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🤱【あなたの為を思って】という罠〜幸せとは? 779

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自分のことを棚に上げて言うのもどうかと思うけれど、母のことは他責思考で他力本願だと思う。
原因を自分以外の誰か?何か?に求め、自分自身とは向き合わない。
真面目で好奇心•向学心はあるけれど、熱しやすく冷めやすい。


あれほど後先を考えずに飛び込んで行けるバイタリティには驚かされる。
私は「何故?どうして?」というのが自分の中で腑に落ちないと、前に進めない。
母からはよく「理屈っぽい」と嫌われたし、「言うことをききなさい」「素直になりなさい」と怒られた。
私には私の感じ方や考え方があるし、それは母とは同じではないのに。


母が私を入信させた新興宗教は、当時「○○○○会」という名称だった。
後に「会」がなくなり「○○○○」と変更された(ここでは仮りに「S会」と呼ぶことにする)。
恐らく「宗教法人らしくせよ」という行政指導が入ったのだと思う。
会員→信者、会員証→御浄化、会費→御浄化代、寄付→奉納など、いろんな言い換えもあったから。

感情と身体状況と周囲に起こる事象はイコールだから、身体状況や事象を変えたければ感情を変えろと言われる。
感情を変えるには、S会に通って遺伝を変えてもらえと教わる。
母からも「因は己にあり」と口酸っぱくして言われた。
いやいや、感情って一瞬にして湧くよね?
その感情に気づいたときには既に湧き起こってるよね?
そんなことに、大人たちは母は気づかないのだろうか?


夏休みに弟がリウマチ熱(病名は後に判明)に罹った。
40℃の熱が1ヶ月間続いた。
注射も血を見るのも大嫌いな弟は、子どもらしく「病院に行きたくない」と言った。
大好きな弟の為に母は俄然張り切った。
タクシーに(父以外の)4人で乗り込み、毎日S会に通う羽目になってしまった。

※リウマチ熱:溶連菌感染後の免疫反応によって起こる。症状は発熱•関節痛•心臓内の炎症など。ひどい場合には心不全にも。


以前にも書いたが、S会には芸能人も来ていたし、政財界人•医師•学者•経営者なども来ていた。
病院にこそ行かなかったけれど、弟はS会に来ている医師に診てもらっていた。


結果的に弟は回復した(その後毎年、心雑音の指摘を受けることにはなるが……)。
母は「一度も病院に行かずに大病が治った‼︎」とS会への信頼を厚くした。
捻くれた私は「確かに病院には行ってないけど、医師の治療を受けて1ヶ月間も寝てたら、そりゃあ治るだろう」と思っていたし、「病院ならもっと早く回復しただろう」と思っていた。


「リウマチ熱になるときは○○という感情を使ったとき」なる教えもあったのだと思う。
「因は己にあり」だけど、自我が育ちきっていない子どものうちは、子ども自身の感情ではなく、親の感情が子どもの心身に影響を与えるという教えもあった。
この考え方でいくと、弟の体に現れた「リウマチ熱」という状態は、弟の感情というよりは母の感情が引き起こしたものではないのかな?


「聞きたいことしか耳に入らない」「聞きたくないことは聞こえない」母には無問題。
私たちの夏休みは、タクシーでS会に通うだけで終わってしまった。


ところでS会には「幸せとは自他ともに認めるもの」という教えがある。
果たしてそうだろうか?
人様からは酔狂としか思えないような趣味を持つ人だっているのに?
食の好みだって、推しだって、ファッションだって異なるのに?


少なくとも母が考える幸せと、私が幸せだなぁと感じることが同じであったためしがない。
「私はこれが好き」「これが楽しい」「これが欲しい」と言っても、母の主観が「違う」とジャッジすれば、私の希望は「誤り」になってしまう。


自分の意思すら持てないなんて、何と窮屈なのだろう?
「何でも仰る通りにしますから、どうか幸せにしてください」という他力本願な母にはトゥーマッチだった。
因みに、母は食事に行っても自分でメニューを決められない人だ。
今では一緒に外食する機会なんてないけれど。







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