ろ姿にも意外とそそられます。カエルの顔っぽいハッチバックドアの後ろにつくと、思わず気持ちが高ぶります。一番のお気に入りは昔のデミオで、あの後ろ姿を超える車種にはまだ出会っていません。丸みを帯びたボディから若干飛び出たテールランプの形と角度が寝ているときの目付きの悪いカエルに似ていてかわいいからです。今はほとんど見かけなくて残念ですが、ラッキーカラーの緑のデミオに遭遇した日は、なんだかいい気分になったものです。

　よくよく考えてみると、昔からカエルっぽい顔に惹かれることにも、あらためて気がつきました。デビュー作で一目見てファンになったキャメロン・ディアスは、目が離れていて口が大きい典型的なカエル顔ですから。日本の俳優でルックスが一番好みの宮崎あおいも、調べてみたら男受けするカエル顔女子の一番手らしいです。

　とはいえ、カエルっぽい顔の仲よしの子に褒め言葉のつもりでそう告げたら、悲しい顔をされたのを思い出します。同じカエルでもヒキガエルとアマガエルではぜんぜん違うから、思い浮かべるイメージによっては失礼に当たるのかもしれません。とりあえず妻がラインのスタンプを集めるくらいカエル好きで助かりました。カエル顔ではありませんが、見るのも嫌なくらいヘビを忌避するところはカエルっぽいです。

カエル忍者参上