マガジンのカバー画像

レビュー集

11
運営しているクリエイター

記事一覧

映画感想/『JUNO/ジュノ』

ジェイソン・ライトマン 2007

 『ヤング≒アダルト』『マイレージ・マイライフ』で大好きになったジェイソン・ライトマン監督の大ヒット作を鑑賞。

 ジュノが子供を養子に出すのをためらうところを一切描いていないところがすごく良かった。女性の「母」の部分を美化する話はゴマンとあるし。
 ジュノと周りの人との関係性もすごく自然で良い。ジュノとリアの悪友関係、マークとの趣味を通したフラットな関係、家族

もっとみる

映画感想/『ミッドサマー』

アリ・アスター 2019

 ホラーは基本的に怖いので見ない。スプラッタ系なんか、特にダメ。

 それでもこの映画は、その色彩の美しさと、舞台となる「ホルガ」という村の設定の面白さからすごく気になっていた。
 古い慣習が残る閉鎖的な村、伝統的な儀式、怪しい少女、村に迷い込む都会人が次々と姿を消していく…。あれ、これはもしや横溝正史北欧版なのでは?と思い始めてから、気になって気になって仕方がなかった

もっとみる
トトロで泣くのは

トトロで泣くのは

8/14金曜ロードショー『となりのトトロ』、いつのころからか観ているとずっと涙が出てくるようになったのだが、

そのわけが、サツキとメイが、一生懸命寂しいのを我慢していることが辛いからだということが、今回分かった。

お母さんがいない寂しさや、もしかしたらいなくなってしまうのではないかという不安がいつも心にある。そんな感情と同居しながら毎日を過ごしている様子に涙してしまうのだ。

私を構成する5つのマンガ④:『魔法騎士レイアース』

めっちゃ間が空いてしまった。

初めて読んだ少女漫画がこちら。
あまり少女漫画を読んでこなかった私だが、この作品は私にとって、初めての”ストーリー”漫画であり、”恋愛”漫画であり、”戦う”漫画だった。

『魔法騎士レイアース』:二次元への初恋と漫画世界のメタ表現との出会い1)二次元への初恋項目タイトル通り、二次元キャラに初めて恋をしたのがこの作品だった。
『~レイアース(無印)』で、フェリオを好き

もっとみる

『名探偵ピカチュウ』と冨永愛について

手短に。

表題、観ました。
流し見ですが全部観ちゃった。

以下雑感。ネタバレしてるので注意。

・ピカチュウかわいい。毛並み最初違和感あったけど、慣れた。お口かわいい〜😍

・ポケモンと一体化することに憧れるかなあ?ちょっと極端だったような。

・ラストの種明かし、ピカチュウに…人?権は……。人?格勝手に乗っ取られちゃって…

・スターウォーズみ、ターミネーターみ、ジュラシックパークみ、ブレ

もっとみる

私を構成する5つのマンガ①『金田一少年の事件簿』

小学生の頃は漫画家になりたかった。
当時、進研ゼミをやっていたのだけど、貯めた勉強ポイント?で景品がもらえる企画では、迷わず漫画家セットを選んだ。
初めてGペンのペン先を軸に差し込んだ時の高揚感を、今でも覚えている。

絵を描くのは大好きだったけど、物語ることが壊滅的に下手だと気付き、漫画家にはなれなかった。

でも、漫画は今でも好きだ。楽しむ頻度は小説や映画などの媒体とトントンくらいの比率になっ

もっとみる

ゴールデンカムイ!!

前々から気になっていた『ゴールデンカムイ』を、連休から今日にかけてで一周しました。
絵柄、舞台となった時代・場所がどうやら好みだから、絶対好きだろうな〜と思いつつ、なんやかんや2〜3年は温めてしまっていた…

読んだ感想としては、本当温めてた理由まるでなかったな、というところ。早く、早く読めばよかった…!

上記の第一印象は全く間違ってなかったし、ストーリーやキャラクターを知れば知るほど、私の好き

もっとみる

ゴモラ ~『天使にラブソングを』レビュー

昨晩はもちろん、『天使にラブソングを』を観た。もう何回目だろう。TVでやっていると観てしまう映画シリーズの一つ。

普段は放映されるままに吹替で観ているんだけど、昨日は字幕で観てみた(コメディとアニメは吹替で観る事が多い)。

マギー・スミスの声、やっぱり好きだなぁと思った。優しい靄がかかっていながら、キリリとした凛々しさがある声。
ハリー・ポッターシリーズで、アラン・リックマンとこの方が出てくる

もっとみる

私を構成する5つのマンガ②『封神演義』

スマホで更新していたら、カット&ペーストの動作をミスって2作目以降の記述が消えた笑
一日置いて、気を取り直して書きます。

『封神演義』:美しいビジュアル、ぶれないストーリー。こういう物語を探してしまうきっかけとなった作品小学校高学年くらいにMAXにはまっていた。
好きな理由とその影響力を2つ、記述します。

1)美しいビジュアル絵が大好きで、色遣いもファッションもかっこよくて、毎日のように模写し

もっとみる

私を構成するマンガ③:『魔法陣グルグル』

前2作品の記事を読んでくださった方、ありがとうございます。
すごく私的な読書体験を書いているので、「スキ」がいただけるなんて大変光栄でした。

3作目として挙げるのは、今回選んだ5つの作品の中で、唯一のギャグ漫画。

『魔法陣グルグル』:センス・世界観の虜になったギャグ作品初めて読んだのは、おそらく小学3~4年生の時。友人宅だった。ほんと、お腹がよじれるほど笑って、次の日古本屋に駆け込んだ。

もっとみる

エヴァとアドラー

この前Netflixで久しぶりにエヴァ旧劇『Air/まごころを、君に』を観たんだけど、
アドラー心理学要素満載だったことに驚いた。
全ての悩みは対人関係の悩み。
対人関係のトラブル事例集めました…みたいな。
ヒト同士が関わることで生まれる悩みから、ゼーレやゲンドウは解放されたかったんだなあ。

シンジくんはただでさえ他人と関わることに臆病なのに、
対人関係のトラブルにはちゃめちゃに巻き込まれ過ぎて

もっとみる