見出し画像

国別の平均年収や初任給の推移を調べると先進国で日本が負け組過ぎてびっくりした話

僕は現在、年功序列型の企業に所属しているので2011年に入社した時に比べて右肩上がりに給料が増加していて何の違和感もなかったのですが、もっと目線を高くして日本全体の平均、世界の中での日本の立ち位置を知ってタイトル通りびっくりしたので紹介してみたいと思います。

まず日本の平均年収は大体400万円台だなーというイメージは持っていました。これって20年前と比べてもほぼ横ばいらしいです。

出典 https://www.zenroren.gr.jp/jp/housei/data/2018/180221_02.pdf

1997年を100とした時の2016年までの実質賃金指数の推移データをOECDが出してくれてるのですが、他の欧米諸国と比べて日本だけが1997年当時に比べて下がってますね。
自分が所属している企業はM&Aを複数回行うことによって売上は増加傾向にあり成長しているように数字上は見えてますし、他の日系企業も似たようなケースがあると思います。自社は成長してるからこの先も大丈夫と思いきや、日本全体で見ると日本人の給料は下がっている。これは日本全体が衰退している示唆に富むデータだと思います。

次に金額ベースでOECDのデータを元にイオン銀行のWebサイトのデータを引用します。単位はドルベースです。

出典 https://www.aeonbank.co.jp/investment/special/266/

G7の中で日本の平均年収は最下位、かつ20年経ってもやっぱり横ばい、他国はイタリアはちょっと微妙ですけど他は右肩上がりです。その他含む世界全体のランキングだと2000年は17位、2020年は22位です。
年収がすべてではありませんが、僕含め年功序列型の企業に勤めている人はこの10年、20年で多くの人が給料が上がり続けているでしょうからまさか日本が世界の中で相対的に劣っており、経済格差が広がり続けているなんて体感してなかったと思います。
でもよくよく考えてみるとコロナ前に多かった外国人観光客、インバウンド需要というのは日本が安くて便利に美味しい食べ物やサービスを享受できるからで、日本人が東南アジアに旅行に行く感覚で日本は物価が安くてコスパがいいから外国人にとってとても好都合な国だった、ということだったんだと思います。

次に初任給を見てみます。(これは推移ではないです)

出典 https://juku-rikyu.com/blog/archives/1274

日本の大卒初任給は約21万円で20位、3位がアメリカで約49万円、2位がデンマークで約53万円、そして1位がスイスでなんと約73万円、これを初めて知ったときはおったまげました。
そもそも物価が欧米は高いのではないかという点を考慮しても日本人の給料は世界的に相対的に見ても全然高くないことが明確なデータだと思います。
これって普通に「日本、いまヤバくない?全然ダメじゃん。」と思う人が多いかと思いますがいかがでしょうか?
なぜ日本ヤバイだろという議論が起こらないのかの推測としては
・日系大企業の人は年功序列で給料が右肩上がりのため日本全体が衰退している、成長していないという実感がない
・日経平均株価はこの10年ほどで大きく上がっており、日本経済が成長していると感じている
・日本の政治は日系大企業を優遇する政策が多く中小企業の声が届きにくい
・そもそも諸外国の上記のような情報が広く国民に知れ渡っていない
などが挙げられるかと思います。

話が少しそれますが、昨日NHKのEテレの番組に前澤友作さんが出ていてこんなことを子どもたちに話していました。(ちなみに僕は基本的に前澤さんは半笑いで見ていたタイプの人間です。信者でもなんでもありません。)
「自分はお金持ちだから宇宙に行ったり絵画を買ったりたくさんお金を使っている。お金を使うと企業の売上が上がる。企業の売上が上がると企業が儲かる。企業が儲かるとその企業で働く従業員の給料が上がる。だから僕はお金をたくさん使う」
お金を使うことは人々の給料が上がり、結果的人々の幸せに向かって循環しているのだという解釈を僕はしました。
一方で日本人の給料はこの20年で全然上がっていません。
なぜなのでしょうか。アベノミクスってなんだったのでしょうか。一体誰が幸せになったのでしょうか。たとえ自分や自分の身の回りだけが経済的に豊かになっても日本全体が成長してなくて衰退して貧しくなったら全然幸せにはならないのではないか?中長期に見ると現時点で裕福な人でもいずれ経済的にも精神的にも貧しくなるのではないか?
現状の結果を招いたのは日本の政治であり経済であり、その運営者を選んだ我々国民です。

今後の10年、20年先の社会がどうあるべきか、自分の子どもや孫が大人になった時にどういう世界を見せてあげたいか、という考えを持って僕は社会と接していきたい、行動したいと強く思ったデータであり一つの出来事でした。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?