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詩集

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#詩が好きな人と繋がりたい

ペルシアの空

ペルシアの空

生まれてすぐは

なにも見えなくて

ペルシアの空は

心のなかに

夢のような

溢れだす心地

本物はいつもここに

信じていいの

懐かしいのは

ペルシアの空に

全て置いてきたの

風は吹いている

渡り鳥

語りかけてるよう

優しさはいつもここに

信じていいの

きっと本当なんだろう

七つの星が呼んでいる

聞こえているよ

ペルシアの空

茶埜子尋子

青碧の賢者

ひし形のランプで

樹洞を照らせば

美しいくに

この世の隠れ家

きっと見つけてしまったから

いのちのならわし

染みこんでゆくの

すっかり目はさめて

呪文のようにささやくの

"イル・フォー・ド・トゥー
・プール・フェール・アン・モンド"

茶埜子尋子

体温の宿

体温の宿

からだ中 幸せにひたして

そっと息を ふきかければ

この場所はぼくの

ひとりじめ

くらり とわり

しのびよる悪魔をむかえいれよう

まるいあわで

せっけんにかえよう

めまい

ゆられて

ほほうめる

桃色の恋

シャボン玉が飛んだ

茶埜子尋子

ハートソング

ハートソング

むかえにいくわ

やさしい気持ち こぼれ落ちる前に

魔法のことば

やさしいうた きみに捧げるうた

むかえにいくわ

なみだの音が こころくすぶる前に

あなたの話し

よくきかせて きっと遠くないから

ふりむいて ゆらゆら

人影が あなたへ

"もどりたい もどれない
もどりたい もどれない"

記憶をあばいて

むかえにいくわ

やさしい気持ち

こぼれ落ちる前に

茶埜子尋子

龍神さま

龍神さま

青いうろこ

流れ星のように

海に散りばめて

むらさきの雲を

こえてゆく

りゅうのおひげ

優しくしなやかに

穹に舞いあがれ

永遠のひかり

白いかぜ

透明なまま

流れだして

この痣は

生きてる印

茶埜子尋子

土産にどうぞ

ぼうえんきょうから見たの
青いひかりにひかれて
宇宙にたったひとつだけ
美しい惑星

プラネタリウムみたいな
鉄くずのエレジー
ブリキのような輝きが
お好きなんですね

ざくろは初恋の色
カマキリはみならい侍
わたしはハズレのあみだくじ
みにくいアヒルは悟りを開く
教祖の誕生

Uh...

きみの間違いは全部
この世の発明なんだから
好きにしちゃっていいよ
みんな知らないだけ
そうさ僕らを狂わせ

もっとみる
ほとめき

ほとめき

うすべにのおひな様

子どもたちの手をとって

その唇はきっとほろ酔い

風が桜に染まるのと

星がおかしにかわるのは

きみの きみの

きみのせい

きみにふれると桜になるよ

蹴鞠 曲水

花化粧

祈る手に夜桜

茶埜子尋子

心酔

心酔

窓から果実を落とせば

夢見心地

ちっぽけな世界で

わたしは幸せになる

やさしい明日つまみだして

ルネサンスの香

閉ざされた世界へ

高くたかく飛んでゆく

お花畑

おしゃかさまの

やさしい声

茶埜子尋子

羊が一匹、羊が

羊が一匹、羊が

羊が一匹

痩せた花をみてる

道に迷っているの

羊が一匹

もう戻れないね

おかし無くしちゃった

草むらに消えてゆく

秘めやかなしるし

世界のことわりを知った

あなただから

いま 手をのばすの

羊が二匹

怯えないで

まちがえちゃうから

正しいばしょを

おしえて

見開きの絵本

もうおわったの

もう一度

はじめから

読んであげる

茶埜子尋子

夜凪の詩

夜凪の詩

あなたの狂気に

耳すませて

泣いている

あの子を連れていく

盲目のウミガメ

真珠や白装束

珊瑚の鱗

どれもどれも

美しいものばかり

茶埜子尋子

妖精の詩

妖精の詩

とぅいんくる

とぅいんくる

りーとるすたー

キラキラひかる

小さなステッキを

くるくる

くるくる

りーとるすたー

って遊んでる

羨ましいな

妖精さんの特権

気まぐれなウインク

バレエのような

軽い羽ばたき

そんなに見つめないで
花にしちゃうわよ

脅し文句もかわいいのね

茶埜子尋子

若葉の詩

若葉の詩

青い血が流れている

脈の音は小川のように

新しいうたを歌ってる

小さな白い蝶が

肩に乗って

ぼくに揺られて

ささやくの

お空に近いね

お空に近いね

きみもあの空と

同じ色

きれいな青だね

さいごの青だね

茶埜子尋子

春雨

春雨

川の流れに

寄り添いながら

西へ向かう星に

手をふるの

春の風を瞳にためて

今日しか見れない虹をつくるの

街は冷たく

音も立てずに

私の歌だけが響いてる

朝のつゆが枕をぬらし

前と変わりなく時を刻むの

柔らかい音

季節を知らせる春雨

茶埜子尋子

星クジラ

星クジラ

夜を導く

無数の星たちが

水平線に消えてゆく

クジラの背中のような

世界地図にぎりしめて

夜明けの歌を

歌ってる

私の髪も

あげるね

ネックレスも

ブレスレットも

身もこころも

波のおとを

指でなぞってさ

いい気持ちがしたら

星クジラ

海の心臓を

月にかざして

透けて見えたら

星クジラ

月明かりの夜

クジラの夢

茶埜子尋子