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ゲームクリエイターに必要な「問題解決能力」って何ですか?

こんにちは。サイバーコネクトツーの山岡です。

ゲーム開発を行っていると大小さまざまな問題に直面することが多々あると思います。納期に間に合いそうに無いとかクォリティ不足が深刻だ、とか。

そんな問題に直面した時に「スケジュールを変更すれば問題が解決する」とか「人が問題だから変えてほしい」など問題解決の提案をしているのに、なかなか聞いてもらえない…解決してもらえない…という人も多いと思いのではないでしょうか。

今回はゲーム開発に求められる問題解決能力について、掘り下げてみたいと思います!

問題解決の前に立ち止まって考えてみる

現場でよく起こるのは、納期に間に合いそうもない(問題)からスケジュール変更する(解決策)といった感じで、いきなり問題解決に入ろうとしてしまうことが多いです。

実際には
・意図しないタスクが追加されていた
・タスクが偏って割り振られていて、個人の負荷が高くなっていた
・指示命令が複雑になっていて、時間が掛かっていた
など、間に合わない要因や原因がある場合が多いです。

その場合「納期に間に合いそうもない」は根本の問題では無く、他の要因が問題なので解決策も大きく異なります。

問題解決の前に少し立ち止まって、本当にその問題設定が正しいのか?原因や要因はなんなのか?を考えてみることが大事です。

問題解決に向けた3つのステップ

問題解決を進めるには、次の3つのステップを踏む必要があります。

  1. 現状を把握する

  2. 問題を設定する

  3. 課題を設定する

最初にやることは、あるべき姿に対して現状はどうなっているかを把握することです。
(例)納期に間に合っていない⇒予定(あるべき姿)に対して、何が、どのくらい、遅れているのか?

次に問題設定です。あるべき姿になっていない阻害要因は何か、あるべき姿をになることを妨げている原因は何かを探して問題とします。
(例)納期に間に合わない⇒予定に対して意図していない追加タスクが発生しスケジュールを圧迫していた。さらに予定していたタスクも遅れていた(泣)

問題を見極めたら問題解決のために何をやるのかの課題を設定をします。
課題とは問題を解決するためのアクションです。課題というアクションをやることによって問題を解決します。
(例)
・予定していたタスクの遅れを挽回するよう人員調整やタスク調整を行う
・判断に必要な現状の進捗状況、スケジュールを整理して追加タスクの実装可否を判断してもらえるようにする

現状把握~課題設定までの流れは以下の記事でも紹介していますので、よかったら読んでみてください。

実は報告相談がとても大事

チェイサーゲーム1巻での問題発生シーンですが、シニアの龍也が上田の作業の遅れを徹夜で挽回しようとしたが取り戻せず、結局人員のヘルプとスケジュール調整で問題解決していますが、実は龍也や上田が遅れを正しく報告相談していないことが大きな問題として描かれています。

実は私も20年前に別会社で龍也と同じようなことをやらかした経験があります…

20名規模のプロジェクトでプログラム実装に大幅な遅れが発生していることを新米のリーダーだった私は気が付きました。
このままだと開発スケジュールに遅れが出てしまうと思い、昼は担当業務、夜はプログラムのコーディングを3ヶ月間ほぼ徹夜で行い遅れを取り戻そうとしましたが、取り戻すことが出来ずスケジュール変更になってしまいました…

当時は「何がなんでも間に合わせる」と思いながらやっていましたが、結局は問題解決にはつながりませんでした。問題を抱え込まずに遅れに気が付いた時点で報告相談することが問題解決への近道だったと気づいた出来事でした。

まとめ

今回は問題解決について紹介させていただきました。

問題解決能力は正しく現状を把握し、丁寧に物事を分解し問題の本質を見極め、適切な課題を設定し行動することです。

しかし、実際は客観的な視点で状況を見ることが難しかったりや大きな判断は個人ではなかなか出来ないことも多く、問題解決までたどり着かないことも多いです。

問題に気付いた時に正しく報告相談し、問題解決につながるよう最大限情報を提供したり、指示を仰ぎ行動することも問題解決能力の一つなんじゃないかなと思います。

本記事が問題解決に悩む方の少しでもヒントになればうれしいです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!

サイバーコネクトツー
山岡 寛典


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