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作り話~

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作り話シリーズです。
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作り話 〜季節巡り~拾参

「貴方様なら、喰えぬ私ですが、さっぱりと ……下さるでしょう。この世から居なくなったもの…

蓮華
2年前
12

作り話 ~季節巡り~拾弐

「ヒトはもうよいと、諦めはつかないか。」 あの者は、そう尋ねる。 「何故でございますか。…

蓮華
2年前
9

作り話 ~季節巡り~拾壱

「知っている。ここも知っているのは 驚いたがな。」 あの者が樹の上から無表情に言う。 「…

蓮華
2年前
12

作り話 ~季節巡り~拾

「欲…だな。お前には、私が眺めているように見えたのか。」 そう問われる。 「いえ…。鳥居…

蓮華
2年前
11

作り話 ~季節巡り~玖

「お前は、怖くないのか。この世から去ることが。」 答える。 「怖い…いいえ。それが来るの…

蓮華
2年前
10

作り話 ~季節巡り~捌

いつもの社に戻っている。 鳥居を見上げると、真剣な目でこちらを見る あの者がいた。 「見て…

蓮華
2年前
14

作り話 ~季節巡り~漆

「あぁ…この桜…。」 何故だかわからない。 懐かしいこの桜は触れれば舞い散る桜吹雪。 右回りに上から巡るように舞う者を待つ。 見渡せば社の奥にある山が見える。 「舞いながら待ちましょう」 そう呟く。 ふわりと目の前に降りてきたその者を見る。 赤い衣を纏っている美しい者。 袖から少し出している手は白く細く美しい。 「ここは広い。だからお前も居られるだろう。」 そう言うとふわりと社へ戻っていく。 頭を下げ桜の樹に触れる。 「一人でいい、ひと度心許せば、辛くなる。 」

作り話 ~季節巡り~陸

どれほど嘆いたろうか…。 どれほどの時が経ったのかも分からず そこにいた。 過ぎる時の中、…

蓮華
2年前
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作り話 ~季節巡り~伍

倒れ込み暫くの時が過ぎる。 気を失っていたようだ。 目を開けると社が見える。 周りに溢れる…

蓮華
2年前
10

作り話 ~季節巡り~肆

「ヒトの狂気の様は…の比にならない。 ヒトというのは…。面倒なものだ、いっそ…」 と、鳥…

蓮華
2年前
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作り話7

山がところどころ桜色になる 「会いたかったよ…」 可憐に咲く桜の願い 美しき桜の誓い 届か…

蓮華
3年前
8

作り話6

ある日、女性は人里まで降りていました。 そこで目にした光景は、絶望と呼ぶに相応しい 目を覆…

蓮華
3年前
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