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大切なのは、頭の良さよりも、意識の高さ

noteでもお馴染みの宇野常寛さんのPlanetsチャンネルを見ていた。このネット番組には、はあちゅうさんや、イケダハヤトさんなど、これまたnoteでお馴染みのメンバーがよくゲストで呼ばれている。昨日私が見ていた回は知らないゲストで、誰かなと思っていたら、なんと、noteとcakesの創設者である加藤貞顕さんであった!

番組の内容は、手短に言えば、ネットの未来と出版文化についてだった。紙の書籍が今後はさらに下火になり、電子書籍がますます増えていくだろう、といった耳にタコの内容だが、お二人が話される着眼点は新しく、なるほど!と目から鱗のエピソードが満載だった。

耳にタコのテーマが突然、未来を感じさせる方向に進む。それはお二人が長いこと、日本のメディアを独自にけん引されてきたからでもあるし、経験を積んでもなお、社会に対して常に鋭いアンテナを張り続けていらっしゃるからでもあるだろう。そんなお二人だから、今より一歩先の未来が見えるのかもしれない。

番組を見終わって私は悩んだ。それじゃあ私はどうしたらいいのだろう?

番組の中のお二人のように、頭の良い人は世の中そうそういるものではない。では、凡人の私が少しでも自分の環境を、そして願わくば、世の中を変えるにはどうしたらよいのか?

それはまずは、自分の意識を変えることだと思った。まずは、自分のできる範囲で、自分の意識を広げ、社会の動向をしっかり見据えながら、同時に世の中で巻き起こる出来事をただ眺めるのではなく、自分なりに分析していく。

そして同時に、頭の良い人の意見を聞いて学び、それを参考にする。鵜呑みにするのではなく、あくまで参考程度にして、そこから自分なりに自分の頭で考えていく。

だぶん、そうした姿勢を「その人の意識」と呼ぶのだろう。

頭が良くても、意識がなければ社会は変えられない

先ほど、頭の良い人は世の中そうそういるものではない、と書いた。しかし、実際に「この人、地頭いいな~」と思う人は、私のまわりにはけっこういる。しかし彼ら、彼女たちの中で、世の中を変えるような大きなことを成し遂げた人は誰もいない。みんな、自分の暮らしを静かに穏便に暮らすことに地頭の良さを注ぎ込んでいて、そこから一歩広がった社会や日本や世界にまで視野を広げようとはしないからだ。はあちゅうさんのフレーズをお借りすれば、私の地頭の良い友人・知人たちは、みんな「半径5メートル」の中で幸せを感じていて、半径の先にまで手を伸ばそうとする欲はない。

人はそれぞれの生き方だからいいし、半径5メートルで満足できる人のほうが、その先に進もうと躍起になる人よりも、幸せを感じているのかもしれない。

しかし、私は世の中を変えたいと思う。まずは、自分を取り巻く環境を少しでも良い方へ、自分が満足できる方へと変えるには、世の中に変わってもらうしかない部分もあって、そのためにも世の中を変えたい。そういうループを実感している。だから半径5メートルよりも先にある世界のことを常に考えるし、広く社会を変えた人の考え方や言葉が私に力を与えてくれている。

先ほどの言葉は、頭の良い人は、ではなくて、社会を変えられる人は、世の中そうそういるものではない、と言った方が正確なのだろう。頭が良いだけでは社会は変えられない。変えようとする意識があるかどうか、にかかっている。

先日、「出版のススメ」という本を買った。

荒石誠さんという方が書かれたもので、荒石さんの存在はnoteを通じて知った。プロフィールを辿らせて頂いたところ、なかなかご苦労されてきた方で、とても共感した。現在、荒石さんは大きな出版社などを通さず、依頼された原稿を自力で編集して出版までこぎつける、ということをされている。荒石さんにとって出版は、人生を広く先へ開いていくための希望であり、野望なのかなと想像したりすると、私は鳥肌が立った。こんなふうに、個人出版に近い形の出版が世の中にもっともっと広がれば、書籍や出版というものの意味がやがて変わってくるかもしれない。

いや、もう変わり始めているのだろう。宇野常寛さんと加藤貞顕さんの番組での対談を見て、そう思った。

大切なのは、何かを変えたい、変えようとする意識だ。私も一歩ずつ、自分の半径の先を切り開いていきたい。

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